2023年05月31日

速報:高円宮妃久子さまと承子さまがパレスチナ難民キャンプを訪問

高円宮妃の久子さまと長女の承子さまが皇太子の結婚式に参列するため、ヨルダン入りされています。30日にはUNRWAが管轄するパレスチナ難民キャンプを訪問されました。

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報道はこちらを参照:

https://news.yahoo.co.jp/articles/23511c07dc8f86e32ed1e7083784b661051e994c


久子さまと長女の承子さまは難民キャンプ内を視察されたようで、保健施設では、清田保健局長が管轄されている保健プログラムについても説明を受けられました。具体的には、母子保健モバイルアプリケーション、非伝染性疾患モバイルアプリケーションなど最新の技術を駆使して、難民の皆さんの健康状態を管理していることを紹介されたようです。ここには日本の母子手帳やNCDsに関する知見も活かされています。


UNRWAのニュースレターはこちらを参照:

https://www.unrwa.org/newsroom/news-releases/celebrating-70years-partnership-and-solidarity


高円宮妃久子さまがヨルダンのパレスチナ難民キャンプを訪問されるのは、1996年に故高円宮殿下とともにバッカアキャンプを訪問されて以来で、今回が2度目となります。UNRWAのニュースレターでも「今回の訪問は、日本とUNRWAのパートナーシップ70周年に当たり、UNRWAとパレスチナ難民に対する日本の継続的なコミットメントとサポートを強調するものだ」と久子さまの訪問を歓迎されていました。


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清田先生がいらっしゃるのがわかります。


日本リザルツは予てより、UNRWAの活動を応援しています。高円宮ご一家は国際協力分野に非常に造詣が深いことで知られており、久子さまはもちろん、承子さまも慈善団体に勤務されているなど率先して活動をされています。今回の訪問は、理解のあるお二方に、現場の最前線で1人ひとりの患者さんに向き合って奮闘されている清田先生の取り組みと現場の生の声を聞いていただく貴重な機会となったようで、非常に大きな一歩だと私たちも嬉しく思っています。

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低成長なのに税収増?

28日付の日本経済新聞に「低成長で税収増の不思議」という面白い記事がありました。

記事はこちらを参照:

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO71398610Y3A520C2MM8000/


通常、経済が成長すると個人や団体が得られるお金が増えるので、税収が増えると考えますが、最近はそれが崩れてきているようです。コロナ以降の経済回復途中な上、インフレが追い打ちをかけていても、2022年度の税収は70兆円を超すペースです。

なぜこうしたことが起こるのでしょうか。変動が起きたのはコロナ禍の3年間のようです。

例えばマイナス成長にも関わらず、2020年度の税収は60兆円強と過去最大でした。

ここにはいくつか理由があるようです。まず法人税の増加です。政府は法人税を8兆円まで落ち込むと見積もっていましたが、実際は11.2兆円と昨年度比から増えました。飲食や宿泊などは落ち込みましたが、ゲームなどの巣ごもり消費は売上が好調だったので、製造業においては業績が好調だったのです。法人税は赤字だと納める必要がんなく、コロナで打撃を受けた中小企業は4割程度しか法人税を払っていなかったようで、大企業の利益を合わせると、過去を上回る形となったようです。

次に、フリーランスや副業の増加も原因の1つとしています。所得税の中身を見ると、配当による課税が11年前と比べ、3倍以上になったそうです。

最後が消費税率の上昇です。201910月に8%から10%に上がりました。さらに、22年度以降は円安による輸入品の高騰やインフレなどの影響も出てきて、自ずと税収も増えたのです。

果たしてこれはいいことなのでしょうか。

記事では税収の増加=国家予算や国債の償還に利用できる余裕が増えるので、国の財政運営的にはプラスとしていますが、コロナ禍では巨額の補正予算を編成し、国債の発行額が積みあがったことも指摘し、「バランスといかに取るかが重要」としています。


