2026年05月14日

参議院ODA特別委員会でSDGsやODA、国際連帯税が議論される

写真ODA特別委.JPG

58()、参議院ODA(政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する)特別委員会で茂木外務大臣の所信演説に対する質疑が行われ、石橋通宏議員(国際連帯税創設を求める議員連盟・幹事長)が質問に立ちました。

質問内容は、(1)資金が決定的に不足している)SDGsの現状と国際連帯税、(2)JICA海外協力隊の応募者激減問題、(3)対ミャンマーODAの在り方、です。

ここでは(1)について報告しますが、(2) 3)にも関心のある方は、参議院インターネット審議中継の録画をご覧ください。石橋議員の質問は、5540から始まります。

・中継録画はこちらhttps://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

以下、質問と茂木外務大臣の答えにつき要旨を記しますので、お読みください。

〇石橋議員この間SDGsの達成の取組を世界挙げて、とりわけ日本も極めて世界をリードする形で積極的に取り組んできたが厳しい状況が続いており、むしろ後退している部分が増えている。このような状況が続けば到底、2030SDGs達成目標、未達どころか全く進捗しないままに終えるのではないかとの危機感を持っているが、まず、茂木大臣、政府として、このSDGsの現下の状況についてどの程度の危機意識をお持ちか。

●茂木大臣:強い危機意識を持っている。

〇石橋議員その危機意識をどのように政府として対応されていくのか、なぜSDGsの進捗がこれだけ停滞しているのか。大臣、その根本原因はどこだと感じているか。

●茂木大臣:国際社会、様々な複合的な局面に直面をしており、2030年までのSDGsの達成に向けて大きな困難に直面している。こういった状況にあるからこそ、人間の安全保障の理念の下、国際社会全体でSDGs達成に向けた取組を加速していくことが重要だ。国際社会において、2030年までにSDGsを達成するという大きな方向性に揺るぎはないが、課題も大きくなっているというのも事実であるから、それだけ達成も難しくなっているという状況だ。日本、少子化や防災においても課題先進国であることは間違いなく、そういった日本の知見や経験、これを国際社会と共有することにより、国際社会のSDGsに向けた取組、主導していきたい。

〇石橋議員:「加速していくことが必要」だと言っているが、現状を見ると日本も含めて先進主要国のODA総額は激減をしている。新聞報道でも総額23%、4分の1消えうせているという報告がある。SDGsの達成のために、(途上国での)資金ギャップが拡大をしており、何と4.2兆ドルにまで広がっている。これが大臣、根本原因なのではないか。

●茂木大臣:我が国としては、令和八年度予算における政府全体のODA予算では、一般会計予算ベースで対前年度比2.7%増の約5,838億円計上している。一方、米国政府のUSAIDによる対外援助の停止や一部の欧州諸国においてODAが減少にあることは事実だ。日本も円ベースで、ドルベースに直すと、どうしても減ってしまう。他方、国連報告書だと、SDGsの達成に必要な資金は年間約7.8兆ドルとも言われている。このような膨大な資金需要を、公的資金のみで賄うということは現実的には困難だ。(これまでの)公的資金を中心としたODAに頼った在り方というのも考えていかなければならない。最近では海外直接投資がODA2.5倍となり、民間資金フローがODAを大きく上回っている。日本も、昨年のJICA法改正を行い民間資金動員等を進めているところだ。先週までアフリカを訪問してきたが、援助につき、日本の援助というのは非常にきめ細やかでニーズに沿っていると高い評価をいただく一方で、民間資金の導入、また民間企業進出を望んでいる。考え方として、ODAと民間資金をどういう形で組み合わせていくかがこれからの課題だ。

