2022年11月22日

こども家庭庁 未就園児支援

20221118日(金) 読売新聞

 来年4月の「こども家庭庁」発足まで5か月を切りました。厚生労働省や内閣府から少子化や貧困、虐待などの担当部署が移管し、こども政策の司令塔として、一元的に取り組む体制を整えるそうです。保育園や幼稚園に通わない「未就園児」など、従来の縦割り行政では対応が難しかった課題にも力を入れる方針です。


 こども家庭庁は、内閣府の外局として設置されます。こども政策担当相を置き、他省庁に改善を求めることができる「勧告権」を持ちます。 組織は「企画立案・総合調整」「成育」「支援」の3部門に分かれ、職員は300人以上となる見通しで、地方自治体や民間からも人材を登用する考えです。

 事業は妊婦の支援や保育の受け皿整備、こどもの居場所作り、児童相談所の体制強化など多岐にわたります。

 発足後の23年秋頃には、こども政策の基本方針となる「こども大綱」を策定します。これまで少子化対策、子供・若者の育成支援、貧困対策の三つに分かれていた大綱を一本化し、一体的に政策を進めます。


以前からの課題である少子化対策など、比較的手薄だった分野にも力を入れます。その一つが、保育施設や幼稚園を利用していない「未就園児」の支援です。全国で約182万人いるとされ、親子の孤立や虐待などのリスクが高いとの指摘があります。

こども家庭庁は来年度から、定員に空きのある保育施設で未就園児を定期的に預かり、効果を検証するモデル業を実施します。


未就園児には外国人のこどもも少なくなく、保育園の利用などの申請は、言葉の壁がある外国人にとってはハードルが高いです。そこでカギとなるのが、自ら声を上げられない人たちに行政から歩み寄る「プッシュ型」の支援です。

困窮して電気が止まった家にいた外国人の親子や、家庭内暴力(DV)で夫から避難している親子などの支援にもつながったそうで「どこに相談していいかわからず、助けを求めるのが難しい家庭に気付くきっかけになっている」という声もあるようです。

こども家庭庁は、自治体による未就園児の全戸訪問による問題の早期発見など、プッシュ型支援の拡充を目指しています。


家族の介護や世話を日常的に行うこども「ヤングケアラー」対策も重点課題の一つです。学校教育、障がい者や高齢者の福祉、貧困など、関係部局の連携が重要とされる一方、縦割りの中で対応の遅れが指摘されてきました。

こども家庭庁は、自治体が行う実態調査や関係機関の職員を対象にした研修に対する財政支援を充実させるほか、関係機関をつなぐ調整役となる「ヤングケアラー・コーディネーター」の配置を自治体に促していく方針です。

岸田首相は1017日の衆議院予算委員会で、こども関連予算について、「来年度の骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)では、倍増への道筋について示していきたい」との考えを示しました。

課題は、安定的な財源をどのように確保するかだが、岸田首相は「社会全体がそう負担していくのか、こうした考え方もしっかりと議論を詰めていく」と述べるにとどまっており、議論の行方が注目されます。



○外局:内閣府、各省に直属するが、その内部部局の外にあって、特殊な任務を所管する行政機関のこと。

●参考文献:https://kotobank.jp/word/%E5%A4%96%E5%B1%80-42261



今後のこども家庭庁の動きと議論の行方に注目したいと思います。


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posted by resultsjp at 00:10| Comment(1) | 情報