2023年09月23日

日朝外交の裏側:齋木昭隆元外務次官に聞く

20日付の朝日新聞に安倍政権下で外務事務次官を務めた齋木昭隆氏のインタビュー記事が掲載されていました。齋木氏は外務省アジア大洋州局長、インド駐箚特命全権大使などを経て、外務事務次官を務められた方で、白須理事長もご面識があります。


記事は日朝外交に関するものでした。20029月、小泉純一郎首相(当時)が電撃訪朝し、金正日総書記が日本人拉致を認め、5人の方が帰国しました。その後、議論は進展していません。

斎木氏はアジア太平洋州局の審議官だった2004年、横田めぐみさんの遺骨と称するものを持ち帰りました。ただ、DNA鑑定をすると、めぐみさんと異なる複数の人のDNAが検出。これで日本の世論が硬化し、北朝鮮側も求めに応じて調査したのに、日本が結果を受け入れないと不満が起き、相互不信につながっているとしています。

また、外務次官時代の2014年、齋木氏はモンゴルでめぐみさんのご両親がめぐみさんの娘であるキム・ウンギョンさんと面会したことを振り返りました。齋木氏は2002年、平壌でウンギョンさんに面会しており、その際に撮影した写真を横田さんご夫妻に渡した際に早紀江さんが「小さい頃の私の顔にそっくり」と大変喜ばれていたことを明かしました。

その上で第三国での面会を安倍首相(当時)に打診。モンゴルでの面会が実現したそうです。

拉致問題に第一線で取り組まれてきた齋木氏の現状分析によると、ロシアと北朝鮮が接近しているので、「現状では北朝鮮が日本に目を向けることはない」と指摘。一方、岸田首相のハイレベル協議への呼びかけに北朝鮮が外務次官談話で応じ、その場で「朝日両国が会えない理由はない」と含みを残したことを引き合いに出し、日本との対話を探る可能性はあると述べていました。


現場で交渉にあたられた方だけに緊迫した当時の状況がありありとわかり、非常に読み応えのあるインタビューでした。分断がますますすすむ世界ですが、齋木氏のように信念をもって、任務に取り組まれる外交官の方が1人でも多くなると、日本外交の未来も明るくなるのではないかと思います。

(ぽ)

posted by resultsjp at 18:02| Comment(1) | 情報
この記事へのコメント
裏側にこんなやり取りがあったのですね!
Posted by 崖から落ちたボニョ at 2023年09月23日 18:04
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