本日の日経新聞経済教室「私見卓見」に、81歳の無職の男性が書かれた興味深い記事が掲載されていました。その方は日本で就職するも、日本のサラリーマンとして働き続けることに限界を感じ、得意のスペイン語を活かして、アルゼンチンで仕事を始めました。37歳で再び日本で働くことになりましたが、「仕事は半分のエネルギーで、家庭生活と趣味の生活を楽しみ生きる」ことを選択されたそうです。定年後にはJICAのシニアボランティアとして、ニカラグアやアルゼンチン、グアテマラやメキシコなど中南米各国で大活躍されました。
記事では、アルゼンチンに渡航したことで自分の価値を知った経験を通じ、若者に対して、海外に飛躍し、自分らしい人生を送って欲しい!と強いメッセージを発信されていました。
記事を読んでいると、大学1年生の頃にフィリピン、2年生の頃フランスにそれぞれ1か月ほど滞在したときの経験を思い出しました。フィリピンでは、知り合いの会社で苦手な英語のスピーチをした際、これほどかというまでに拍手喝采をしていただき、なんとも言えない人の温かさと、受け入れられているという感覚を味わいました。
また、フランスでも、不得手ですが、ダンス好きな私を見て、現地で知り合った友達から「もっとみんなの前で踊ってほしい!」とアンコールをいただいたのを覚えています。
筆者も指摘していますが、日本は縛りが多く、素の自分で生きることが難しい国だと思います。国も文化も違いますが、フィリピンでも、フランスでも、日本にいるときには感じにくい「受け入れられる」という感覚を何度も味わったように思います。
また、次元は全く異なりますが、日本リザルツが取り組みを進める結核やスナノミ症は、社会の中でも、とりわけ周囲の人にとって「受け入れられない」病気なのではないかと思います。例えば、スナノミ症に罹った子どもの中には、症状に加え、他の人からどう思われるかといったスティグマなどの精神的な理由で学校に行くことを拒む子が多数いるそうです。すなわち、病気が治れば良いわけではなく、心のケアも重要なのです。
日本リザルツでインターンをしている杉原さんは、4月からケニアのエスンバ村に赴き、ボランティアとして、スナノミ症治療と患者さんの心のケアに取り組まれます。
2月より、ボランティアの活動資金を、クラウドファンディングで集めさせていただいていますが、先日ついに目標金額の100万円を達成することができました。多くの心ある支援者様のご厚意、ご尽力には感謝しても仕切れません。これまで多くの方のご寄付やスナノミ事業に対する励ましのお言葉をいただきましたが、この度、スナノミ対策のさらなる推進のために、ネクストゴールを設定する運びとなりました。ネクストゴールのご寄付は、エスンバ村に限らず、他の地域におけるスナノミ対策を推進するための現地調査に赴くこと、そして世界スナノミデーの制定に向けたアドボカシー活動に充てる予定です。
下記リンクよりクラウドファンディングの概要をご覧いただけます。
https://readyfor.jp/projects/114680
これまで日本リザルツは、ケニアの子どもたちに、1万7千足の靴の配布や治療キャンペーンなどの草の根の活動や、ケニア保健省への働きかけなどを行ってきました。現在は、世界スナノミデーの制定に向けた活動もしています。改めて現場で今何が起こっているのかを、政策決定者に直接届けることが非常に重要です。私も現地に赴き、白須理事長とともに世界スナノミデーの制定に尽力したいと考えています。
ケニアをはじめ世界の子どもたちがありのままに輝ける社会の構築に向け、改めて、地道な一つ一つの活動を大切にしていきたいと思います。応援どうぞよろしくお願いいたします。
そのっぴ
posted by resultsjp at 19:39|
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