12日付の朝日新聞に少し前に世界的に話題となった、ケニアのカルト集団による集団虐殺事件に関する特集が載っていました。
特集はこちらを参照:
https://www.asahi.com/articles/DA3S15739135.html
これはケニアのカルト集団が「断食を続けて死に至ればキリストに会える」などと主張し、信者らを集団で餓死させたものです。ケニア南東部にあるマリンディ近郊の森からはすでに400人以上の遺体が見つかっている上、行方不明者も600人を超えています。
ただ、ケニアに住む私としては事件発生時に地元ニュースはおろか、BBCやCNNなどもこぞってトップニュースに取り上げていたのに、日本ではほとんど話題になっていなかったのを不思議に思っていたくらいで「なぜ今更?」と疑問を感じざるを得ませんでした。
BBC(4月の時点でトップニュースとして報道):
https://www.bbc.com/japanese/65370714
日本のメディアはアフリカの駐在員が非常に少なく、大手でもヨハネスブルグとカイロ、全国紙や通信社でも1人でアフリカ54の全ての国を管轄しているといった状態です。ナイロビに拠点がなく、情報も後追い、且つ、センセーショナルなものが多くなりがちです。
そんな違和感を覚えながら、記事を読み進めると、脇にアフガニスタンでお亡くなりになった医師の中村哲さんに関するコラムが載っていました。
テヘランに駐在する特派員の方がひょんなことから現地男性と仲良くなった折、中村哲さんの話になったようで「外国人は外貨と銃を持ち込んだ。中村さんはパンと真心を持ってきてくれた」と振り返ったそうです。現地の生の声に耳を傾け、彼らのニーズに応える姿勢はまさに国際協力の一丁目一番地だと思っています。これは記者にも同じことが言えると思います。
2つの記事を読んで、私も現場にいる身として、リアルな声に耳を傾けて、それを日本のみなさんに届け、応えられるよう務めようと感じました。
(ぽ)