いよいよ能登も本格的に雪が降り積もり、寒さも厳しい。こんな日は室内での仕事がいいなぁ〜。と思いながら目的の場所に向った。
年が明けたら、在宅者への戸別訪問に力を入れよう、と自分で決めた。昨年末も社会福祉協議会に繋げる必要のある緊迫した状態の住人に遭遇したから・・・尚更、この活動は必要だと確信している。
まず、在宅者の把握をしなければ・・・区長は把握しているだろう。そう思い訪ねたのだが、全てを把握している訳ではなかった。その区の解体状況・高齢者のみの家、または一人暮らしの高齢者宅などの情報を掴む為に、手っ取り早い方法を選んだのだが・・・考えは甘かった。
役場では絶対に教えてもらえない。すぐに「個人情報になるので、教えられません。ご自分たちでお調べ下さい。」と言われてしまう。
個人保護法という規制はあるだろうが、公的に手の回らないことを民間ボランティアが協力しているのに、なぜもう少し連携体制にはなれないのだろうか?と愚痴を言いたくなる。
とりあえず、在宅で生活されている方と面談し何かお役に立てればと思い。雪の降る中、気持ちを奮い立たせて活動している。「こんにちは〜」と明るく呼びかける。奥の方から住人が出で来られる。緊張する瞬間だ。いくら私は地元の人間とは言えども、初対面の方に対してはお互いに警戒しながらの御対面ですからね。
私の訪問手法としては、まず奥の方から出て来られる数秒間の間に、玄関のつくりや家の状態(崩壊状態)履物などを瞬時に読み取り、頭の中で整理。挨拶(日本リザルツの職員であること)と訪問目的(支援物資の老眼鏡を配らせていただいている)と言うことはきちんと説明します。「老眼鏡は必要ない!」「使っていない!」と言われても実際に老眼鏡を掛けて文字を読んでいただくと「大きくはっきり見えるね」と皆さん、喜んで戴ける、という流れです。
皆さん、話始めると地震後の経験された話や、それぞれの思いを語られます。話を聞いて欲しいのです。話を一時間も傾聴した方もいました。また、明らかに玄関の天井の壁も落ちて損傷あるのにも関わらず、罹災証明の申請をしていない、というお宅がありました。なぜ、申請しないのか・・・?知り合いに「これくらいならしてもダメや」と言われた、とその間違った情報を信じ、申請をしないできたとのことでした。
例え「一部損壊」と判断されても、「罹災証明書」の申請は必ず必要であること。それにより義援金が支給されること、をお伝えしました。
残念ながら罹災証明書の交付申請は2024年12月25日で受付終了となっているので言わなければ良かった情報だったかも知れません。
でも、この事例のように情報がうまく伝わっておらず「取り残されている高齢者」がいることは確かです。主に仮設住宅にばっかり支援の目が向き在宅者への支援が疎かになっているのでは・・・という「課題」に対して、これからは在宅で頑張っている方の話を聞き、手助けが出来ればと今日も雪の中を進みます。
(けいたん)