南アジアのパキスタンは、この夏、記録的な大雨により、国土の3分の1が冠水しました。
雨期が始まった6月中旬頃からの降雨量は、南部シンド州や南西部パルチスタン州で、過去30年の平均の5.5倍を超えたと報告されています。モンスーンによる豪雨や北部山岳地帯の氷河溶解の影響を受けているそうです。
子どもを含め約1400人が死亡、住宅や道路や橋、家畜など流されました。影響は300億ドルにものぼると試算されています。
国連のグテーレス事務総長は、「これは世界的な危機であり、世界的な対応が必要。世界中で多くの災害を見てきたが、これほどの気候被害は目にしたことがない」とし、「国際社会は機構変動の影響が最も深刻な国々への支援を強化する必要がある」としさらに、「パキスタンへの復興や気候変動への適応を支援する資金提供に加え、G20各国は、自国の排出削減目標を毎年引き上げる必要がある」と訴えています。
途上国ですでに起きている気候災害をどう防ぐのか、損失と被害の補償や責任はだれが負うべきか等は、11月にエジプトで開かれる国連気候変動枠組み条約第27回締結国会議(COP27)での焦点の一つになります。
パキスタンでは、コロナ禍や世界的な食料・燃料価格の高騰等で経済が低迷している上に、大雨の影響を受け、今後、食品価格の更なる上昇や経済危機が懸念されています。
リザルツは、貧困、食の安全への課題に取り組んでいるほか、被さい地支援についても、地球規模課題として対応しています。
参考:
朝日新聞(9月14日)
https://cop27.eg/#/ (COP27)
http://resultsjp.sblo.jp/article/189499015.html (日本リザルツ ブログ)
(タヌキ)