2021年07月12日

G20財務相等会議から(1)>法人課税の国際ルール改革、大枠合意したが

7月9-10日開催されたG20財務相・中央銀行総裁会合で、法人課税の国際的な改革(@デジタル<グローバル企業>課税、A国際的最低税率)について大枠合意しました。何よりも、現行課税ルールである、市場国=消費国に物理的拠点がないと課税できないという1国課税主義がグローバル化・デジタル化で機能していない中で、IT企業などグローバル企業に市場国も課税することができるルールが適用できるということで、「歴史的」出来事といっても過言ではありません。

とにかく、これまではGAFAなど巨大IT企業を筆頭にグローバル企業が好きなように税逃れをしてきました。例えば、アマゾンドットコムは日本国内に巨大な配送センターをいくつも有し、2兆円も売り上げながら、(工場や支店など物理的拠点がないということで)これまでほとんど法人税を払ってきませんでした(さすがに近年は一部払うようになったが)。上記、@Aが最終合意されれば、グローバル企業の税逃れにもブレーキがかかると思います。

しかし、この大枠合意には様々な限界もあるようです。フィナンシャルタイムス(*)の記事から見てみましょう。次のようなものです。

1)対象となるグローバル企業があまりにも少ないこと(年商200億ユーロ超、利益率10%超が基準になりそうだが、これに該当する企業はたった78社しかない)
2)ほとんどの企業利益は従来通り物理的な拠点がある国で課税されること(利益率10%を超える利潤の20〜30%が市場国の売上げに応じて分配するという制度設計のようなので、市場国の税収は圧倒的に少なくなる)
3)最低課税率が「少なくとも15%」とあまり高く設定できなかったため、そうした税率を採用する国に利益を移すインセンティブが残り続けること
4)銀行と資源会社が対象とされたこと(とくに銀行が除外とならなければ課税対象利益は2倍に膨れ上がるとの試算も)


ところで、FTでは指摘されていないが、今回の大枠合意には130か国・地域が参加しているが、グローバル企業を有しない途上国からすれば、上記2)からして国際課税改革の果実はほとんどないに等しいと言えます。中国を除く新興国にしても然りでしょう。多分途上国等から不満が出ていると思いますが、既存のメディアではほとんど報告されていません。

インドやインドネシア、トルコで実施中・実施予定のGAFAの売上高に課税するデジタルサービス税(DST)であれば、きわめてシンプルな制度であり、かつ公平に税収を得ることができますが、米国は国際ルールが合意されたのちにはDSTを取り下げるよう要望しています。

国際課税ルール改革は途上国に利益をもたらさず、金融取引税でカバーすべき

今回の大枠合意で税収を得るのは、順に「巨大IT企業の本社がある米国>グローバル企業の本社がある先進国と中国>中国を除く新興国>途上国」、となりますでしょうか。とするならば、別の税制改革でコロナ禍(ワクチンなど医療体制、債務問題など経済社会安定化)に苦しむ途上国を支援しなければなりません。それは「途上国支援のための金融取引税(国際連帯税)」についてまず金融市場が大きいのG7で共同実施することからはじめるべきです。もうひとつの国際課税ルール改革として。

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)

posted by resultsjp at 20:37| Comment(1) | 国際連帯税の推進

教育サミットに向けた英・ケニアの取り組み

728日、29日(現地時間)に世界教育サミット「Global Education Summit」がイギリス・ロンドンで開催されます。

このサミットでは「教育のためのグローバルパートナーシップ(GPE)」に対して、5年間で約50億ドル(約5,400億円)の増資を目指しています。

英国のジョンソン首相とケニアのケニヤッタ大統領が議長を務めます。双方の首脳はサミットに向けた各国への働きかけを行っています。先日は、ジョンソン首相とジュリア・ギラードGPE理事会議長が英国の教室を訪問。ナイロビの学校を訪問していたケニヤッタ大統領と交流するイベントが実施されました。イベントでは、「世界的な教育危機」と「女子教育」についての認識を高め、2026年までにさらに4,000万人以上の女子を学校に通わせ、10歳または小学校卒業までに、さらに2,000万人以上の女子が読解力を身に付けるという目標を確認したそうです。

