アジアやアフリカなどの開発途上国では、結核のまん延が問題になっています。
2019年の世界の新規患者は、東南アジア44%、アフリカ24%、西太平洋18%、東地中海8.1%、アメリカ2.9%と割合が示されています。HIV/AIDsは免疫を著しく低下させるため、結核のリスク要因といわれています。
(日本の結核の変遷)
明治時代から昭和20年代頃までは、亡国病と恐れられていました。
昭和25年頃では12万人以上の死者数で、死亡原因の第一位でした。
平成9年には結核の新規登録者が、42,715人と前年より43人増加。人口10万人あたりの罹患率は33.9となり、3年連続上昇しました。
日本は2020年現在、人口10万あたりの罹患率は10.1、中まん延国です。12,739人の患者が報告されています。大半は高齢患者で、典型的な症状がないことで、診断の遅れや、重篤な合併症を引き起こします。
多剤耐性結核も問題です。
勝手に内服治療を中断すると、菌が薬に耐性を持つようになります。中途半端な治療が「多剤耐性菌」をつくります。
こういった現状から、日本のみならず、開発途上国への正しい結核の知識が必要だと考えます。
http://resultsjp.sblo.jp/article/189507876.html(ウクライナと多剤耐性結核)
(K)