○石橋議員:私は大臣の、その考え方が間違っているとかねてから指摘をしている。日本のODAは歴史的に途上国から評価をされてきたのは確かで、受益国の自立的な発展を丁寧に、当然道路を造るとか、そういったハードは必要だが、もう一方で、丁寧に人を育てるというソフト面での貢献を、地道なODAを日本は展開してきた。しかし、その公的な資金がどんどん減ってしまっている。民間資金は大事だが、株主、利益、それを追求せざるを得ず、それで本当に日本の歴史的に大切にされてきたODAが実現できるのかといったら、それは別物だ。なので、やはり公的な、もう一度しっかりと公的なODAの原資となる、大臣も関わってきた革新的資金調達メカニズムが必要ではないか。例えば国際連帯税につき外務省はかねてから要求していたが、もう何年も前に要求すら取り下げてしまっている。いま一度、この革新的資金調達メカニズム、ODAの原資としての公的な資金源、これを確立するために日本も積極的に役割を果たすべきではないか。例えば、航空券連帯税は既にフランスなど十か国以上で導入されてきた。しかし、日本では、今に至るまで導入されていないなかで、一方では観光旅客税は導入して、今度3,000円に増額をされるが、こういったことをむしろ地球規模課題に対してきちんと利用していくような、そういうアプローチこそ今必要ではないか。

●茂木大臣:石橋委員の意見にかなり賛同する部分もある。確かに、その日本のODA、いろんな意味で、単にものをつくるだけではなくて、ノウハウの提供であったりとか、人材の育成等で大きな役割を持ってきて、それが高く評価されている。同時に、日本の企業も、短期的利益を求めるというか、その地場において様々な貢献をしているのも事実であるのは間違いなく、経営ノウハウを伝えるとか、またそこで雇用をつくってきた。ODAの良さと、それとまた民間投資の良さを組み合わせることは極めて重要だ。もちろん、国際社会で開発資金の需要に対応していくためにメカニズムというものを不断に検討していくことは必要だ。他方、新しい税、これの導入は国民負担の増加にもなるなど慎重な検討が必要だ。その上で、開発資金ギャップを埋めるためには、政府のみならず、民間部門を含む様々な関係者との連帯であったり、新たな資金動員に向けた取組が重要で、引き続き適切な資金調達の在り方について検討していきたい。

○石橋議員:新しい税の導入は国民負担云々で難しいと、十年前から外務省はそう言うのだが、その間に、新たな出国税、国際観光旅客税は鶴の一声で導入された。政治意思だと思う、これは。地球規模課題に対して日本がそのリーディング的な役割を果たしていくという政治的な意思があるかないかが問題なのだ。であれば、既に導入された国際観光旅客税、今回、1,000円から3,000円に一人当たり増額をされるが、その一部を地球規模課題に活用するというようなアプローチが政治の意思としてあってもよい。この点、茂木大臣、外務省として関係省庁と協議して、真摯に御検討いただけないか。重ねて、民間は大事で、TICADも頑張っているが、まだまだ日本企業が出てきてくれないというのが多くのアフリカ諸国の御意見ではなかったか。一方で、ODAの原資としての公的な資金をどう持続的に確保していくのか、拡大していけるのか、まさに大臣、加速していくことが必要だと。であれば、先ほど申し上げたような新しいメカニズムの導入、確立に向けて、大臣としてのイニシアチブを是非お願いをしたい。■■

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)

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2026年04月21日

【ご案内】セミナー「滞留する6,400億ドルものSDRを開発・気候資金に!」

g-taxセミナー>の第4弾は、SDR(特別引出権)について、です。

〜日本政府は9兆円のSDRを有効活用するとき〜

先進国と中国に滞留する6,400億ドルものSDRを開発・気候資金に!     