尚、同じ日の新聞の「春秋」に東京帝大の民法の大家、末弘厳太郎教授の随筆の抜粋が載っていました。

―――

「役人学三則」より:役人たるもの@広く浅い理解A法規を盾にした形式的理屈B縄張り根性―が要る。

―――

春秋では「要は皮肉なのだが、1世紀近くを経てもなお洞察は色あせない」と突っ込んでいましたが、今回の税収の話にも当てはまる部分があるのではと思いました。見かけ上税収が増えていて政府としてはそれでよくても、実際の国民の皆さんの生活が良くなっているか?というとそうは言えません。

政府は昨年以降も防衛費の増額やこども政策への予算倍増など、さまざまな方針を打ち出しています。本当に国民の皆さんのためになる政策を着実に皆さんに届けてほしいと願うとともに、財源については未来を担う世代にツケが回らないような方法を取っていただきたいと思うばかりです。


春秋はこちらを参照:

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK2636P0W3A520C2000000/

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posted by resultsjp at 17:20| Comment(1) | 情報

役所広司さんがカンヌ映画祭で最優秀男優賞授賞!:モデルになったトイレは?

世界3大映画祭の1つ、フランスのカンヌ映画祭において、俳優の役所広司さんがドイツのヴィム・ヴェンダース監督の作品「PERFECT DAYS」で、最優秀男優賞を受賞しました。

日本人俳優がこの賞を受賞するのは19年ぶり2人目です。


報道はこちらを参照:

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230528/k10014080641000.html


映画は東京・渋谷にある公共トイレを舞台に撮影した作品で、トイレの清掃員として働く主人公の男性を役所さんが演じています。実はモデルとなっている公共トイレは実在するもので、日本リザルツと親交がある日本財団が運営している「THE TOKYO TOILET」プロジェクトのものです。

これまで汚い、臭い、怖いといった理由で利用者が限られていた公共トイレですが、渋谷区の協力で、性別、年齢、障害を問わず、誰もが快適に使用できるものを区内17か所に設置。デザインは世界で活躍する建築家やデザイナーの方が携わっています。

https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/thetokyotoilet


余談ですが、ヴェンダーズ監督が師匠として敬愛するのが小津安二郎監督です。役所さんの受賞を「私の笠智衆」と讃えました。笠智衆さんは小津作品によく出ている名優で、代表作の「東京物語」に出てくるヒロインの名前は「紀子」です。

あれ?どこかの魔法使いと同じ名前だと思ったのは私だけではないはずです。


背景を知った上で、映画を見るとまた違った印象を持つかもしれませんね。

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アレルギーはなんで起こるの?

27日付の日本経済新聞にアレルギーが起こるしくみについてわかりやすく記された特集が載っていました。

食物アレルギーは特定の食べ物に体が過剰に反応することを指し、具体的にはじんましんやかゆみが出ますが、アナフィラキシーショックなどの深刻な症状を起こすこともあります。

記事に登場する博士によると、免疫機能について理解する必要があると言います。本来、免疫は外から入って来た病原体などの異物を見つけて攻撃してくれます。

アレルゲンは病原体でないので、通常なら免疫は反応しないはずなのですが、この仕組みがうまく働かないと、アレルゲンに免疫が反応して抗体を作ります。それが血管などに作用することでアレルギー症状を起こすのです。

また、皮膚を通じて起こるアレルギーもあるそうです。皮膚にはアレルゲンから体を守るためのバリアー機能があります。ただ赤ちゃんなどが湿疹などの影響でこの機能が弱まっていると免疫が反応し、次にアレルゲンを含む食べ物を口にするとアレルギー反応が出るそうです。これは赤ちゃんに多いようで、アトピー性皮膚炎の赤ちゃんの皮膚をケアすると、卵アレルギー発症のリスクが抑えられるという研究成果も出ているようです。

