2015年10月14日

ノーベル経済学賞にディートン教授=格差・貧困問題の研究者

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今年のノーベル経済学賞は米プリンストン大のアンガス・ディートン教授(写真)が受賞しましたが、不勉強な私は同教授についてはまったく知りませんでした。ところが、ピケティの「21世紀の資本」を出版したみすず書房が同教授の本を出版していました。すごい先見の明です。

格差・貧困問題というグローバルな焦眉の課題についての研究者がノーベル賞を受けるということは実にうれしいことですね。

『大脱出〜健康、お金、格差の起原〜』(定価 4,104円)
http://www.msz.co.jp/book/detail/07870.html

…経済発展と貧しさの関係について最先端で研究を続けてきた著者が、250年前から現在までを歴史的にたどりながら、成長と健康の関係を丹念に分析することで、格差の背後にあるメカニズムを解き明かす。…

マスメディアでのディートン教授の受賞報道をお知らせします。

【時事通信】ノーベル経済学賞にディートン氏=消費・貧困・福祉の分析で
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201510/2015101200277

(ロンドン時事)スウェーデン王立科学アカデミーは12日、2015年のノーベル経済学賞を英国出身のアンガス・ディートン米プリンストン大教授(69)に授与すると発表した。授賞対象は「消費と貧困、福祉の分析」。個人の消費行動や需要を分析する新たな手法を開発したほか、消費の視点から途上国の貧困度、福祉水準などを分析した研究が評価された。
…後略


【中日新聞】ノーベル経済学賞 お金で幸せは買えない
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2015101402000113.html

 今年のノーベル経済学賞は、これまで重心が置かれてきた「効率性」だけでなく、貧困解消や福祉といった「公平性」により光を当てた。格差の縮小は目下、世界の重い課題でもある。

 泥くさくて人間的な、経済学の王道とはひと味違った受賞−と称(たた)える声が聞かれるのである。英スコットランド出身で米プリンストン大のアンガス・ディートン教授の研究成果は、広く社会学にも大きな影響を与えたといわれる。
…後略


【中央日報】ノーベル経済学賞受賞のディートン氏「不平等、いまや未来の深刻な脅威に」http://japanese.joins.com/article/941/206941.html

…前略
(会見の場での質疑) ――未来の何を最も心配するのか。

(ノーベル賞が未来を見られるようにしてくれれば良いというディートン教授の最初の一言に客席から笑いが出た。だが彼の表情はすぐ深刻になった)「不平等に関し甚大に懸念している。富裕層が使う規則に残りの人たちが従順にしなければならない世界が心配だ。不平等は深刻な脅威だ。気候変動だけでも多くのお金を持った人が反対し対処しにくくなった。不平等は政治にも悪い影響を与える。世界化で苦痛を受ける人たちがいる。まともに教育を受けられず、所得は減り、薬物とアルコール乱用などで死んでいく人たちだ」
…後略

田中徹二(グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)
posted by resultsjp at 18:59| Comment(2) | 情報

誕生日祝い

先週は私の誕生日でした。20歳+αです。
私の誕生日のために、お花とケーキが用意されていました。
社会にでて、それこそ長い。。。今までの職場で個々にお祝いされたことはありますが、職場の人全員に囲まれ、お花とケーキを用意して下さり誕生日をお祝いしてもらったのは初めてです。本当に感激し感動し、ウルウルしました。

その時のお花がこちら
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ケーキ大好き私は、写真を撮るのも忘れ、パックと食べてしまいました。UP出来ないのは残念ですが、心に残る誕生日でした。リザルツの皆さん。らぽーるスタッフの皆さん。いつもありがとうございます。(H/K)
posted by resultsjp at 16:33| Comment(2) | 日記

【報告】第5回サンキューセミナー「財政運営を通してみるグローバル経済への対応」(講師:太田充 財務省大臣官房総括審議官)

