2022年09月24日

日経新聞:長時間残業、減らすには マネジメントの失敗是正を

2022年9月23日の日本経済新聞、経済教室に、「長時間残業、減らすにはマネジメントの失敗是正を」という記事が掲載されていました。

働きすぎは人にも企業にも悪影響を及ぼし、長時間労働が健康やワーク・ライフ・バランスを悪化させることは、日本や他国のデータからも示されています。例えば世界保健機関(WHO)などは、世界で年間約75万人が長時間労働に起因する心臓系疾患などで亡くなっていると推定されています。
長時間労働は企業にとっても問題で、労働者に健康被害や過労死が出た場合、訴訟になり企業の責任が問われる可能性があります。

生産管理の面からも同じことが言えます。より多くの重要業績評価指標(KPI)を頻繁に利用して、それを基に生産工程を逐次改善し、実現可能性の高い生産目標を掲げて従業員全員に周知する施策をした場合、より高い指数の生産管理方式の導入を生み、長時間残業の抑制が起こったため、長時間残業を約1割減らす効果があったそうです。
一方、人事管理は、昇進やボーナスの決定に能力・成果主義を導入した場合、それが従業員のやる気を高め、結果として残業をしていなかった人が残業をするようになったと考えられますが、しかし成果主義の導入は月45時間以上の長時間残業には大きくは影響しないことがわかっています。
働きすぎの一因として、企業の生産管理などの総合的なマネジメントの失敗にあることが結果として示されています。

生産性を向上させつつ、働き方改革を実行するには、残業を直接抑える小手先の対策はなく、長時間残業が発生する根本的な原因に向き合う必要があるそうです。日本企業については、マネジメントの良い企業(生産管理・人事管理指数などが高い企業)ほど生産性が高く、より市場競争で生き残れることがデータに表れており、激しい市場競争に直面している事業所ほどマネジメントが良いことがわかっています。
政府としては、市場競争を促進させる政策を履行することで、マネジメントの良い企業が成長する環境を整えることを提言しています。長期的にはマネジメントの良い企業で働く労働者が増えることが望ましいとされています。
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筆者:田中万理・一橋大学准教授
たなか・まり 86年生まれ。
スタンフォード大博士(経済学)。専門は開発経済、労働経済、国際貿易

長時間労働による健康被害や過労死がニュースになるたびに、ワーク・ライフ・バランスを切実な問題ととらえ、企業や組織として如何に対策するかを検討すべきものと考えています。

(一)
posted by resultsjp at 15:21| Comment(1) | 情報
この記事へのコメント
一度「正義とユーモア」を読まれてみたら、如何でしょうか
Posted by 崖から落ちたボニョ at 2022年09月24日 20:45
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