18日付の朝日新聞の天声人語に興味深い記事が掲載されていました。
絵手紙の第一人者である故小池邦夫さんの話です。小池さんが絵手紙をはいめたのは36歳のとき、季刊誌の6万部すべてに異なる絵手紙を挟むことになったためです。1日12時間取り組んでも完成したのは1年後だったそうです。
小池さんは「かくことは自分の井戸のボーリング堀り」としていますが、この体験を通じ、自分が極限に達したとき、飾らぬ自分を表現する楽しさを知ったそうです。
そんな小池さんが絵手紙指導の際に大事にしていたのが、書き方ではなく生き方だという視点です。「ヘタでいい ヘタがいい 生きていくことと同じだよ」という格言は、小池さんの飾らない人柄が表れるとともに、血の通った言葉にみなさんが魅了されたことがよくわかるものです。
私もリザルツに入職してから、多くのスタッフ・インターンのみなさんのブログなどの文書を添削してきましたが、納得したり、心打たれたりしたのは下手でも、不器用でもいいので、自分の言葉で自分の想いを一生懸命書いたものでした。
私自身もモノを書きますが、美辞麗句でなく、中身が重要だと霞が関の魔法使いからお叱りを受けます。小池さんの想いを胸に受け止め、私も書くことに向き合おうと思います。
(ぽ)