今週は金沢市内のホテル、温浴施設に場所を移して、引き続き老眼鏡配布のボランティア活動を行いました。
ある日の午前、70代の輪島からの女性にメガネをお渡ししますと、午後、わざわざ私たちのところに来て、受け取った老眼鏡がとても合っていると喜んでくださいました。私たちも嬉しかったです。
以下、メガネの配布の合間にお話を伺った感想を書きます。
1.被さい者の方々は、国などの援助金が届くまではすべての生活費を自己負担しなければなりません。仮設住宅に入れるかどうかに関わらず、生活用品の費用や損壊した家の片付け、そして家の再建には莫大な費用が必要となります。年金生活のお年寄りには、その負担は大きいでしょう。
ある輪島から避難してきたご夫婦は、家は一部損壊との判定なのですが、実際はそれ以上の被害があると思い再判定を申請しています。帰るつもりはありますが家の再建に必要なお金がなく、心配の種になっています。
また、ある透析患者の方は、週三回透析を受けに通院しています。病院への交通費は自費です。片道のタクシー代が3,000円で、行きはバスで、帰りはタクシーを利用しています。週に3回のタクシー代は9,000円で、大きな負担だと仰っていました。
4月1日以降に滞在するホテルを移られるという別の方は、今のホテルは三食のお弁当を提供していますが、新しい滞在先のホテルは食事の提供がないそうです。金沢では物価が高く、今は仕事がないため、経済的なことを大変心配されていました。
2.これも難しいかもしれませんが、毎日三食の食事内容についてはもう少し考えた方がいいと思います。特に透析患者が多く滞在する施設は、食事内容についてもう少し配慮すると良いと思われます。
ある日訪れたホテルは、滞在する約50人の被さい者の大半が透析患者でした。ホテルの食事は朝はビュッフェ形式、昼と夜はお弁当となり、多くの方からはおかずは揚げ物が多いし味が濃いとの意見を聞きます。多くの被さい者はコンビニやスーパーで食品を購入しているようです。チェックすると、昼食のお弁当は多く残されています。
3.必要な情報を素早く被さい者へ伝えるべきだと考えます。ある男性(輪島から避難)によると、県の補助があり、ホテル近くの駐車場で無料に車を止めてあります。前日、老眼鏡を配布した別のホテルの被さい者たちは、全員駐車場料金を自己負担しているそうです。もし県からの補助が利用できるのなら、こうした情報をすばやく被さい者たちに周知することで、不公平な事態は回避できるのに、と思いました。
この他にも、一杯お話を伺うことができました。また次の機会に、ご紹介したいと思います。
K.K