2017年08月12日

ナイロビ生活vol38 "ケニア大統領選A"

皆さま、こんにちは。
白石です。

===

今回は前回のブログでお伝えした、ケニア大統領選についてを簡単な日本語に訳して書いてみます。

===


8月8日に行われたケニア大統領選を含む総選挙で、ウフル・ケニヤッタ現大統領が再選を果たした。しかし野党候補のアオリ・オディンガ氏は”結果は虚偽である”との声明を出し、暴動などにつながる可能性が懸念されている。

IEBC(Independent Electoral and Boundaries Commission-第三者選挙管理委員会)は現地時間11日(金)午後10時過ぎに最終結果を発表した。ウフル・ケニヤッタ氏の支持率は54.20%(8,205,489票)、アオリ・オディンガ氏の支持率は44.91%(6,798,007票)である。


===

オディンガ氏は投票日8日の速報発表を受け、記者会見を行い「この結果を”a Complete Fraud”(完全な詐欺)」と呼び、選挙データベースへの精巧なハッキングが計画され、それが実行されたと語っている。7月末に不可思議な死を遂げた、Chris Msando氏のパスワードを用いてハッキングされたとも述べた。彼は第三者選挙管理委員会の幹部だった。彼によれば、ハッカーは「データベースの全体を制御し結果を大幅に変更した」とされている。しかし、この記者会見では「ハッキングされたとの情報の発信源」についての言及はされていない。この声明を受け、第三者選挙管理委員会は「この結果は暫定的である」と強調した。第三者選挙管理委員長であるWafula Chebukati氏は「オディンガ氏の主張が真実であるか慎重に調べ、最終発表前にシステムを通さない投票資料原本の提出を命じた」と語った。

しかし、オディンガ氏は彼の支持者に対し、ケニヤッタ氏の再選を受け入れないように伝え、その結果、首都ナイロビ、ケニア西部の幾つかの都市で大規模な暴動が行われた。警察はキスムで1件の暴動を抑えるために催涙スプレーを使用したと認めた。またナイロビ市のマテアレムスラムで2人のデモ隊が警察によって撃たれたと、語る人もいる。
元首相であった、オディンガ氏は過去に3回大統領選に出馬し、いずれも落選している。2007年、2012年の大統領選でも彼は結果が虚偽であると発言し2007年には、暴動によって1400名が死亡している。

~ケニアの経済と選挙戦の背景
ケニアはアフリカ最大級の経済大国であり、この選挙による混乱によって、世界経済にも影響を及ぼしている。しかしその選挙は、民族間での争いに過ぎず政策での争いにはなっていない。7月末の第三者選挙管理委員会幹部の暗殺は国民に衝撃を与え、8日の投票日に先立ち多くの人は暴動や混乱を恐れて、比較的安全な田舎に向かった。そのため今週まで多くの企業は封鎖されている。
ケニヤッタ氏はキクユ族であり、オディンガ氏はケニア西部出身のルオ族である。実に現政府の決定権を持つ官僚の8割がキクユ族であり、あらゆる面でキクユ族が優遇されているという噂もある。

-国際的オブザーバーはなんと言っているか。
African Unionは「結果は信頼できる」と述べ、EUの代表団も結果に肯定的である。また、アメリカ政府も声明を出し、「すべての当事者と支持者に選挙管理委員会の最終発表を静かにそして辛抱強く待つよう求める、ケニアの国民に選挙管理委員会が、情報の提供を続けるよう求める。候補者は、結果に不満がある場合、暴力ではなく、憲法と法律にのっとって、申し立てを行うことが重要だ」として、冷静な対応を求めています。また父親がケニア出身のオバマ前大統領も大統領選挙を前に声明を出し、「指導者には、暴力と扇動を排除し、国民の意思を尊重するよう求める」と語った。(引用:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170811/k10011096701000.html

- 第三者選挙管理委員会、システム責任者の暗殺
第三者選挙管理委員会、システム責任者であった、Christopher Msando氏は7月末に何者かによって殺害されている。ナイロビ郊外の森の中で彼の遺体が発見され、彼の遺体には無数の拷問を受けたような傷があったという。

- 投票・集計のプロセス
法律では、紙のフォームによって集計され、投票所の職員が署名した電子証明書のオンラインでの提出が義務付けられている。またオディンガ氏の声明を受けて第三者選挙管理委員会は「何らかの形で電子的な操作がされていることが判明した場合、紙ベースでの確認を行うことができる」としている。オブザーバーチームを率いる、元米国務長官のジョン・ケリー氏は、「投票、集計、報告のプロセスは透明性があった」と声明を出した。

===

IEBC公式サイト(随時更新されている)
https://public.rts.iebc.or.ke/enr/index.html#/Kenya_Elections_Presidential/1

8日、オディンガ氏による記者会見
https://www.youtube.com/watch?v=DgzmlqQxhtI

11日、最終結果後に掲載された記事

-Reuters
Eleven dead in Kenya as post-election riots flare
http://www.reuters.com/article/us-kenya-election-idUSKBN1AS0D1?feedType=RSS&feedName=topNews&utm_source=twitter&utm_medium=Social

- The NY Times
President Uhuru Kenyatta Is Declared Victor of Kenyan Election
https://www.nytimes.com/2017/08/11/world/africa/kenya-uhuru-kenyatta-president-election.html?src=twr&_r=0&smid=tw-nytimes&smtyp=cur

- BBC
Kenya election: Uhuru Kenyatta defeats Raila Odinga
http://www.bbc.co.uk/news/world-africa-40905379?
ns_mchannel=social&ns_campaign=bbc_breaking&ns_source=twitter&ns_linkname=news_central

ケニア大統領選について報じた日本国内メディア

- NHK
米政府 ケニア大統領選で冷静な対応求める
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170811/k10011096701000.html
ケニア大統領選で現職再選 野党側は受け入れず暴動懸念
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170812/k10011097671000.html

- 朝日新聞
ケニア大統領選、混乱広がる 支持者間の衝突、死者も
http://www.asahi.com/articles/ASK8C5JYXK8CUHBI013.html
ケニア大統領選、現職が再選 対立候補「大規模な不正」
http://www.asahi.com/articles/ASK8D1S04K8DUHBI001.html

-毎日新聞
ケニア大統領選 現職が大差でリード
https://mainichi.jp/articles/20170812/k00/00m/030/116000c
ケニア大統領選 現職と元首相が接戦 国内緊張高まる
https://mainichi.jp/articles/20170808/k00/00m/030/130000c

- 日経新聞
ケニアで大統領選、現職と元首相が接戦 治安悪化の恐れ
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM08H7X_Y7A800C1000000/

- 時事通信
ケニアで大統領選=接戦で混乱懸念
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017080800718&g=int

以上です。
しらいし
posted by resultsjp at 22:25| Comment(4) | 情報
この記事へのコメント
大統領選後の展開が気になります
Posted by 小鳥 at 2017年08月13日 09:03
国・国民が自立する方向に導いて欲しい。
Posted by サブコート at 2017年08月13日 20:28
混乱が早期に終息しますように。
Posted by ワタ at 2017年08月14日 08:56
歴史的な背景も含めて理解できました。
Posted by トミー at 2017年08月14日 09:12
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]