5月17日(日)
フィリピンで6月に新年度が始まるのを前に、学校で必要な物品を子どもたちに届けるため、マニラに来ています。
対象となるのは、政府や他のNGO、教会などからの支援が届かず、学校物品を購入するのが困難な家庭の幼稚園から小学校の子どもたち400人です。
対象地区は、バランガイ128(通称:スモーキーマウンテン地区)のアロマ地区に住む子どもたち200人、永住住宅(スモーキーマウンテン閉鎖後に政府によって建設された住居群。通称:パラダイスハイツ)に住むこどもたち100人、スモーキーマウンテン上部(元々ゴミ山だった所のゴミが堆肥化し、草木が育ち始めて丘のようになっている場所)に住む子どもたち100人となりました。
スモーキーマウンテンで生まれ育ち、今では地域のリーダー的存在となったクリスティーナさんと、ロータスチルドレンの木下さん。

バランガイの子ども支援課で働くアービンさんや、小学校教諭のノエミさんも協力してくれました。

配布前に、対象となる子どもたちにチケットを渡し、当日の引換券としました。
いくつかの家庭を訪問し、お話を聞くことができました。
アロマ地区に住む26歳の夫婦の家庭にお邪魔しました。
3人の子どもたちと、5人で仲良く暮らしています。

旦那さんはゴミを拾って生計を立てるスカベンジャー。一日の収入は300ペソ(約800円)程だそうです。
奥さんは、レストランで二つの仕事を掛け持ちしていますが、それでも一日の収入は300ペソ。
家族5人、1日300ペソで暮らしています。
ただし、近所の家から電気を分けてもらっているので週500ペソ支払い、水もタンクで購入する必要があります。
子どもを学校に通わせていますが、毎日お昼代を持たせて、学校で必要な物品を買うことは容易ではありません。
一つしかないベッドで、テレビを見ていた長女10歳。
このベッドで、家族5人が寝ています。
若いお母さんと並ぶと、姉妹のようでした。

長男と次女。
カメラを向けると、少し照れながらもくりっとした大きな目をキラキラさせて、笑顔を見せてくれました。

同じくアロマ地区の家族。
5人の女の子、1人の男の子、全員で6人の子どもがいます。

4畳半程度の一間に家族8人分の荷物が所狭しと置かれていて、寝るときはみんな床一杯に寝転んでいるといいます。
昨年度のノートを見せてくれました。
ペンケースは、ゴミの中から拾ったものを使っていると言っていました。

好きな科目は算数。勉強は好きだそうです。
建物の前では、拾ってきたゴミを仕分けしているため、いつもゴミの匂いが漂っています。

当然、家の中にいてもゴミの匂いはします。

洗い物や水浴びなどは外で行い、水はけが悪いので、常に地面が濡れている状態です。
皮肉にも「アロマ」地区と呼ばれるこの地に住む人たちにとって、この生活から抜け出すことは容易ではないけれど、子どもに教育を受けさせることは一つの希望となっています。

日本から寄付してくださる方々のおかげで、スモーキーマウンテンの子どもたちに学校で必要な物品を届けることができます。
教育を受けることで、子どもたちが将来に希望を持って生きて行くことが出来るよう、支え続けて行きたいです。
配布は明日です。
(釜石事務所、吉田)
posted by resultsjp at 18:03|
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