14日付の朝日新聞に霊長類学者の山極寿一さんの「季評」」が掲載されていました。
山極さんこの夏の各国での異常気象を例に出し、「人間が構築してきた社会システムが地球のシステムと合わなくなってきた」と指摘しています。
その上で近年、イギリスの文化人類学者であるティム・インゴルド氏の近著「人類学とは何か」を引き合いに出し、人類学の目的は人間の生そのものと会話することであり、すべての人の知恵と経験をどのように生きるかという問いに注ぎ込む研究分野だとしています。
また、自身が携わる霊長類学の研究の変遷をもとに、「人間は自然や他の人間との関係を読む力をどこかで誤ってしまった」とし、「人類学者はもっと声を上げて世界を一つにする知恵を語り、現代に行き詰った人間の豊かな生き方を提案すべき」だとしています。
読んでいて、これは正に、お亡くなりになられた故浅野茂隆理事長が最後のサンキューセミナーでお話になっていたことに非常に近い考え方だと感じました。
【サンキューセミナー】浅野茂隆理事長「先を見つめて生き甲斐を知る」
http://resultsjp.sblo.jp/article/182596066.html
世界がどんどん分断されている今だからこそ、私たちに何ができるのか。浅野先生だったらどう考えたのか。私の力は微々たるものですが、浅野先生の想いに胸を馳せたいと思います。
(ぽ)