2018年06月14日

ポリオアドボカシー(その1)

今週、WHO、UNICEF、GPEI、Gaviなどのポリオ等幹部が来日され、ポリオ議連会合、議員の先生方との面会等精力的に活動されておられます。また、これに先立って、11日に国連大学においてUNICEFが主催して、国連関係者、NGOを対象とするポリオアドボカシー会議が開催されています。その際、世界のポリオの現状等について情報提供がありましたので、下記に概要を報告いたします。
過去30年で多くの国々でポリオが根絶され、世界的にはポリオの症例は99%減らすことに成功しています。この結果、野生株の常在国は、アフガニスタン、ナイジェリア及びパキスタンの3カ国になり、2017年には、野生株によるポリオ発症件数は史上最少の22件(アフガニスタン14件、パキスタン8件)に留まりました。このように全体としては大きく改善されていますが、2018年には、アフガニスタンとパキスタンで新たな症例が見つかっています。発症が見られた地域は、アクセスが困難で脆弱なコミュニティーが多くなっており、引き続き注意が必要です。また、地中海東部等の難民地域や常在国周辺のポリオのない地域へ、野生株ウイルスが国境をまたいで伝播する危険性もあります。引き続き厳重な対応が必要です。
一方、ポリオ経口生ワクチン(OPV)は安価で接種が容易という有効性があり、野生株根絶のため不可欠ですが、「伝播型ワクチン由来ポリオウイルス」が発生することがごく稀ながらあってポリオ流行の原因となることがあります。特に水衛生環境の悪い地域、人口密集地域、予防接種率の低い地域で発生しやすいことから注意が必要です。
対応としては、5歳以下の子どもを対象とした質の高いOPV投与のキャンペーンの素早い実施が鍵です。現在、ソマリア、コンゴ民主共和国、ケニア、ナイジェリア、シリアで症例が出ていますが、遺伝子変異を起こさないポリオ不活性化ワクチン(IPV)の供給の安定化も急務で、日本企業の役割も期待されています。
                                              MK
posted by resultsjp at 19:01| Comment(2) | 情報
この記事へのコメント
勉強になりました!
Posted by ことり at 2018年06月14日 19:51
あと一息というところなのでしょうが、そこからも大変なのだろうと思います。
Posted by しん at 2018年06月15日 11:43
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