2023年09月24日

世界アルツハイマー月間:みんなで考えよう

921日は世界アルツハイマーデーでした。

日本経済新聞に認知症に関する取り組みについて特集記事が掲載されていました。OECDに加盟している先進国35か国の中で、日本は人口における認知症の人の割合が最多であり、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になるとされています。認知症患者との共生を目指して、今年6月「認知症基本法」が成立しました。内容ですが、認知症の人の尊厳を守ることや正しい理解の普及、バリアフリー化の推進などが盛り込まれています。


法律に関して、日本医療政策機構(HPGI)の栗田駿一郎氏は「取り組みのスタートラインになった」と評価していました。また、基本法のキーワードとなるのが当事者参画で、認知症の人、ご本人とその家族の声を聴き、ニーズに沿った対応をすることが必要だとしています。

また、認知症に偏見もあることを指摘し、基本法で国民の責務として認知症に対する知識や理解を求めていることを紹介しています。

認知症の人の雇用はもちろん、家族が認知症になった場合の介護の両立などの課題もあります。栗田氏は、薬だけでなく、サービスや社会システムそのものでイノベーションが必要であるとした上で、日本ではこうした研究への公的資金の投入が低いため、こうした支援を推進してほしいとしています。


また、厚生労働省の認知症施策・地域介護推進課長の和田幸典氏は「各種施策が本当に共生社会づくりに役立っているかという観点から作業を進めること」が一番大切としています。厚労省は認知症施策推進大綱を定め、「共生」と「予防」を両輪に対策を進めているそうです。昨年、中間評価をしたそうですが、「認知症の普及啓発・本人の発信支援」については全国120万人を認知症サポーターとして養成したほか、当事者の方に希望大使となって啓発を行ったことを紹介していました。一方、本人の意思を重視した施策展開は、まだ低調であるとしています。和田氏は今年5月のG7長崎保健大臣会合において、大臣宣言に、すべての人々を排除せず共に生きる包摂的な社会の実現や、予防や診断、治療など認知症のリスク低減の必要性を盛り込んだことを明らかにし、日本がの取り組みに世界が注目していることも指摘されていました。


同じくヘルスケアを担当する経済産業省のヘルスケア産業課長の橋本泰輔氏は、認知症の人が社会参画を続けることで病の進行が遅くなることがわたっているとし、そのために新しいテクノロジーを活かしたイノベーションを起こすことが必要としています。具体的にはGPSを使った認知症の人の見まもりシステムやウェアラブルを使った買い物支援アプリなどの生活サポート支援に関する技術をサポートしているそうです。

日本リザルツがお世話になっているHGPIの黒川清代表理事も寄稿をされており、認知症は長寿社会にとって避けて通れないテーマとし、様々なイノベーションが進んでいることを紹介されていました。特に先生は早期診断のために、画像、血液、デジタルを駆使したバイオマーカーの開発が必要とされていました。


認知症にかかると御本人だけでなく、介護をされるご家族も身体的、精神的にも負担が出てきます。出版社として有名なベネッセは有料老人ホームも経営しており、啓発活動のひとつとして「認知症タウンミーティング」を実施しているそうです。こちらはオンラインでの参加も可能なようです。


詳細はこちらのリンクからご覧いただけます。

https://kaigo.benesse-style-care.co.jp/lp/ninchisho_tm/


また、お笑いタレントで漫画家の矢部太郎さんはお母様が介護福祉士であった経験を活かし、認知症に関する知識をわかりやすく知ってもらおうと「マンガ ぼけ日和」という本を執筆されました。矢部さんはユーモアを交えながら、ケースに沿って、認知症の人とその家族がどのように対応をすればよいのかまとめています。例えば、「モノとられ妄想」という部分では義母からお金を取ったと責め続けられ、精神的に参ってしまった女性が「一番世話をしてくれて、頼りにしてくれる人に症状が出る」ことをはじめて知り、義母との向き合い方が変わったというエピソードが載っています。矢部さんは「介護で今つらい人、不安な人、認知症は遠いことだと思っている全ての人の心をときほぐし、不安を減らすお手伝いができたら、うれしいです」としています。


実は、私の祖父も30年以上前、認知症にかかりましたが、そのころは「認知症」という言葉すらない上、老人ホームなどの施設もなく、ご近所の理解も得られず、母が在宅介護に苦労していたことを覚えています。何より家族が介護に付きっきりになると外との接触も減ってしまい、ご家族の方の精神的な負担が非常に大きくなります。世の中のみなさんが認知症に対して、理解を深めた上で、認知症の人とその家族をやさしく受け入れる思いやりの気持ちが何よりも大切なのではないかと思います。

(ぽ)

posted by resultsjp at 18:39| Comment(1) | 情報
この記事へのコメント
もと軍人の祖父は強健。散歩に行くといって、帰って来ず、みんなで探していたら、なんと30キロ近く離れた警察署から電話がかかってきました。迎えにいったら、ぴんぴん元気で、すごい脚力だと母親と驚いたのは今でも語り草です。介護をマイナスに捉えず、みんなが楽しくハッピーに暮らせる方法が見いだせるといいなと思います。
Posted by 崖から落ちたボニョ at 2023年09月24日 18:47
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