G20首脳会合がインドで開かれています。
各紙では、開幕初日に首脳宣言が採択されたことが大きく報道されていました。
報道はこちらを参照:
https://news.yahoo.co.jp/articles/d71fab55d2f807a76bdaaee1d0285295a1bdd7d3
https://news.yahoo.co.jp/articles/d238d1df4e38a628deaf64b9ac7bc4b3eca29aa6
コミュニケ全文はこちらからダウンロードできます。
https://www.consilium.europa.eu/media/66739/g20-new-delhi-leaders-declaration.pdf
ここでは保健分野に関するコミュニケについても詳しく見ていきたいと思います。
内容ですが、G20財務大臣・保健大臣合同会合を踏まえて、財保連携について具体的に記述がなされました。
財保連携:
29. 我々は、財務・保健合同タスクフォース(JFHTF)のもとでの財務省と保健省の連携強化を通じて、パンデミックの予防、準備、対応(PPR)のための世界的な保健システムを強化することに引き続きコミットする。 JFHTFのもとで、我々は、低所得国の発⾔⼒を⾼めるため、招待された主要な地域組織がタスクフォース会議に参加することを歓迎する。我々は、世界保健機関(WHO)、世界銀⾏、IMF、欧州投資銀⾏(EIB)の協⼒により作成された、経済的脆弱性とリスクに関する枠組み(FEVR)及びパンデミックから⽣じる経済的脆弱性とリスクに関する最初の報告書に関する議論を歓迎する。我々は、各国特有の状況を考慮して、進化するパンデミックの脅威による経済的脆弱性とリスクを定期的に評価するために、複数年の作業計画にわたってこの枠組みの改良を続けるようタスクフォースに求める。我々は、将来のパンデミックへの対応を⽀援するための財保部⾨の共同準備に貢献する、新型コロナウイルス感染症流⾏下における財務・保健機関の取り決めによるベストプラクティスに関する報告書を歓迎する。我々は、WHOと世界銀⾏が作成したパンデミック対応資⾦調達オプションとギャップのマッピングに関する報告書を歓迎し、必要な資⾦を迅速かつ効率的に展開するために資⾦調達メカニズムをどのように最適化し、より適切に調整し、必要に応じて適切に強化できるかについてさらなる検討を期待する。また、他の世界的なフォーラムでの議論を正式に考慮している。我々は、パンデミック基⾦による第1回提案募集の終了を歓迎し、第1回提案募集から学んだ教訓に基づいて、2023年末までに第2回提案募集が⾏われることを期待している。我々は、新たな寄付者と共同投資を確保することの重要性を強調する。我々はタスクフォースに対し、その進捗状況を2024年に財務⼤⾂と保健⼤⾂に報告するよう要請する。
G20保健大臣会合では議長総括内ではヘルスファイナンスが詳しく触れられておらず、その後のG20財務大臣・保健大臣会合を踏まえて、どのように首脳コミュニケが作成されるのか気になっていました。
G20保健大臣会合の議長総括:
G20財務大臣・保健大臣合同会合のプレスリリース:
関連レポートはこちらからダウンロードできます。
The Framework for Economic Vulnerabilities and Risks (FEVR)
The Report on Mapping Pandemic Response Financing Options and Gaps
The Report on Best Practices on Finance Health Institutional Arrangements during Covid-19
https://www.g20.org/en/media-resources/documents/doc-outcomes/
今回の首脳コミュニケには具体的な内容が書かれている上、この件に関して、「他の世界的なフォーラム」での議論を進めていく考えが示されており、国連ハイレベル会合や世銀・IMF年次会合でも話題にのぼりそうです。
G20保健大臣会合の際のブログ:
http://resultsjp.sblo.jp/article/190519340.html
G7の成果がG20に、そして、次のG7とG20につながっていくことを期待したいです。
(ぽ)