2018年07月15日

米中貿易戦争と衰える民主主義国、SDGsと連帯税などグローバルな富の再分配政策

                目標10 ロゴ.JPG

トランプ米政権の一方的な仕掛けにより米中貿易戦争が勃発し、グローバル資本主義は大きな岐路にさしかかっています。この岐路につき、東京新聞の7月12日付社説「米中貿易戦争日本は役割を見極めよ」は短文ながらよく表現していると思いますので、紹介します。また、この社説の一方のキーワードが「衰える民主主義国」ですが、それの意味についてとらえ返してみたいと思います。

●衰えの見え始めた民主主義と台頭する一党独裁

まず社説は「米中の対立は何を示し、何が起きているのか」と問うています。そもそも「1989年のベルリン崩壊から冷戦が終結し、一党独裁、計画経済に対する民主主義、市場経済の勝利」となり、『歴史の終わり』とまで言われたのではなかったか。しかし、30年後の今日の貿易戦争の現実は、「衰えの見え始めた民主主義のリーダー米国と、台頭する新興勢力で一党独裁の中国との安全保障もからむ先端技術の争い、経済覇権争いの様相を強めている」、つまり民主主義国は衰え、一方で(敗北したはずの)一党独裁国がチャレンジャーとして立ち現れている、と言うのです。

なぜ民主主義国は衰えてしまったのか。「民主主義国ではグローバル化と金融資本主義の膨張が2008年のリーマン・ショックとなり、米国はもちろん、欧州にも広がった深刻な経済格差と分断は収まる気配がない」、と述べています。そうです、この「深刻な経済格差と分断」という民主主義国の経済・政治状況が排外主義を煽るポピュリズムの台頭をもたらし、米国ではトランプ大統領を誕生させたのです。その政権が、今や民主主義国の戦後遺産のひとつである自由貿易体制(WTO)ルールを勝手に破ろうとしているのです。

社説では、日本の役割として、短期的には多国間貿易の枠組みを堅持することであり、「長期的には富の再分配で、より平等で堅実な社会のあり方を世界に示すことも大きな意味を持つはずだ」と結論付けています。

【東京新聞・社説】米中貿易戦争 日本は役割を見極めよ(18年7月12日)

●深刻な経済格差と分断>分かっているが…、グローバルな富の再分配へ!

このところ、世界の政治的トップエリートたちの集まりであるG7ならびにG20サミットにおいて、経済的格差・不平等が拡大し、そのことが社会的統合を阻害し、むしろ経済成長を妨げている、というような論調が見られるようになってきています。2015年12月のG20アンタルヤ・サミットあたりからです。

また同年9月には国連でSDGs(持続可能な開発目標)が採択され、その宣言文ともいえる『我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ』でも、格差=不平等問題は、貧困問題に次いでのアジェンダとなっています(SDGsでは第10目標となっているが)。

つまり、政治的トップエリートたちも「深刻な経済格差と分断」についてはその重大性は分かっているのです(トランプ大統領以外は?)。しかし、こうした社会的矛盾や危機的状況に対して、抜本的に改革しようという意欲と政策が見られないまま今日まで来てしまったのです。

この抜本的改革こそ、グローバルな富と所得の再分配を目標とする国際連帯税などグローバル・タックスなのです。それはどうしてなのか、どう実現していくか−−については、今月26日の国際連帯税シンポジウムで大いに議論されると思います。

<満席に近づいてきました、早めに申込みください>
●「SDGsのための国際貢献と国際連帯税を考えるシンポジウム」
 ◎日時:7月26日(木)午後1時30分〜4時30分
 ◎会場:衆議院第一議員会館国際会議室
 ◎参加費:無料(必ず参加申込登録をお願いします)
 ◎申込み:次のフォームから申込みください 
   ※詳細は、http://isl-forum.jp/

★上記ロゴは、SDGsの第10目標のロゴです。

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)
posted by resultsjp at 15:53| Comment(3) | 国際連帯税の推進

[ニュース]イスラエル軍が大規模空爆、少年2人死亡 ガザ地区

日本リザルツは国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のキャンペーン事務局をしています。
今日は、またまた心配なニュースが入ってきました。

◎イスラエル軍が大規模空爆、少年2人死亡 ガザ地区 (朝日新聞より)
 イスラエル軍は14日、パレスチナ自治区ガザ地区で大規模な空爆を行った。ガザ地区の保健省によると、パレスチナ人の15歳と16歳の少年2人が死亡、10人以上が負傷した。
 イスラエル軍などによると、同軍はガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスの関連施設約40カ所を空爆した。一方、ガザ地区からはイスラエルに向けて迫撃砲弾やロケット弾などの砲弾約100発が発射された。一部は対空防衛システムで迎撃されたが、イスラエル南部スデロトで3人が負傷したとの情報がある。
 イスラエルのネタニヤフ首相は14日夜の声明で、2014年夏の大規模戦闘以来、「最大の打撃」を与えたとし、「必要に応じて攻撃をさらに強化する」と述べた。
 ハマスは14日夜、エジプトなどの仲介でイスラエル側と「停戦で合意した」と発表したが、その後もガザ地区からイスラエル側に砲弾が発射されており、軍事的な緊張が続いている。

今年初め、米国政府がUNRWAへの拠出凍結を表明して以降、財政的にも、政治的にも不安定な情勢が続いているパレスチナ難民。中東情勢の安定と平和のために、是非、日本のリーダーシップを期待したいです。
(はるか)
posted by resultsjp at 15:53| Comment(3) | 情報

2階建ての理由を深めて


現在、日本リザルツのN連事業の1つの活動で、カンゲミヘルスセンターで新しい結核検査所を作っております。
こちらの建物は、当センターの施設の中で唯一の2階建てとなっております。

DSC_0500.JPG

「どうして2階建てなの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

私達は、こちらの建設活動にあたり、結核検査環境の向上や患者のプライバシーの保護を目的に掲げました。そのため、1階には患者の診断や喀痰採取と採血などが行える部屋、2階には顕微鏡とランプ法による結核検査や作業質への入室時の着替えなどが行える部屋を作っております。

DSC_0482.JPG

個人的に、こちらの結核検査所のベランダから見えるカンゲミの風景が好きです。ここから、カンゲミ地区の人々の生活や自然との共存の形などを想像します。

日本リザルツは、8月1日にこちらの結核検査所の譲渡式を予定しております。
当活動の成功により、カンゲミ地区の結核予防活動が促進されるように邁進します。

(智貴)




posted by resultsjp at 14:10| Comment(3) | ケニア