2025年01月28日

停戦合意により始まるガザ復興の道

イスラエルとハマスとの間の6週間の停戦合意が119日に発効しました。今のところ大規模な戦闘はなく、合意に従って捕虜交換が行われ、停戦が履行されているようです。この6週間の第一段階の停戦の間に、第二・第三段階の停戦について協議し、恒久停戦を目指すというのが枠組みです。双方の交渉が進み、ガザに平和がおとずれることが期待されます。しかし、イスラエルの国内では戦闘継続を主張する声も強く、先行きは必ずしも楽観できません。

第一段階の停戦発効に伴い、物資の搬入が再開されました。19日から、ガザとエジプトの境界にあるラファ検問所のエジプト側から支援物資を積んだトラックが続々とガザに入りました。一日当り600台のトラックの入域が認められています。世界食糧計画(FAO)によると戦闘開始前は1日平均500台が入っていましたが、202310月に戦闘が始まると、その数は3分の一に減少し、食料や燃料が極端に不足し、ガザ住民の9割以上が深刻な飢餓に直面されているとされています。

国連パレスチナ難民救済機構(UNRWA)のラザリーニ事務局長は17日、「迅速に途切れない人道支援を続ける必要がある。停戦は出発点に過ぎない」と述べています(1月19日付日本経済新聞)。徐々に支援物資が搬入され、人道危機の状況が改善されることが期待されますが、食料品や燃料が広く行きわたるにも相応の時間が掛かることが懸念されています。

また医療などは、病院が破壊され、機能回復の道は険しそうです。世界保健機関(WHO)によると、ガザにある36の病院のうち半分しか稼働していません。仮設診療所を建設、ベッド数を増やし救急医療体制を強化する必要があります。医療体制確保のためには、食料、水、医療品に加え、病院用の発電燃料やスペア部品など様々な物資も欠かせません。一年以上にわたる激しい戦闘の結果として、様々なインフラが破壊され、その復旧には相当の時間と費用が掛かります。UNDPの試算によると、復興支援には800億ドル(約12兆円)の資金が必要とされるそうです。

また1月末にはUNRWAのイスラエル国内での活動を禁止する法律が施行される見通しです。一般市民の生活に加え、国連による支援インフラや、1万人以上の雇用にも影響が及ぶ可能性も指摘されています。復興への道は端緒についたばかりで、様々な課題を乗り越える必要があり、楽観は許されません。

昨日、白須理事長からUNRWAの清田保健局長にお電話をしたところ、「一旦は停戦したものの先行きは楽観できない、UNRWAも1月以降も活動停止となるとガザが大変なことになる」とのお話がありました。リザルツもUNRWAの応援団として、中東情勢を見守っていきたいと思います。

IMG_4045.JPEG(2024年11月28日超党派人道外交議連で講演する清田局長)

(のーびっひ)

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2025年01月23日

能登の里山のひとこま

今年の冬は大雪だと騒がれていたわりには、大寒に入っても雪は少なく暖冬です。

年が明けてやがて一ヶ月も終わろうとしています。


世の中ではインフルエンザが猛威を奮って、私も大変な思いをしました。


やっと体調も少しずつ戻り、久しぶりに山里へと足を踏み入れ在宅者を一軒ずつ訪問。


「けいたんの贈り物」と題して皆さんには小袋に詰めたお菓子をおみやげに、訪問しました。

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雪は少ないとはいえその集落に行くまでの道は凸凹であちらこちらにがけ崩れの後があり、途中で引き返そうかと思案しながらも「この先の集落にも人は住んでいるんだ・・・」と、やっとの思いで辿り着きました。


地震前だと30軒程の集落ですが現在、在宅で生活されているのは半分以下と聞きました。


人が生活しているかいないかは家の前の除雪の状況で分かります。

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そんな中に私はある高齢の女性にお会いすることが出来ました。年齢は96才・・・なんと一人暮らし。腰は90度に曲がり、その方とお話する時にはこちらが、しゃがまないと目を合わせて話が出来ません。耳も遠く・・・山里に大きな声で話掛けます。その方の玄関先にはお米の山。もち米です。このお米を冷たい水に浸す作業をされていました。

「明日、かき餅をつくるんや!」と言うではありませんか・・・私は驚きました。かき餅づくりは大寒のこの時期に毎年、行われている恒例行事だそうです。この高齢女性の中では地震後のわだかまりも不自由さも感じることなく、能登の恒例行事を普通に淡々と作業されているのでした。

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彼女に労いのことばを掛けると「今は機械(餅つき機)がついてくれるから楽や!」と言われました。


また、傾聴する中でこの女性の娘さんが昨年の10月にコロナで亡くなられた。と知りました。何でこんな年寄りが生きとって娘が・・・と涙されました。毎年、かき餅を作り県外に嫁いだ娘さんに送るのを楽しみにしていたそうです。私はただ、うなづき話をじっと聞いてあげました。


これからもこのかき餅作りが継続されることを祈りながら、その場を後にしました。

                      (けいたん)

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2025年01月11日

豪雪の中での活動秘話

いよいよ能登も本格的に雪が降り積もり、寒さも厳しい。こんな日は室内での仕事がいいなぁ〜。と思いながら目的の場所に向った。

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年が明けたら、在宅者への戸別訪問に力を入れよう、と自分で決めた。昨年末も社会福祉協議会に繋げる必要のある緊迫した状態の住人に遭遇したから・・・尚更、この活動は必要だと確信している。


まず、在宅者の把握をしなければ・・・区長は把握しているだろう。そう思い訪ねたのだが、全てを把握している訳ではなかった。その区の解体状況・高齢者のみの家、または一人暮らしの高齢者宅などの情報を掴む為に、手っ取り早い方法を選んだのだが・・・考えは甘かった。


