2015年10月31日

国際シンポジウムに参加して

去る10月27日、18時から弘済会館で国際シンポジウム「新たな国際目標(2030アジェンダ)とエイズ・結核・マラリア 〜日本から考える三大感染症の今後〜」が開催され、参加しました。
マラリア・ノーモア・ジャパン、アフリカ日本協議会とともに日本リザルツは本シンポジウムを主催しています。
全体の概要については別途ご報告があるかもしれませんが、グローバルファンドの國井修戦略・投資・効果局長を始め、海外から多くのゲストが参加して国際色の強い会となりました。

そんな中で、ストップ結核パートナーシップ日本の理事である成瀬匡則さんが登壇し、率直に発言されたことがとても印象的でした。

普通に働いているときにどうも体の調子が悪く、病院に行ったら突然、多剤耐性結核と診断されたこと、
実感もないまま、身体的な症状は回復しても病気は全く改善しないというジレンマに悩んだこと、
転院した結核の病棟は絶望が支配しているようなところで死を身近に考えながら生きた日々、
絶望と希望が交錯する中でお互いに手探りをするように病棟の患者の人達と続けてきた会話、
そして奇跡的に肺も切除せず無事退院しても、世間の目は冷たく元結核患者として見られる辛さ。

このときは言及されませんでしたが、薬の副作用の苦しさなどもあったことでしょう。

このような苦しみのある人達が少しでも希望を持てる活動をしたい、自分のできることで役に立ちたいという思いでお話をされていることが伝わってきました。
成瀬さんのお話には、結核に直接向き合ったものとしての深い動機があります。
当事者としての揺るぎない強さのようなものを感じました。

休憩時間中に成瀬さんの話を聞いた、豪リザルツのスタッフが近寄ってきて、自分が結核のアドボカシーに世界に入ったのも大親友だったフィリピンの女性が突然、多剤耐性結核となり薬で失明したことが発端だった、だからとても共感したと語り掛けてくれました。

ある日、楽しく何気なく過ごしてきた日々が結核の診断とともに音を立てて崩れていく。
結核はやはり怖い病気です。しかしその怖い病気を乗り越えて立ち上がる人達がいます。
直接であれ、間接であれ、この残酷な現実を目の当たりにして立ち上がった人達が他の人のために役立つべく頑張っている姿には美しいものがあります。

ところで成瀬さんはそんな厳しい状況の中でも、信じ合えるパートナーと巡り合い、この度ご結婚されたそうです。誠におめでたいことです!
成瀬さん、ご家族とともに支え合い、一層お幸せに過ごされることを祈念しております。
お仕事もあって忙しいでしょうが、どうぞまたその素晴らしいお話をお聞かせください。
(和邇)
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サンキューセミナー

おととい、リザルツオフィスでは第6回のサンキューセミナーが開催されました。
今回は、以前も一度お話ししていただいた渋谷健司先生をお招きし、グローバルヘルスの今後の課題についての講演を伺いました。

伊勢・志摩G7サミット開催に際し、日本が国際社会のグローバルヘルス改善にどのような貢献ができるのか、というお話に加え、現在のグローバルヘルスグループがどのように活動し、現在の課題と今後どのように活動を進めていくのかという具体的なお話をしてくださいました。

渋谷先生のお話の中で印象的だったのは、「薬やワクチンそのものを開発するより、それをどのように市場に流通させ、一般市民がアクセスできるようにするか、ということの方がよほど重要であり、かつ難しい」というものでした。
実は、今週イランにおける生命倫理のゲストスピーカーの授業が大学でありました。サラセミアという血液の難病を例に、女性の中絶や遺伝病の予防対策を中低開発国でどのように扱っているかという話でしたが、各国における経済状況や生活環境、宗教の違いから日本では当然だと思われていることが他国ではそうではない、ということに気づかされたばかりだったので、渋谷先生のお話も非常に心に響くものでありました。

様々な国際機関や組織が設立されてから50年ほどが経つ今、渋谷先生もおっしゃっていましたが、新たに何か組織を作るのではなく、既存のシステムや体制をどう効率的かつ包括的に活用するのか、ということがどの分野でも不可欠なのでは、と考え込まされてしまいました。

インターン 三倉
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