イベントの詳細はこちらを参照:

https://resemom.jp/article/2021/06/15/62274.html


また、ケニヤッタ大統領は先日、フランスのマクロン大統領と会談し、教育サミットに向けて協力を要請しました。

https://allafrica.com/stories/202107020134.html


サミットの開催は今月末。会の成功に向け、ますます動きが加速しそうですね。

(ぽにょ)

posted by resultsjp at 18:23| Comment(1) | 情報

栄養サミットのプレイベントに向けて WFPとの意見交換

今年12月、東京栄養サミットが開かれます。日本リザルツはWFPと共催で126日に「東京栄養サミットプレイベント」を行う予定です。先週78日、プレイベントに向けたWFP様とのお打ち合わせを行いました。


内容は、栄養サミットにおける提言の準備や、WFPの支援のあり方、開発の世論の推移や、DSM社などのアフリカの事例などの情報交換でした。


緊急事態の再発令により、45分ほど短い時間でのミーティングで、ソーシャルディスタンスを確保しながらの状態でしたが、積極的な意見交換の場となったようです。


今月の東京オリンピックに際しては、アフリカからの要人の皆様の来日の可能性もありますので、リザルツでも関心を持って動向をチェックしております。


各関連企業、団体様など合計13名でのマスク会合。皆様、ご参加いただき、誠に有難うございました。



IMG_20210708_193042.jpg
IMG_20210708_193104.jpg

kaji
posted by resultsjp at 18:13| Comment(1) | 情報

ヨルダンがワクチン接種でシリア難民を支援

7月7日付の読売新聞に、ヨルダンがシリア難民を対象とした新型コロナウイルスのワクチン接種に取り組んでいるという記事が掲載されていました。
S__356761603.jpg
記事はこちらのリンクを参照:

ヨルダンも、ワクチン支援を受ける側ですが、生活環境が劣悪なシリア難民ために支援に踏み切ったそうです。特に「感染回避にもっとも有効である」ワクチンを、難民の方にも供給できていることを非常に嬉しく、心が温まりました。
コロナ禍ですが、世界の国や人々が利益を求めて喧嘩するのではなく、自分と他者、両方の幸福を目指せる契機になればいいと思います。

ishi

posted by resultsjp at 17:52| Comment(1) | 情報

自見はなこ議員、鈴木元厚労省医務技監の記事が掲載

自見先生、鈴木先生 朝日新聞7.9.jpg

7月9日付の朝日新聞に日本リザルツがいつもお世話になっている自見はなこ参議院議員、前厚生労働省医務技監である鈴木康裕先生の五輪開催をめぐる政府のコロナ対応に関するインタビュー記事が掲載されていました。

自見先生は、政府のコロナ対応について専門家の意見が政治の意思決定においてあまり重視されないことを危惧され、日本の政治家はもっと専門性を身に付ける必要があると訴えられました。

また鈴木先生は、政治の意思決定において専門家の意見を反映させながら様々な選択肢を政治へ提案するという、専門家と政治の間を埋める役割を行政が果たしていくことができると述べられました。

自見先生、鈴木先生はお二方とも、政策実施の上で専門家の意見を聞く大切さを強調されています。日本リザルツが毎年数回開催しているGGG+フォーラムや、栄養の目覚めセミナーなどの勉強会では、国会議員の先生方をはじめ、省庁関係者、学者などが一同に議論を交わしています。本記事を読むなかでGGG+フォーラムのような国際ラウンドテーブルの意義は、「お互いに」学びあうことにあるだと感じました。

GGG+フォーラムや栄養の目覚めセミナーなど、それぞれ開催する意義をよく理解した上で、今後行われるイベントの準備等にあたっていきたいと思います。

そのだ
posted by resultsjp at 12:04| Comment(1) | 情報