なぜSDGs(持続可能な開発目標)の17の目標という考え方が生まれ、なぜSDGsが必要なのか、と考えると、17の目標全てに「食事・栄養」が絡んでいることがわかりました。
例:
飢餓をゼロに(目標2)、命と健康を守るために食べる(目標3)、安全な食事には安全な水と衛生が必須(目標6)、十分な食べ物を得るためには海と陸が豊であることが基本(目標14、15)、食料の生産・流通・消費は環境破壊、温暖化の原因の1つ(目標13)、生産者の顔、置かれた境遇も知らず食糧を食べずに捨てている食品ロス(目標12)、貧窮と富の不均衡が健全な食習慣を営めない集団を生み(目標1、10) 、女性の社会的地位が低い地域では食事に関連する諸問題は過小評価され、後回し(目標5)、教育課題の優先性においても劣位となりやすい(目標4)。
東京大学大学院医学系研究科社会予防疫学分野の佐々木敏教授は、栄養疫学の研究者です。大学院生の頃、熱帯雨林の中で塩をほとんど使わない食文化を守ってきた狩猟採集民の尿を採取し、研究をされたそうです。食改善を行うためには、その土地の食環境や健康状態、その他の情報を科学的に収集し、客観的に分析しなければならないからです。
佐々木敏教授は、人間栄養学、中でも公衆栄養学を中心に据えた高度教育・研究・支援拠点を作れるか否かが、「食事・栄養」の分野における国際協力事業の成否を握っていると提言されています。そのためには世界水準の専門職の人材育成が不可欠で、国際協力の分野で活躍してもらいたいということです。
人間にも地球にも健康的な生活を全ての地域で実現できますように。(Nom)
2021年04月30日
人間にも地球にも健康な世界を
posted by resultsjp at 16:42| Comment(2)
| 栄養改善事業
この記事へのコメント
佐々木敏教授の学生時代の調査は、国際保健学、熱帯感染症学を専門とする山本太郎先生のプープロジェクトに近いものがありますね。
Posted by アイビー at 2021年04月30日 16:45
佐々木先生の取り組みはケニアの栄養プロジェクトのコンセプトにも反映させていただいたいます。
Posted by 崖っぷちのボニョ at 2021年04月30日 23:11
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