2020年06月04日

Gavi増資会合 安倍総理大臣スピーチ内容(抜粋)

Gaviは過去20年にわたり世界中にワクチンを届けてきました。我々が目指すUHCの実践に向けて多大な貢献をしてきたことを高く評価します。

COVID-19との戦いの局面を転換する上で、短期的には治療薬、中長期的にはワクチン開発さらには途上国を含めた衡平なアクセスが必要です。ワクチンへの衡平なアクセスを最優先課題に掲げるGaviの方針を強く支持し、その実践を期待します。

現在、人類の英知を結集してワクチンの開発が進められています。これが実用された暁には、途上国に迅速に供給できるように今から着実に準備を進めておく必要があり、Gaviがその中心的な役割を担うことを大いに期待します。

ちょうど1か月前コロナウイルス・グローバル対応サミットにおいて、我が国はコロナ対策としてGaviへの1億ドルのプレッジを表明しました。

昨年8月に、日本はGaviの第3次増資準備会合を主催しましたが、日本企業のワクチンや製造供給能力、さらには日本企業の優れたイノベーションが世界の感染症撲滅のために今まで以上に活用されることを期待しつつ、Gaviに対し、先月表明した1億ドルに加えてさらに2億ドルを追加し、前回の増資会合から3倍となる3億ドル規模の支援をここにプレッジします。

Gaviからのご期待に満額お応えできることを大変嬉しく思います。

新型コロナウィルスとの戦いが世界の関心を集める中で、従来の予防接種プログラムが中断・停滞し、本来救えたはずの子どもたちの命が失われてはならないことをこの機会に指摘したいと思います。

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速報:開催中のGaviワクチンアライアンスの増資会合において安倍総理大臣が3億米ドル(330億円)の拠出を表明しました!

2020年6月4日21時54分(日本時間):開催中のGaviワクチンアライアンスの増資会合において安倍総理大臣が3億米ドル(330億円)の拠出を表明しました!

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コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が再び

6月2日(火)の朝日新聞の夕刊にコンゴ民主共和国でエボラ出血熱の感染者が確認されたという記事がありました。今回で11度目だそうです。
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日本リザルツでは昨年10月18日に「コンゴ民主共和国のエボラウイルス病とアフリカのUHC」と題したサンキューセミナーを開催し、実際にコンゴへ日本政府が派遣した調査チームの一員として現地へ行かれた長崎大学熱帯医学研究所国際保健学分野教授の山本太郎先生に講師をお願いしました。

議事録も作成し、参加者の皆様にはお送りしましたが、ご希望の方がいらっしゃれば日本リザルツまでご連絡くださいませ。

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(か)
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読書会 ピーターピオット著「NO TIME TO LOSE」

先週5月25日(月)に、日本リザルツ東京事務所で読書会を行いました。私が発表したのはピーター・ピオット著「NO TIME TO LOSE」です。

この本は、国際連合合同エイズ計画(UNAIDS)初代事務局長・ピーター・ピオット博士の回顧録です。1976年にアフリカのザイール(現コンゴ民主共和国)でエボラウイルスの発見に寄与し、2008年末にUNAIDSを退官するまでが描かれています。日本リザルツ代表の白須は、以前にピオット博士とGaviワクチンアライアンスのセス・バークレーCEOを日本の財務省にお連れしたことがあるそうです。

私は特に、エボラウイルスの発見者とされている人物がどのようにしてUNAIDS事務局長になったのか、ピオット博士の専門性、人脈、考え方などに関心を持ちました。

ピオット博士は感染症・性感染症の専門家です。もともと、プロジェクト・プログラムの運営・資金調達に関わっていました。本書によると、ザイールでエボラウイルスの発見につながる調査の後、博士の興味は性感染症に移りました。博士は資金を調達しながらザイールやケニアで研究を進め、クラミジアのアフリカでの最初の研究にリーダーとして携わりました。本書によると、博士は、「米国疾病管理予防センター(CDC)の死亡疾病情報(MMWR)を毎号つぶさに読んでおり、謎の病気の発生に接すると、アドレナリンが一気に分泌される」ということでした。
その後も、医師として、ベルギー・アントワープで臨床を継続していた博士は、当時「ゲイ症候群」と呼ばれていた、極めて重症の感染症罹患を見かけるようになりました。博士は、この病気に特有の下痢の継続・体重の減少などが重症化する症状は、ゲイだけではなく女性にも見られることに気づきました。世界全体でも報告数が2000例以下という時代だった1983年に、博士は、ザイールでエイズと思われる症例を一日の朝だけで50例以上確認し、「信じられない。アフリカの大惨事。これこそが私が取り組むべき仕事だ。すべてを変えてしまうことになるだろう」とメモしたそうです。ザイールでのエイズ研究を通じてピオットは、ランセット、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに論文を発表し、エイズの母子感染についても新しいデータを蓄積しました。