   ◎日 時:2026521日(木)午後7時〜8時30

   ◎場 所:Zoomで開催

   ◎参加申込:

      希望者は次のアドレスに「g-taxセミナー参加」、並びにお名前、所属を明記の上、

      gtaxftt@gmail.com までに申込み下さい。  

        ⇒参加希望者に、後ほどZoomリンクを送ります。※ 無名の申込みはお断りします。 

   ◎参加費:無料

   ◎提案者:田中徹二(グローバル連帯税フォーラム)

米・イスラエルのイラン攻撃(以下、米イラン戦争)により、私たちの生活はインフレの進行で厳しいものとなっていますが、とりわけ途上国においてはエネルギー・飼料不足等で深刻な食料危機(飢餓)を招く状況になっています(注1)。他方、米欧はじめ先進国側の途上国援助は歴史的とも言える縮小・削減局面に入りました。こうした中で、途上国援助のための資金調達で現実的に可能性が高いのは先進国等の「未使用のSDR(特別引出権)」です。SDRとは何か? なぜそれが援助のための資金調達として可能性をもっているのか? をセミナーで探っていきます。

米イラン戦争:途上国で拡大する貧困と飢餓>歴史的な減少のODA

途上国においては、コロナ・パンデミック以降、激しい気候変動やウクライナ戦争に端を発する食料危機、さらに日本を除く先進国の高金利政策のため、国の債務(借金)が膨張し、その借金返済のために苦しんできました。その上、今般の米イラン戦争によってエネルギー・食料危機が格段に進行する恐れが出てきています。IMF(国際通貨基金)はこの戦争で「新たに4500万人が食料不安に直面し、飢えに苦しむ人は36000万人を超える見通し」(2026410日付ロイター通信)と指摘しています。

2000年の国連ミレニアム総会以来20年にわたり、先進国はODA(政府開発援助)のGNI0.7%拠出に努力してきましたが、昨年「歴史的な減少」とも言えるほどODAが前年度比23.1%減少の1,743億ドルになる見込みとなりました(注2)。これは米国が援助予算を驚異的に56.9%も削減し、さらにEU諸国も援助予算を大幅に削減したからです。我が国も円安もあり2年続けて減少しています。

もとより援助国側に住んでいる私たちの生活も厳しい状況になりつつありますので、ODAを飛躍的に増加せよ、あるいは国際連帯税などの新税で途上国を援助せよという要求は、なかなか社会的に通り難い現実があります(が、投機筋による円安攻撃を阻止を図るという政策を併せもつ通貨取引<連帯>税は必要)。では、途上国援助の道はないのでしょうか? 国の予算(一般会計)を通すことなく、また新税を施すことなく、途上国援助のための資金調達を図ることができるという方策があります。それは SDRの一般配分またはチャネリング(融通)という方法です。

■ 2021IMF6,500億ドル相当のSDRを配分>が、低所得国にはわずかしか配分されず

このSDR(特別引出権:Special Drawing Rights)ですが(注3)、簡潔に言いますと、IMF1969年に加盟国の公的準備金(対外債務返済や為替介入などへの備え)を補完し、世界の金融体制を安定させるための資産として各国に配分したものです。厳密には通貨ではありませんが、加盟国が外貨不足等に陥ったときに、「ドルやユーロなどの主要通貨と引き換えることのできる『権利』」を持っています。いわばIMFが加盟国に配分する「仮想の国際準備資産」と言えます。

詳細は省きますが、歴史的経緯として、SDRはその役割を十分果たすことができず(国際金融市場からドル等の借入が容易になったこともあり)、半世紀余り過ぎましたしたが、俄然注目される事態が訪れました。それは2020年以降のコロナ・パンデミックにより世界的に流動性が失われた時です。とくに途上国ではワクチン購入もままならず深刻な経済的・社会的ダメージを被る事態となり、ここでIMFは(遅れながらも)2021年に6,500億ドル(約71.5兆円)相当となる4,656SDRを加盟国に配分しました(1SDR1.44ドル、229.60 421日現在)。

ところが、SDR配分はIMFクォータ(出資割当)に比例して行われるため、高所得国に60%以上の約4,000億ドル相当、中所得国に30%以上の約2,120億ドル相当、そしてもっとも打撃を受けている低所得国にはわずか3%の210億ドル相当しか配分されませんでした。それでも低所得国はSDRを使用し、ワクチン購入始めコロナ対策や債務の返済に充てることができた、という経緯があります。

