2024年10月23日

アフリカの発展のために何が必要か

1021日付日本経済新聞朝刊の1819面に「ナイジェリア新興テック特集」との記事が掲載されていました。

JICAと日本経済新聞社の共同イベントを記事にしたものですが、日頃目にすることのない、アフリカのスタートアップ企業の事業内容の紹介や、日本企業としてアフリカ経済とどう対峙するべきかが論じられており大変興味深く拝見しました。

特にキーノートセッションを抜粋した対談は、経済団体(経済同友会)、企業(豊田通商)、開発支援機関(国際協力機構(JICA))と、立場の異なるプレーヤーが、アフリカ投資をめぐる様々な論点をめぐって発言されています。

主な発言を紹介すると、

・アフリカのポテンシャルの大きさは日本の経済界も注目している。ただインフラの脆弱さや煩雑な規制といったリスクがあるうえ、歴史的にも地理的にも遠く投資が出てこない/(経済開発のためには)公的資金だけでなく、社会課題を解決するインパクト投資への出資が重要だ(経済同友会・岩井氏)

・スタートアップへの投資ならハードルは低く・・・日本企業にとってはスタートアップはエントリーチケットになりうる/人材育成やスタートアップ投資はアフリカの将来を支える大事な取り組み(豊田通商・大塚氏)

・アフリカで重視する項目の一つに社会課題解決型のビジネスの推進がある。社会課題に革新的な技術で向き合うスタートアップを支援する取り組みを19か国で進めている。若者の雇用を生み、経済成長に繋がる好循環を期待している(JICA・井本氏)

このようにアフリカ経済、とりわけ社会課題を解決するスタートアップに対する強い期待感が寄せられ、日本企業としてインパクト投資が必要なことが強調されています。

一方で、TICAD(アフリカ開発会議)を中心とする日本の官民連携の枠組みは、スピード感が乏しく、(サウジアラビアや韓国など)他国に劣後しているのでは?との課題が司会者から指摘されています。

これに対してJICAの井本氏は、TICADAU(アフリカ連合)との共催であり、「アフリカのオーナーシップ(自主性)を尊重しながら、様々なレベルでの交流を通じて多層的にアフリカと結びつくことが重要」で、日本企業の進出や投資を促しています。

日本リザルツも、過去にアフリカで日本企業と連携し、大きな社会課題である感染症予防のために活動を続けてきました。今後ともNGOの立場から、アフリカの成長、発展に関わっていきたいと思います。

日経新聞 アフリカ投資.jpg

(のーびっひ)

posted by resultsjp at 23:46| Comment(0) | TICAD

白丸仮設住宅を訪問して

20241022日・白丸仮設住宅訪問


海が見える少し高台の場所に仮設住宅は立っている。砂利道を車で登って行くと、ベンチにポツンと一人、お年寄りが座っていた。

私は車を止めて、そのお年寄りの側に近づき、横に座っても良いですか?と了解を得てから腰かけた。

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「私は耳が遠いから・・・」と私に教えてくれた。補聴器が片方に装着されており、声が届くように配慮し話しかけた。

「目の方は都合わるくありませんか」「老眼鏡はいりませんか」とゆっくり話させていただく。手を横にふられた。私が老眼鏡を売りに来たのかと勘違いされているかの様だった。無料配布のチラシを見せた。

見本のメガネを度数の軽い方(1.0)から合わせて行くとそれを掛けた途端、「あんたの顔、はっきり見えるわ」「文字もきれいに見える」と声を出し喜ばれた。

「こんな良いもの朝一番にもろて(もらって)今日は良い日や〜」と本当に喜んでもらえた。

そんな様子を見ていた住人が一人、二人と集まって来られ・・・必要な方にお渡しすることが出来た。部屋に閉じこもっている高齢者も外が騒がしければ気になり出で来られた。

一軒、一軒回っての見守り活動も必要だが、住人の皆さんの何気ない会話が交わせる場所作りも必要だと思った。


ベンチでポツンと座っていらしたお年寄りの周りにはいつの間にか、井戸端会議が始まっていた。

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(けいたん)
posted by resultsjp at 22:02| Comment(0) | 能登半島地震