博士は花粉症とアレルギーの因果関係についても説明しています。例えばトマトはスギ花粉のアレルゲンと似た形のタンパク質を含むため、スギ花粉の人がトマトを食べてアレルギー反応を起こすことがあるそうです。

私も深刻ではありませんが、アレルギーがあります。ただ、そればかり気にしていると楽しくご飯を食べられなくなるのも正直な気持ちです。きちんとした知識を身に付けることはもちろんですが、「食べることを楽しむ」気持ちをそがないような取り組みが必要だと思います。


以前、卵アレルギーに関する記事を共有させていただきましたが、日本にはアレルギーに関する知見や技術がどんどん増えてきています。これがどんどん発信されることを期待しています。

そのときのブログはこちらを参照:

http://resultsjp.sblo.jp/article/190303954.html


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posted by resultsjp at 15:43| Comment(1) | 情報

ハマユリと恋心:読売新聞の短歌より

読売新聞の四季の欄に日本リザルツでおなじみの花、ユリに関する短歌が載っていました。


夏の野の繁みに咲ける姫百合の知らえぬ恋は苦しきものそ

(現代語訳)夏の野の茂みに咲いている姫百合が誰にも知られないように、相手に知られていない私の恋は、苦しく切ないものです。


作者は大伴坂上郎女。額田王以後、最大の女性歌人ともいわれ、万葉集には女流歌人のなかでは最多の長歌・短歌合わせて84首が収録されています(個人でも3人目の多さ)。ただ百人一首に取り上げられていないので、万葉集の編者の1人だった大伴家持の叔母とかのほうが耳馴染みがいいかもしれません。


姫百合はスカシユリの一種です。スカシユリの俗称は日本リザルツでもよく出てくるハマユリです。

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ハマユリは日本リザルツが東日本大震災後、地域の皆さんの心のケアに関する取り組みを実施していた釜石市の花です。2013年にははまゆりサミットを開催。14年にはイボンヌ・チャカチャカさんをお招きし、はまゆりプロジェクトを行いました。

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はまゆりサミットについて:

http://resultsjp.sblo.jp/article/75887090.html


イボンヌさんの釜石訪問はこちらを参照:

http://resultsjp.sblo.jp/article/99369425.html

http://resultsjp.sblo.jp/article/99592859.html


ハマユリ関連で、当時のスタッフの方が書かれた主なブログはこちらを参照:

http://resultsjp.sblo.jp/article/71557338.html

http://resultsjp.sblo.jp/article/101788109.html


尚、大伴坂上郎女の歌、恋歌が非常に多いです。調べてみると、恋多き方のようで、少なくとも生涯に3度の結婚をしたほか、数多くの男たちとの間で相聞の歌を残しているようです。百人一首をはじめ、平安以降の短歌に耳馴染みのある方には思ったことをそのまま言ったようにも聞こえますが、逆に言えば、坂上郎女の思いがありのままに言葉になっているのかもしれません。

例えばこんな感じです。


来むと言ふも来ぬ時あるを来じと言ふを来むとは待たじ来じと言ふものを

(現代語訳)愛しいあなたは来ようといって来ない時があるのに、それが来ないって言ってるんだから来るのを待ったってしょうがない。だって来ないっていってるんだから。


黒髪に白髪交じり老ゆるまでかかる恋にはいまだ逢はなくに

(現代語訳)黒髪に白髪が交じる老年の今日まで、これほどの恋にはいまだ出逢ったことがなかったわ!


こちらですが、きっと晩年に読んだのでしょうと思いきや、なんと30前後に詠まれた歌だそうです。今と平均寿命が違うにせよ、いささかショックでした。

女心はいつの時代も変わらないのか、私も読んでいてちょっとどきっとするような歌もありました。

2024年の大河ドラマは紫式部をテーマにした「光る君へ」ですが、もしかしたら、大伴坂上郎女は小野小町や伊勢、そして紫式部や清少納言にも影響を与えたのかもしれません。

(ぽ)


posted by resultsjp at 00:05| Comment(1) | 情報