ピオット博士の人脈に関して、ザイールにおいて博士は米国疾病予防管理センター(CDC)と国立衛生研究所(NIH)、ベルギー熱帯医学研究所が参加した「プロジェクトSIDA」で、特に臨床を担当しました。プロジェクトSIDAを率いたのは米国人医師・疫学者のジョナサン・マンであり、同氏は後に世界保健機関(WHO)の世界エイズプログラム(GPA)部長になりました。その後、GPA部長のジョナサン・マンとその後任のマイケル・マーソンから誘われ、博士はGPAに参加しました。そして、GPAへの参加を経て、WHO内に新しく発足するUNAIDSの初代事務局長に就任しました。

ピオット博士の考え方について、まず、同氏の生き方はNo Time To Loseという本書の題名に集約されているかもしれません。本書では、@ザイールで自分が搭乗する予定だったセスナ機が墜落して、後日、死体の回収に向かったAエイズが疑われる患者を採血した後に注射器のリキャップをしようして針刺しをしたB自身が乗った飛行機がハイジャックに遭ったCジョナサン・マンがジュネーブに向かう途中に飛行機事故で亡くなったが、同氏を呼んだのはピオットであった…といった、死と隣り合わせの様子が紹介され「私もそうなる前に、すべきことが山ほどある」と回想しています。

また、本書には、博士が、ザイールでエイズ調査を開始するプラスとマイナスの面について列挙した記述が多く出てきます。「問題が極めて深刻、人助けになる変革、名誉、刺激的な研究、多くの論文発表、ザイールでの長期プログラム実施の可能性」があり、新しい感染症への興味をプラスとする一方、「ザイールへ年に数回、加えてナイロビへも旅行、ザイールでもベルギーでも米国人相手に大量の事務処理、果てしなきいざこざの調停、NIHへの頻繁な報告書提出」をマイナスと捉えたそうです。とはいえ「リストは不要で、私の心はすでに決まっていた。人生で極めてまれな瞬間の一つで、大きな軌道の変更をほとんど自動的に決めていた」と振り返っています。

博士が引用した言葉には重要な示唆に満ちていると私は感じました。本書によれば、USAIDS初代事務局長への就任時、後に国連事務総長になるコフィー・アナンは「おめでとうピーター!一つ話をしよう。死を覚悟した老人がいた。彼は二人の子どもに、彼とともに船に乗り込み、大洋へ漕ぎ出すように言った。海岸が見えなくなるところまで来ると、子どもたちに船を停めるように命じ、次のように話した。『お前たちに伝えておきたい。海にはたくさんのサメがいる。だから海には落ちないように。もし落ちても、血を流さないように。』幸運を祈る。コフィー」と伝えました。この話の意味を、ピオット博士は「多国間政治の荒波を超えて航海を続けながら繰り返し考えてきた」そうです。また、UNAIDSで博士の後任の事務局長となる、マリ出身のミシェル・シディベのカメレオンの話も興味深いものでした。シディベの出身地では、大人になるための儀式として、思春期を迎えると同じ部族の少年たちと一緒に暮らしながら、一週間カメレオンを観察し、カメレオンを通じて人生の教訓を学ぶそうです。それは、@カメレオンは頭をまったく動かさない。常に同じ方を向いている。目標に専念せよA眼は周囲の状況を見るために絶えず動いている。常に備えよB環境に応じて色が変わる。柔軟であれCカメレオンは動きがとても慎重だ。一度に一歩、注意して動けDカメレオンは舌で獲物を捕まえるが、早すぎても遅過ぎても獲物を逃し、生きてはいけない。タイミングがすべてだ。

是非、皆さんにもお読みいただければと思います。

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posted by resultsjp at 16:53| Comment(2) | HIV/AIDS

新しい解決策!? 医学と栄養学


弊所サンキューセミナーにおいてもご講演いただいた 山本太郎先生(長崎大学熱帯医学研究所教授・医師)の本を読み、感動しました。 一部ご紹介します。気になられた方は、ぜひクリック??を。

抗生物質が発見されるまでの歴史・経緯。感染病が劇的に減少したにも関わらず、ウィルスと人間との知恵比べ?
抗生物質の過剰摂取は、薬物耐性菌が生まれるきっかけに。
生後6か月以内に投与した後の、身体への影響とは。

帝王切開によって助かる母子の命とその技術の乱用で、腸内細菌が激減した状態で生まれてくる命。
お母さんから、どの段階で細菌が移植されているかを知ると、なるほど、と思います。

そして、生後1歳までに母乳で育つと、母乳に含まれている”オリゴ糖”が、細菌に対し子どもの身体を守ってくれます。 
細菌は、オリゴ糖という ”囮(おとり” に付いたまま、身体をスルー、体外へ排出されるのです。 

他の職員から、『うちの子オリゴ糖を与えてた』という声も。貧困国では母乳の出ないお母さまも多いと思います。
この、おとり役オリゴ糖によって生後間もない子どもを細菌から守ることが出来る可能性があるかもしれませんね。

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posted by resultsjp at 12:12| Comment(2) | 栄養問題