2022年09月24日

結核

日本が結核低まん延国の基準を満たしたと発表したという報道は記憶に新しいかと思います。2021年の日本の10万人あたりの結核患者が、9.2人となり、初めて10人を下回り、WHO=世界保健機関が定める「結核低まん延国」になったのです。

しかし、現在でも年間1万人以上の結核患者が報告されており、課題もあります。


結核は、1950年までの死因の1位で「国民病」「亡国病」と言われていました。

新型コロナウイルスは日本にも猛威を振るいましたが、結核と新型コロナは同じ呼吸器系疾患ということで類似しています。

痰がからむ咳や微熱、だるさが2週間以上続くと結核を疑います。放置すると痰に血液が混じり重症化し、死に至るとこともあります。日本では、まだ患者の1%未満ですが、世界的には「薬剤耐性結核」が問題となっています。薬を完全に飲み切らず、治療を中断をすると、薬の効かない結核菌が現れる可能性があり、保健所では、直接服薬確認療法(DOTS)を行っています。日本に多剤耐性結核患者が少ないのは、地域訪問等で患者の服薬確認を行うDOTSの展開のお陰です。

尚、これを世界的に発展させたのは、他でもない当時、WHO結核対策ディレクターだった日本人医師、古知新氏だということもご紹介しておきます。

結核の早期発見のため、検査の簡略化や、検査方法の進歩で、世界の結核全体の結核抑止が進むといいですね。 


参考)

「まだ終わっていない 弱者の病・結核」(島尾忠男著、秋野公造著)

結核の本.jpg

朝日新聞924

http://resultsjp.sblo.jp/article/189791259.html (リザルツ ブログ)

http://resultsjp.sblo.jp/article/189782908.html (リザルツ ブログ)

(ボランテイア スタッフ タヌキ)

posted by resultsjp at 12:06| Comment(1) | 情報
この記事へのコメント
DOTSをやったのが古知新先生だとご存知でしたか?
Posted by 崖から落ちたボニョ at 2022年09月24日 20:46
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