7月9日(火)第二回あさがおセミナーが開催されました。このセミナーは来年(2025年)3月に開催されるパリ栄養サミットに向けて、前回東京栄養サミットを開催した日本の経験と課題をどのようにパリにつながていくかを議論する会合です。
今日も朝早くにもかかわらず、多くの方にお越しいただきました。
本日のテーマは「そなえのこころ:命の源となる水と衛生、食と栄養」です。
まずは世界銀行の米山泰揚前駐日特別代表に先月開催された防災グローバルフォーラムの成果に関してご紹介いただきました。この会議はアジアではじめて日本で開催され、135か国1,700人もの方が参加されたそうです。
米山前代表からは、伝統・革新・強靭性のテーマのもと防災に関する新たなソリューションが議論されたとご説明があり、防災と栄養に関するセッションもあったことが紹介されました。
続いて、元陸上自衛隊の西部方面総監の番匠幸一郎氏から災害時における自衛隊の活動についてお話いただき、安全な水、温かい食事を届けること、入浴やトイレなど衛生面の支援が非常に重要であると指摘がありました。
能登半島地震でも精力的に活動されている日本栄養士会からは中村丁次名誉会長が栄養士会の災害支援チーム:JDAーDATが行っている取り組みを紹介してくださいました。
最後に国際医療福祉大学大学院の山本尚子教授から春学期に開催された乃木坂スクールの論点と水・衛生に関する議論の行方についてご説明をいただきました。
質疑応答でも闊達な意見交換がなされました。
モデレーターは慶応義塾大学の野村周平特任准教授です。
ここでは国際母子栄養改善議員連盟の今井絵理子事務局長からのメッセージが紹介され、災害時において特に脆弱な人への対応が大事であることと食についても備えが必要であることが指摘されました。
長年にわたってアレルギー食を製造されている日本ハムさんからもコメントがありました。
また、パリ栄養サミットに向けて民間企業の関わりが課題となっており、最新の国際社会での議論が情報共有されました。
お忙しい中、国際母子栄養改善議員連盟の山東昭子会長も駆けつけてくださり、能登半島地震では社会インフラが脆弱で水が寸断されたことを指摘した上で、食料生産の面からも水が大切という力強いお言葉をいただきました。
後半戦会合も大盛況で、政府関係者へのエンゲージメントに関して議論が続きました。
次回のセミナーは9月8日(日)です。なんと白須理事長のお誕生日です。
1人でも多くのみなさんと闊達な意見交換でお祝いしたいところです。
(ぽ)