3月早々、嬉しいニュースが飛び込んできました。
GHITファンドと医薬品の安定供給に関する取り組みを行うUnitaidがパートナーシップを強化するために協力枠組み協定を締結したのです。日本の研究開発産業と幅広いグローバルヘルス領域の対応をより強固なものにするのが目的です。
もともと双方の機関は、2020 年3月に協定を結び、顧みられない熱帯病、マラリア、結核などの医薬品の国際的な研究開発について、協力体制を確立していました。今回の連携強化は、結核やマラリアにおける薬剤耐性の出現や気候変動によって形態が変化するベクター媒介性疾患といった複雑な課題への取り組みにより重点を置くものです。連携拡大によって、GHITファンドの支援でできた革新的な薬が、Unitaidの支援により安価に迅速に供給することで、困っている人たちまで確実に薬を普及させるという一連の流れができます。
プレスリリースはこちらを参照:
尚、こちらの件については日本リザルツもアドボカシーペーパーを作成し、予てより働きかけを行ってきました。
もう一度、おさらいしておきましょう。
1.機動的な予算確保(案)ペーパーの最新版について
2月10日、日本政府は「国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案」を閣議決定しました。今回の法案改正により、ウクライナの復興支援や将来の公衆衛生危機への対応強化にも世銀の設立する基金には拠出国債が使えるようになり、よりフレキシブルな資金調達が可能となります。
「国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案」について(財務省):
https://www.mof.go.jp/about_mof/bills/211diet/i20230210g.html
そこで、昨今の情勢を鑑みて、内容を刷新したのが、通称、新・積み木ペーパーです。今回は積み木が左と右の2バージョンあります。
新・積み木ペーパー(左)
新・積み木ペーパー(右)
昔のものについてはこちらのブログを参照:
http://resultsjp.sblo.jp/article/190175734.html
2.ヘルス・イノベーション推進(案)ペーパーについて
2つ目は正に今回のパートナーシップに関するペーパーです。日本リザルツのペーパーは、GHITとUnitaidの連携=医薬品の開発から安定供給に加え、「貧困層のアクセスとアフォーダビリティの向上」が保健システムの強靭化とUHC達成の鍵になるという部分を強調しておきます。
UHCの象徴、傘がモチーフになっています。
こちらの件は、2月14日に公明党国際保健(グローバルヘルス)推進委員会の古屋範子委員長、谷合正明委員長代理とともに、秋野公造財務副大臣のもとを訪問。GHITファンドの増資について、國井修CEOから申し入れを行ったばかりです。
http://resultsjp.sblo.jp/article/190182947.html
5月のG7では国際保健も主要議題の1つとなります。日本がどのようなリーダーシップを発揮できるか、私たちもしっかり注視していきたいと思います。
(ぽ)