役場では絶対に教えてもらえない。すぐに「個人情報になるので、教えられません。ご自分たちでお調べ下さい。」と言われてしまう。


個人保護法という規制はあるだろうが、公的に手の回らないことを民間ボランティアが協力しているのに、なぜもう少し連携体制にはなれないのだろうか?と愚痴を言いたくなる。


とりあえず、在宅で生活されている方と面談し何かお役に立てればと思い。雪の降る中、気持ちを奮い立たせて活動している。「こんにちは〜」と明るく呼びかける。奥の方から住人が出で来られる。緊張する瞬間だ。いくら私は地元の人間とは言えども、初対面の方に対してはお互いに警戒しながらの御対面ですからね。


私の訪問手法としては、まず奥の方から出て来られる数秒間の間に、玄関のつくりや家の状態(崩壊状態)履物などを瞬時に読み取り、頭の中で整理。挨拶(日本リザルツの職員であること)と訪問目的(支援物資の老眼鏡を配らせていただいている)と言うことはきちんと説明します。「老眼鏡は必要ない!」「使っていない!」と言われても実際に老眼鏡を掛けて文字を読んでいただくと「大きくはっきり見えるね」と皆さん、喜んで戴ける、という流れです。


皆さん、話始めると地震後の経験された話や、それぞれの思いを語られます。話を聞いて欲しいのです。話を一時間も傾聴した方もいました。また、明らかに玄関の天井の壁も落ちて損傷あるのにも関わらず、罹災証明の申請をしていない、というお宅がありました。なぜ、申請しないのか・・・?知り合いに「これくらいならしてもダメや」と言われた、とその間違った情報を信じ、申請をしないできたとのことでした。

例え「一部損壊」と判断されても、「罹災証明書」の申請は必ず必要であること。それにより義援金が支給されること、をお伝えしました。

残念ながら罹災証明書の交付申請は20241225日で受付終了となっているので言わなければ良かった情報だったかも知れません。


でも、この事例のように情報がうまく伝わっておらず「取り残されている高齢者」がいることは確かです。主に仮設住宅にばっかり支援の目が向き在宅者への支援が疎かになっているのでは・・・という「課題」に対して、これからは在宅で頑張っている方の話を聞き、手助けが出来ればと今日も雪の中を進みます。


         (けいたん)

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2025年01月09日

「あすへの話題」に木寺大使が登場

先日(17日)の日本経済新聞夕刊を手に取り、各界の著名人が執筆する1面コラム「あすへの話題」を見ると、元駐中国大使・駐フランス大使の木寺昌人氏のお名前がありました(https://www.nikkei.com/article/DGKKZO85890900X00C25A1MM0000/)。

半年間、このコラム執筆を担当されます。


木寺氏は、20081月に中東アフリカ局アフリカ担当の審議官に就任し、TICADWの運営に当たられたほか、国際協力局長、官房長を歴任され、TICADの関係ではリザルツもいろいろお世話になった方です。

白須理事長とも予て親交があり、駐中国大使赴任直前のお忙しい中、グローバルフェスタでリザルツのブースをお訪ねくださいました。

http://resultsjp.sblo.jp/article/58939378.html


今回のコラムでは、梶山静六内閣官房長官の秘書官時代のエピソードが取り上げられていましたが、大使や内閣官房副長官補を歴任し、日本外交の中枢に永年おられて、国際協力にも造詣の深い方でいらっしゃいます。半年間、このコラムでどんなエピソードが披露されるのか、今から楽しみです。

(のーびっひ)

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2025年01月08日

雪かき&生け花に挑戦!

今季最大の寒波が到来しています。

昨夜からコンコンと降った雪は辺り一面を覆い尽くし、1日のスタートは雪かきとなりました。


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今まで写真や映像でしか見たことがなかった雪景色!


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藤波館前の道路を開通しました。今日は新雪のため、雪が軽く、かきやすかったです。

朝から体を動かすととても気持ちが良いですね!


段々と腰に負担がかかり、途中で雪かきの方法を調べました。

徐々にマスターしていきたいと思います。


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開通し、達成感に浸った途端、雪が降り始めましたショッキング

雪国で生きる大変さを身に染みて感じると共に、除雪車の方への感謝が込み上げました。


藤浪館の生け花に挑戦!


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以前の方の作品がとても素敵で、プレッシャーを感じました()

ちなみに長い花瓶は、クリスマス会でもお世話になったコーカサスセラー蒲lからいただいたスパークリングワインの瓶です。使用済みのものでも一工夫でオンリーワンの可愛いアイテムに変身させられるんです!


ないものはすぐに買う大量生産・大量消費社会の中で、一工夫で別の役割を与え活用する知恵が失われつつあると感じます。

私も、「使ったものを何かに活かせないか」「今ないものは身近なもので代用できないか」意識していこうと思いました。


花草木を探しに、藤浪館周辺を探索。意識して見ると多種類の植物があり、驚きました。

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健気に雪から顔を出しています。


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チョキッ!


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完成!いかがでしょうか()


初挑戦でしたが、今まではセンスがないからと遠ざける気持ちもありました。しかし、実際にやってみると、出来はどうあれ、想像の何倍も楽しいものであることに気づきました。配置や種類を考えることにワクワクが止まりませんでした。


生け花について調べてみますと、お花や花瓶によって最適な水の入れ方や配置などが違うことを知りました。

華道と呼ばれるだけあり、奥が深く、「道」を極めることは並大抵のことではないと感じます。そこには楽しさだけではなく苦しさもあります。


まだまだ初めてのことが多く、学んでばかりですが、私自身も自分の揺るぎない道を見つけ、極めていきたいと思います。



(くーぱー)

posted by resultsjp at 14:33| Comment(1) | 情報