一方、低所得国にわずかにしか配分されないのでは本来の主旨から外れるため、IMFは高所得国に配分されたSDRの一部を自主的にIMFが設立した途上国融資のための2つのトラストにチャネリング(融通、再配分)することを奨励し、日本政府は率先してこれに応じました。ともあれ、単純にクォータ比率で配分すると、最も必要とする低所得国には少なくしか配分されないという矛盾を現行のシステムは有していることが確認されてきました。

■ 6,400億ドル(約100兆円)相当ものSDRが高所得国に滞留したままに

ところで、高所得国に配分されたSDRはどうなっているかというと、基本的に流動性資産として活用されることはなく、その国の中央銀行または財務省のバランスシート上に載っているだけ、つまり塩漬け状態になったままになっています。高所得国は流動性危機が発生しても基本的に自国で保有している外貨準備で対応できるし、実際ドルなどが不足した場合には、米国の中央銀行から無制限にドルを借りるスワップ協定を結んでいるので、SDRの出番はそもそもありません。

では、高所得国(先進諸国+中国)にどれだけSDRが塩漬けとなっているのでしょうか? 何と約4,500SDR、つまり6,400億ドル(約100兆円)相当が溜まっています(202510月時点)。こうした高所得国でのSDRの非効率な存在に対して、国連関係の国際会議では次のような提言がされています。

*「我々は、システミック・ショックに脆弱な世界において、特別引出権(SDR)がグローバル金融セーフティネットの強化に果たす役割と、グローバル金融の安定化への潜在的な貢献を認識する」(20249月国連未来サミット「未来のための協定」)

*「我々は、…可能な国々に対し…SDRの流動性および準備資産としての性質を維持しつつ…SDRの少なくとも半分を開発途上国へ自主的に再配分するよう要請する」(20257月国連開発資金国際会議「セビリアの約束」)

ちなみに、日本のSDR3月末現在で約604.5億ドル相当(約9.6兆円 約419.8SDR)あります。先に述べたように、すでに日本は2021年に配分されたSDRのうちの40%をチャネリングし、加盟国の中で最大の拠出ということで国際的評価を高めました。ところが、日本の準備資産である外貨準備は13,747億ドル(218.3兆円)もありますので、為替介入等で必要となる流動性につきSDRをほとんど活用することはありません。従いまして、上記「セビリアの約束」で要請している保有SDRの半分、4〜5兆円を途上国援助として拠出することは可能ではないでしょうか。

しかしながら、現在のIMFSDR制度の中で、途上国へとチャネリングするにはIMFの「貧困削減・成長トラスト」と「強靭性・持続可能トラスト」という2つの基金を通すしか道はありません(現在アフリカ開発銀行などの地域開発銀行を通す道も開かれたが、具体的に動いてはいない)。

いずれにしましても、活用することなくバランスシートに滞留しているだけの莫大な額の高所得国のSDRの存在は、非効率そのものの実に馬鹿げた仕組みになっています。先の「セビリアの約束」でも「危機やショック発生時におけるSDRの役割を強化(のための)SDRプレイブックの策定を検討すべき」と訴えています。米欧のODAなど援助資金の驚くほどの削減や米イラン戦争で、低所得国はじめ非産油国の中所得国などで桁違いの飢餓と死者を出す恐れがあり、文字通り危機やショック発生時の時を迎えようとしています。IMFは今や2021年に引き続いてSDRの一般配分を、遅滞なくかつ最貧国や脆弱国に有利になるような形で実施すべきではないでしょうか。IMF協定では5年ごとに配分の見直しを行うことになっており、本年は前回からちょうど5年目に当たります。

(注1)【日経新聞】迫る食料危機の足音 世界の肥料価格5割高、ホルムズ海峡ショック

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD312J80R30C26A3000000/

(注2)【OECD】対外援助の歴史的な減少:2025ODA暫定データ

https://www.oecd.org/en/data/insights/data-explainers/2026/04/a-historic-decline-in-foreign-aid-preliminary-2025-oda-data.html

(注3)【国際通貨基金】特別引出権(SDR

https://www.imf.org/ja/about/factsheets/sheets/2023/special-drawing-rights-sdr

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事) 

