2015年09月11日

G7保健ネットワーク会合の第1回ミーティング

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9月7日(月)、G7保健ネットワーク会合の第1回ミーティングがあり、日本リザルツも参加しました。来年5月に開催されるG7伊勢志摩サミットに向けて、日本のNGOも準備を進めつつありますが、国際保健分野で活動するNGOネットワークが立ち上げられ、事務局はジョイセフさんが務めています(ありがとうございます)。

参加団体は現時点でジョイセフ、アフリカ日本協議会、HANDS、マラリア・ノーモアジャパン、ストップ結核パートナーシップ日本、ワールド・ビジョン・ジャパン、セイブザチルドレン、日本リザルツの8団体です。

会合では、2008年G8北海道洞爺湖サミットにおけるNGOの活動経験や過去のコミットメント、プロセスを振り返りつつ、今回のサミットでは何を目標とするか等、今後の活動の焦点とイメージを皆さんで議論しました。

保健分野を含む日本のODA増額、SDGs達成に向けたコミットメント(SDGsができて初めてのサミットとなる)、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジやヘルス・ガバナンスにおける市民社会の役割等に関して、意見を発信していく必要性を共有できたと思います。

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既に政府は国際メディアセンターを三重県営サンアリーナに設置することを発表しました。サミット主会場の賢島から約20キロの距離だそうですが、日本はもちろん、世界各国のNGOもここに集まることになります。

また、官邸ホームページではサミットのロゴを募集しています(また盗作問題が起きないといいですね)。

(2008年の参考資料)
「2008年G8サミットNGOフォーラム報告書」(JANIC)
「サバイバル・キット 国際保健とG8」(アフリカ日本協議会)
(高木)

2015年07月24日

世界銀行UHCセミナー

7月23日(木)、世銀東京事務所で開催されたセミナー「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の実現に向けて:保健医療セクターの人材育成の課題と対応」に参加しました(参照:世銀)。今回は世銀保健・栄養・人口主任保健専門官の前田明子さんより、UHCの実現に向けて特に保健人材の育成の課題についてプレゼンがありました。

・途上国での保健人材の雇用は、所得水準や景気動向に関わらず、今後増加する見通し。
・しかし低所得国では2030年までのニーズを満たすには、人材を年間11%増やす必要性があり、これはかなり難しい数字。

ジョイセフ石井澄江代表理事は、プライマリーヘルスケアの重要性と人材の定着率を上げることが難しい旨、またGRIPS小林尚行特任教授は各国の保健人材の労働市場のDemandとSupplyをよく分析することは重要でその全体を踏まえて各援助機関は仕事をするべきとのコメントがありました。

世銀は昨今、母子保健分野においてカナダ、ノルウェー、米国とともに、GFF(グローバル・ファイナンス・ファシリティ)を立ち上げ、今後5年間で120億ドルの資金調達を見込み、62か国を支援する計画を発表するなど、2030年までのSDGs達成やUHC実現に向けてその存在感を増しています(参照:世銀)。債権を発行して市場から資金調達するのはワクチン債と同じやり方ですが、どんな資金でも各国の現場レベルでうまく連携が行われることは引き続き重要だと思います(高木)。

【参考記事:世界銀行保健・栄養・人口グローバルプラクティス シニアディレクター、ティム・エバンズ氏の投稿】
"Global Financing Facility and a new era for development finance"

2015年06月10日

GHITファンドの国際シンポジウムに参加

6月5日(金)、GHITファンドの国際シンポジウム「JAPAN’S R&D INNOVATION FOR GLOBAL HEALTH」に参加しました。

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なかなか聞きなれない言葉かもしれませんが、GHIT Fund(ジヒット・ファンド)とは、「公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(Global Health Innovative Technology Fund)の略称です。日本の民間企業、政府、ビルゲイツ財団が連携して、日本に本部を置く国際的な非営利組織として、2013年4月に設立されました。最貧国で多くの人々が治療薬、ワクチン、診断薬などにアクセスできない現状を改善するために、日本と海外の国際的な製品開発パートナーシップを促進しています。

