近年、世界的な人口増加によって、食料不足が懸念されています。
そのような中で、期待が寄せられているのが昆虫食。
一時、衰退していた蚕産業にも注目が集まっています。
蚕は、高タンパク・低脂質で食物繊維やビタミン類も豊富です。また、かつて人々がシルクを取るために飼育された昆虫のため、「飛ばない」「共食をしない」「桑の葉しか食べない」「密集度が高い」などの特徴があります。つまり、飼いやすく、低コスト、量産にも適しており、持続可能です。
かつて長野県は絹、生糸産業で栄えていたので、養蚕に関する研究が進んでいます。
その蚕の利用を牽引するのが信州大学繊維学部の塩見邦彦教授です。約30年、蚕の生態や品種改良などの研究を続けてきました。そして、2021年4月に、ベンチャー企業の佐藤亮氏と共同で、蚕原料の製品の研究開発に取り組む株式会社Morusを創業しました。
同社は、蚕を原料にしたカイコパウダーの研究開発や提供を進めています。カイコパウダーは、人の食料だけではなく、家畜の餌や飼料、化粧品、医薬品の原料にも活用できます。同社は各目的に即した製品を生み出すため、さまざまな業界とも連携しています。
Morusの公式サイトはこちら:
リザルツでも昆虫食の勉強会を開催するなど理解を広げています。
勉強会の様子はこちら:
http://resultsjp.sblo.jp/s/article/189988187.html
蚕は取り扱っている企業が少ないため、非常にチャンスのある分野でもあります。
私は長野県出身で、小学校の行事で蚕の博物館を訪ねるなど、蚕の話に触れる機会が沢山あったことを覚えています。今後の展開を楽しみにしています。
参考資料
https://www.nhk.or.jp/radio/magazine/article/nhkjournal/tdY6Hb1tI2.html
https://news.minory.org/373541.html/amp
クーパー