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2026年03月11日

【傍聴・可】「超党派国連改革推進議員連盟」第二回総会

国連改革議連.jpg


324日に下記の要項で超党派の「国連改革推進議員連盟」の第二回総会が開催されます。これにNGO関係者は傍聴できますので、ご希望者は申込みください。


【日 時】 2026324日(火)15:0016:00

【場 所】 参議院議員会館 1階 特別会議室

【申込み】 gtaxftt@gmail.com までに「国連改革議連総会参加」、ならびに「お名前」と「所属」をお書き上申込み下さい。定員になり次第締め切ります。申込み後通行証の件などをお知らせします。


今日国連を核とした戦後の国際政治経済社会体制である平和主義と多国間主義が危機に瀕しています。一つは、安保理常任理事国などの国連憲章等の違反となる一方的な軍事侵攻のためです。ロシアのウクライナ侵攻、米国・イスラエルのイラン侵攻がそれと言えます。二つは、世界の貧困と気候変動という地球規模課題の悪化で、SDGs(持続可能な開発目標)の大幅な後退のためです。


昨年は国連創設80周年であり、今年は日本の国連加盟70周年という節目の年となります。我が国が平和主義と多国間主義へのコミットメントを強化し、またSDGsを前進させていくため、 超党派の国連改革推進議員連盟のいっそうの活躍が期待されます。


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【以下、議員連盟による各議員への呼びかけ文です】 

                              超党派 国連改革推進議員連盟

                                      会長  猪口 邦子

                                      幹事長 田島麻衣子


  「超党派国連改革推進議員連盟」第二回総会のご案内           

       イラン・ウクライナ情勢、国連事務総長選挙、国連改革の諸課題

                     NY本部の現場から―

                                                                                             

 日頃よりのご活躍に、心より敬意を表します。


 長年に渡るイランの核兵器開発に関する疑念とイスラエルおよび米国によるイラン攻撃、これに対するイランの報復攻撃は、中東地域の安定を大きく揺るがしています。またウクライナ情勢も長期化する中、事態は国連安全保障理事会においても議論され、国連ならびに国際社会の果たすべき役割が改めて厳しく問われています。


 さらに、本年は国連事務総長選挙の年にあたり、国連の将来像や重要な国際秩序のあり方を展望する重要な節目でもあります。


 こうした状況を踏まえ、議連第二回総会では、上智大学名誉教授植木安弘氏(元国連広報官)をお招きし、緊迫する国際情勢の下での国連改革の現状、イランおよびウクライナ情勢をめぐる国連の対応、事務総長選挙の動向等についてご講演いただきます。日本の果たすべき役割を含め国連の未来を、皆様と共に考えてまいりたく存じます。


 つきましては、下記のとおり総会を開催いたします。ご多忙の折とは存じますが、ぜひご出席賜りますようご案内申し上げます。


【内 容】

1.    1.上智大学名誉教授植木安弘氏(元国連広報官)「国連改革の現場から」

2.    2. 植木安弘氏ならびに外務省「国連事務総長選挙について」

3.    3.外務省「イラン情勢/ウクライナ戦争の現状と国連の課題」

4.    4.その他

5.       5.意見交換

※   

※  ※ 写真は、議連設立総会のもよう(2025年12月12日)


  (報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)




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2026年02月05日

第4回「国際租税協力枠組み条約」政府間交渉はじまる(2月2日〜13日)

 Intergovernmental Negotiating Committee on the United Nations Framework Convention on International Tax Cooperation


これまで報告してきた国際租税協力枠組み条約ですが、昨年8月に第1回と第2回交渉、11月に第3回交渉を行い、今年の22日より第4回交渉を行っています。この4回目を前に、新たな条約案文と各ワークストリームの背景文書が発表されました(注1)。


さらにアフリカ・グループからザンビアまで各国のこれまでのコメントをまとめた包括的なデータも公表されています(注2)。今回の共同リーダーによる条約案文については、こうした各国のコメントを踏まえたものになっているはずですが、まだまだ骨組みを提示しただけであり、内容を詰めていくのはこれからだと思われます。