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開会の挨拶を行うスリングスビー B.T. GHITファンドCEO

パネルディカッションでは、ビル&ゲイツ財団のトレバー・マンデル氏、ロンドン大学衛生熱帯医学大学学長のピーター・ピオット氏、自民党国際保健医療戦略特命委員会委員長の武見敬三氏、武田薬品工業株式会社・代表取締役の山田忠孝氏といった、世界や日本の政界、医療界、学会を代表する方々が、これから国際保健分野で日本がどのように貢献できるか、真剣に討議されました。

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日本が誇る新薬開発の技術力、イノベーションを世界に届けるべきだという議論の中で、山田氏の「感染症によって途方もない数の人々が世界中で死んでいく中で、なぜもっと切迫感を持たないのか」という発言が印象的でした。

来年のG7では日本で議長国を務めるなど、今年から来年にかけて日本に対する期待はますます高まっています。昨年はエボラ熱が話題となり、日本でもデング熱が広がりましたが、世界中で人々の移動が容易になった今日、感染症の話は決して他人事ではありません。

そのような中で、政府や研究者にこの問題を丸投げせず、我々ひとりひとりが、「日本人として何が出来るか、何をすべきか」声を上げる時期が来ていると思います。
(大崎)

2013年10月31日

第3回UHC勉強会

昨日ジョイセフで行われた標記勉強会に参加しました。

今回の勉強会では、ケニアとタイにおけるUHCに向けての取り組みの事例について発表及び質疑応答が行われましたが、NGO等から約30人が参加しました。

UHCとは本当に必要な人に必要なサービスがいきわたることであり、ケニアではUHCに関する議論がとても活発に行われてきている、ということで、杉下智彦JICA国際協力専門員の発表では、貧しい人々が保健医療サービスを受けることができるようにするためのバウチャー券制度や、フランチャイズ型の導入、情報技術を使った患者記録システムなど、ケニアにおけるUHCに向けての様々な工夫に関する説明がありました。

続いて外務省国際保健政策室の渡部明人外務事務官から、タイでは1990年代から健康増進基金事務局などの保健医療改革を担う組織が次々と設立されてきたが、タクシン政権は保健省から分離して国民健康保険事務局を設立してUHCに向けての取り組みを行ってきことや、国民参加型の保健医療体制であることなどの説明がありました。

両方の事例において、UHC実現をめざす「政治的意思」の重要性が強調されました。また、タイはUHCにおいて進んでおり、実際ケニアにもタイから支援に行っている、ということです。

2013年09月09日

UHC勉強会

今日ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の勉強会に参加しました。この勉強会は、UHCに関してNGO間で理解を深め、日本の政策をどのように捉えて提言を行っていけば良いのかを考えて意見交換を行うための場として設けられ、3回のシリーズとして計画されています。第一回目の今日は、WHOのUHC担当のコンサルタントのかたがスカイプ接続により、UHCの概念・概要に関するプレゼンを行い、その後質疑応答が行われました。

WHOコンサルタントの説明では、UHCは人権やアルマアタ宣言及び過去のWHOの関連報告書がもとになっていること、UHCは貧困に陥ることなく保健医療サービスにアクセスできることを意味すること、その実現には強力な政治的選択が最重要であること、その財源として税収・社会保障システムが重要であり、UHCは保健医療費の直接の支払いを低減させることをめざしていること、UHCには保健システムの再強化が必要であることなどの説明がありました。

質疑応答では、保健医療サービスへのアクセスの主な障害は費用の支払いだけではなく距離・交通手段等も大きな障害であるが、WHOのUHCの観点では費用の問題のみを障害としてみているのか? UHCを推進する上でのドナー国の役割は? UHCは政府がしっかりしていることを大前提としていようだが、脆弱な政府が多いのが現実ではないのか? 「支払い可能な」の定義は? などの質問があげられました。

第2回目は日本のUHCについて議論される予定です。