2020年07月02日

「コロナ危機下の教育協力を考える」セミナーが開催 「教育こそがワクチンになる」

 外務省が主催するセミナー「コロナ危機下の教育協力を考える」が6月29日、オンラインで開かれました。参加したのは文部科学省、JICAUNICEFなどの国際機関、省庁や各機関のほか民間企業を含む40団体以上になり、参加人数は100人を超えました。

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 冒頭、外務省の中川浩一・地球規模課題分野別交渉官が挨拶。従来は年に1度の教育セミナーが今年は新型コロナ感染拡大で学校が閉鎖、教育に大きな影響を及ぼしているため、2度目の開催になったことなどを説明しました。

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 「教育のためのグローバルパートナーシップ(GPE)」の松吉由希子・シニアパートナーシップ専門官はコロナの緊急事態を受けて、87か国に対応するため、GPEが3月時点で880万ドル (9.4億円)UNICEFに提供、翌4月には67の途上国に対する資金供与として25000万ドル (268億円)、さらに6月には追加で$5億ドル(536億円)を出すことを理事会で承認したことなどを説明。そのうえで、日本の援助がほかの先進国に比べて低いことからさらなる日本の支援の増額を求めました。

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 登場した4社の企業は、デジタル化を進めているブータンやケニア、ベトナム、セネガルなどで行っている事業を紹介。日本が開発した算数の教材をルワンダで供給している事例などもあがりました。



広島大学の吉田和浩・教育開発国際協力研究センター教授が「コロナに対応するために民間の知見が不可欠」であることを指摘、早稲田大学の黒田一雄教授が教育セクターの保健分野との連携の重要性に言及しました。 



今回のセミナーのキーマンは、5月22日に日本リザルツが主催したGPE勉強会と重なります。その中で、印象的だったのは、黒田教授の「コロナの事態を受け、危機前よりよい状態にする」ということと、中川交渉官の「マルチの支援がバイより迅速な傾向にある」といった点、「日本国内の苦しい状況の中で開発に資金を拠出することを国民に納得してもらうための広報活動が重要」という指摘でした。

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コロナに対応するための教育分野の拠出への理解を国民に求めるのは保健分野よりもハードルが高いのは事実です。「生命を守る」といった命題への緊急性は保健分野に比べると低いですが、教育は新型コロナの後に起こりうる次なるパンデミックに対応する基盤ではないでしょうか。「教育こそがエイズへのワクチン」と言われるように、コロナ、そして次に人類を襲うかもしれないウイルスに対抗するワクチンは教育であると強く感じました。(杉)

posted by resultsjp at 03:00| Comment(2) | 情報
この記事へのコメント
子どもの教育もそうですが、お母さんや大人への教育啓発も大事ですね
Posted by ひよこ at 2020年07月02日 16:12
質の良い授業を遠隔地まで届けるというような発想を実現したいところですね。もともとそのような地域では教師の数が少ないのに子どもたちの数は多い訳ですから、そうなると教師の目が行き届かなくなります。ですから、今までのような、教師を育成して地方に送るというだけではなく、なにかもうひと工夫、テクノロジーを利用したいところです。
Posted by MU at 2020年07月15日 22:50
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