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10月13日(火)第5回サンキューセミナーを開催し(共催:動く→動かす)、財務省より太田充・大臣官房総括審議官にお越しいただきました(太田様には、第1回目の予算勉強会の折にも講演いただきました)。テーマは、「財政運営を通してみるグローバル経済への対応」。世界・日本経済、人口動態の推移を踏まえたうえで、社会保障費等の歳出が増加する中で、直面している財政課題を非常に明確にご説明いただきました。80名近くの申し込みがあり、毎回のように満席のご参加を得ることができました。

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太田総括審議官からの講演概要は以下のとおりです。
●我が国の名目GDPは1997年が最大だった。人口の面では生産年齢人口が1995年にピークを迎え、2014年にはそのマイナス10%と減少しているのが大きな問題。だが、生産年齢人口1人当たり名目GDPは2014年に過去最高となっており(630万円)、一人一人はがんばっていると言える(ので悲観しすぎるのは良くない)。
●ずっと考えていることは、昔は企業の利益と政府・国民の利益は同一であったが、昨今では一致しなくなっているということ。例えば日系自動車メーカーの生産台数を見てみると、国内生産より海外生産のほうが多く、海外生産は国内生産と比べてほとんど政府税収に貢献しないので、これは政府財政から見ると利益ではない。株価や企業収益のトレンドも(日本ではなく)世界の名目GDPに対応している。好景気の実感がないのは、企業が純利益を内部留保に回しているからで、従業員給与はそれほど増えていない。

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●財政に関しては、一般会計歳出が右肩上がりになる中で、一般会計税収は1990年をピークに減収、または横ばいであり、「ワニの口」のような状態。財政構造の変化としては、1990年に比べて税収が3.5兆円減った一方で社会保障費が約20兆円増えている。
●国際比較で考えると、日本は租税収入(対GDP比)でOECD諸国下位2位であるが、社会保障支出は11位と結構な割合で出しており、結果として社会保障以外の支出はOECD諸国中最下位である(これ以上は削れないほどに削っている)。
●人口構造の変化を考えると、65〜67歳の団塊の世代(2015年に642万人)、40〜43歳の第二次ベビーブーム世代(2015年に790万人)がポイント。前者が75歳以上となる頃には医療・介護を中心に、後者が高齢者(65歳以上)となる頃には年金を中心に財政問題はさらに深刻化するため、それを見据えて対応していく必要がある。

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セミナー冒頭、公益財団法人プラン・ジャパンの鶴見和雄代表理事(JANIC副理事長)より、NPOの事業もグローバル経済と無関係ではなく、難民問題等にも直面しているとご挨拶いただきました。

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逢沢一郎衆議院議員にもご挨拶いただき、国際連帯税に関する議論も今後の税制改正の議論になるが、これを支援する国民の声が重要であり、またNPO税制の改善についても取り組む旨発言がありました。

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質疑応答では、グローバル連帯税フォーラム、東京福祉大学、ワールド・ビジョン・ジャパン、セイブ・ザ・チルドレン・ジャパンの各位より質問があり、財政危機に対して具体的にどう対応していくのか、SDGs時代のODA予算の増額は可能か、租税回避問題等について質問が出ました。ODA予算に関して太田氏は、地方交付税等に比べてODA予算は非常に小さい規模であるが、他の予算が緊縮化する中で国民理解を得られるかどうかが問題ではないか、と答えました。

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最後に、元衆議院議員・弁護士の早川忠孝先生より閉会の挨拶をいただき、国際的な活動によって利益を上げる企業は日本政府の税収には貢献していないことを踏まえ、国際協力にかかる財政負担を何らかの形で企業がさらに貢献してもよいのではないか、このような勉強会は非常に有益であったとコメントをいただきました。

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太田総括審議官の講義はまだまだ一部との印象で、各参加者からも続編を期待する声が上がりましたので、今後次の機会を検討していきたいと思います。太田様、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。(高木)
posted by resultsjp at 11:02| Comment(2) | サンキューセミナー