私たちが検討すべき視点は、「持続可能な開発」の視点です。つまり、包括的かつ効果的な国際租税協力を促進・強化していくためにはSDGs(持続可能な開発目標)実現という視点が欠かせません。実際、202411月国連総会で承認された議長草案(8月に委員会で採択)では、枠組み条約の目的を「持続可能な開発のため…包摂的、公正、透明、効率的、公平かつ効果的な国際租税制度を確立する」と謳っています。


以下、枠組み条約案(ワークストリーム I)を仮訳として紹介します。なお、文中の[ToRより]というのは付託事項草案のことで、上記総会で承認された議長草案がそれにあたります(注2。また、グローバル税制と国際租税協力枠組み条約に関しての経緯(歴史的な経過を含む)については、金子文夫氏のパワポ資料をお読みください(注4)。



A/AC.298/CRP.26 2026122日)


共同リーダーによる枠組み条約案テンプレート


1条 目的  [ToRより]


2条 原則  [ToRより]


3条 定義  [近日公開]


4条 持続可能な開発


締約国は、それぞれの異なる能力を考慮し、経済、社会、環境の3つの側面における持続可能な開発の達成に、均衡のとれた統合的な方法で貢献する国際租税協力アプローチを追求することに合意する。


5条 課税権の公平な配分


締約国は、価値が創造され、市場が所在し、収益が創出され、または経済活動が行われるすべての法域が、当該活動から生じる所得の一部に課税する権利を有することに合意し、本条に抵触する既存の租税協定の再交渉を含め、すべての法域における課税権の公平な配分を確保するために必要な措置をとるものとする。


6条 富裕層


1. 締約国は、富裕層による租税回避及び脱税を発見し、抑止し、及び防止するための措置を策定し、実施する。


2. 締約国は、富裕層が租税を回避し、又は脱税するために用いる構造及び手法に関する情報を共有する。


3. 締約国は、富裕層に対する効果的な課税を確保するための協調的なアプローチを検討する。


7条 租税に関連する不正な資金の流れ、租税回避及び脱税


締約国は、租税に関連する不正な資金の流れに対抗するための措置を策定し、実施する。これには、租税に関連する不正な資金の流れを発見し、及び防止するための効果的な手段を含み、相互行政支援、情報交換、その他合意された国際協力の形態を通じて執行され、租税に関連する不正な資金の流れから生じる所得及び利益に対する効果的な課税を確保する。 


以下、「第8条 有害な税制」から「第28条 正文」までは、http://isl-forum.jp/archives/4605 をご覧ください。


(注1)新たな条約案と各ワークストリームの背景文書


https://financing.desa.un.org/inc/fourthsession


・ワークストリーム I - 枠組み条約 (共同リーダーによる枠組み条約テンプレート案)


・ワークストリーム II - サービスに対する課税(共同リーダーによるオプションペーパー草案)


・背景ノート - グロスベース課税とネットベース課税:効率性と公平性の考慮


・ワークストリームIII - 紛争の予防と解決 (共同リーダーのコンセプトノート )


(注2)各国からのコメントの包括的データ


https://airtable.com/appElNW04vjl9tGzS/shr56dXXWqbtwIEcw/tblNYwyYLrXUrwpUm


(注3)付託された事項に関する議長草案(仮訳)


http://isl-forum.jp/wp-content/uploads/2024/11/chairmans-draft.pdf


(注4)グローバル税制と国際租税協力枠組み条約に関しての経緯

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)
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2025年12月10日

【傍聴締切ります】12日の「国連改革推進議員連盟」設立総会

みなさま


先にご案内した国連改革推進議員連盟の設立総会への傍聴ですが、会場の関係で定員以上に達しそうなため、申し訳ありませんが、本日からの申込みを締め切らせていただきます。後日総会の模様を報告しますので、よろしくお願いします。


(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)


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