2022年06月02日

日本の少子化問題 海外からも警鐘

先月、総務省から、日本の総人口(2021年10月時点)が1年間で64万4千人減ったという統計が発表されました。

S__52142260.jpg(写真: 日本経済新聞 2022年4月15日)

これを受けて、テスラCEOであるマスク氏からは、「出生率が死亡率を上回るような変化がない限り日本はいずれ存在しなくなるだろう」といった警告がツイートされていました。

日本の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数)は2020年、コロナ禍の影響があり1.33%と低く、出生率が1.3%を下回った2003-05年の超少子化時代の値に近づきました。コロナ禍のステイホーム習慣で出会いの機会が減り、婚姻数が減ったのは明確ですが、出生率減の傾向はコロナ前から顕著にみられました。
2015年までの出生率の減少率は平均1.1%で推移していたものの、16年以降3.5%に増加しました。専門家は、子育て環境が十分に整ってないという従来の少子化背景に加え、子どもを持つという若者の意欲が下がったことを理由に挙げています。出生意欲減少には若い世代の就労、収入が減り、結婚をイメージしづらい現状があるといいます。

また、これは女性の労働にも大きく関連していると言えます。

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(写真 : 日本経済新聞 2019年7月30日)

ここ数年、「M字カーブ」(年齢層別にみた女性労働率グラフ)が解消傾向にあると言われています。その理由の一つには、キャリアを重視する女性が増えたことが挙げられますが、これは一方で結婚や子どもを持つことをイメージしづらくなることにつながっている可能性もあります。また、女性の労働者が増えた他の要因には非正規雇用が増えたことが背景にあるということです。これは一度子育てにより仕事を離れた後、正社員として雇う会社が少ないということも示唆していると感じます。

少子化問題は女性の労働環境に密接に関わっています。子育てと女性の仕事が両立できる環境づくりとして、育児休暇や保育園の推奨、またリモートワークが可能な仕事環境づくり等の対策が、少子化問題を真剣に考えていく上で大切なのではないかと考えます。

(杉)

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ウクライナの医療状況

ロシアによるウクライナ侵攻が続いています。
ウクライナに対しては医療支援も行われています。ポーランド国境に近い西部モスチスカの学校にはイスラエルによって設置された臨時病院があり、患者はPTSDなどの心理的ストレス障害のほか、糖尿病、心臓病、呼吸器疾患など慢性的な病気の治療のために訪れる人が多いといいます。

一方、ウクライナは世界の中でも結核の影響が深刻な国で、WHOが指定する薬剤耐性結核の高まん延国の1つです。今回の侵攻が結核の更なるまん延につながるのではないかとの懸念があります。結核は半年から1年の潜伏期間を経て発病し、治療には約半年間の投薬が必要となります。しかし、途中で治療を中断すると薬剤耐性結核の原因になります。
ロシアの侵攻により、インフラや医療施設が破壊されたウクライナでは適切な治療を受けられず、かつ結核患者が周辺の国に難民として流出することにより多剤耐性菌の周辺国のまん延が懸念されます。

世界の国々が医療支援によって、結核ケアを行うことはもちろん、ウクライナおよび周辺国に結核に関する情報共有をすることが結核の発生を抑えることになるのではないかと考えます。
結核の中まん延国である日本でも、結核は過去の病気ととらえるのではなく、この機会に再度結核の理解を深め警戒を怠らないことが大切だと思います。

参考:朝日新聞 2022年5月30日「長期戦 複雑になる医療ニーズ」
        2022年3月15日「私の視点:白須紀子」
(M)
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