2018年09月06日

外務省、10年連続で「国際連帯税(国際貢献税)を要望>31年度税制改正要望

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全省庁からの平成31年度(2019年度)税制改正要望が出揃いましたが、外務省は今年も「国際連帯税(国際貢献税)を要望しました。これで10年連続です。要望内容は、ほぼ例年通りですが、国際的な動向に併せて、積極的な提案も目立ちます。以下、2つ上げます。

外務省、平成 31 年度税制改正要望事項

@『内容』の項:「本年6月の第5回SDGs推進本部会合では,拡大版SDGsアクションプラン2018を決定し,安倍総理は来年のG20サミットとTICADに向け、次世代への保健・教育分野の取組を強化する意向を表明した」

A『新設・拡充又は延長を必要とする理由』の項:「平成31年のG20サミット、TICAD7、SDGsのフォローアップを行う首脳級の国連ハイレベル政治フォーラムに向けて,SDGsの実施を我が国として積極的にリードしていくとの観点からも,中長期的な幅広い開発資金の確保に率先して取り組んでいく必要がある」

国際連帯税の役割は、基本的には世界に貧困や気候変動問題等の地球規模課題のための資金となるものですから、このような積極的な提案は大いに歓迎するものです。

ところで、外務省の要望書でも述べていますように、「国際連帯税に関する(政府による)検討」は2012年8月の国会で決定したものです。つまり、「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律(税制抜本改革法)」の第7条第7号で。このことから、私たちは先月の国際連帯税シンポジウムで以下のことを採択し、河野太郎外務大臣に提出しました。

「国際連帯税の導入に向けた具体的な検討を行うにあたっては、政府内に省庁横断的な会議体を設置するとともに、その下に専門家・有識者及びNGOや市民団体の代表者等からなる『有識者検討委員会(仮称)』を設置することを要請します」、と。あらためて私たちは、外務省(外務大臣)が省庁横断的な会議体ならびに有識者検討委員会設置のためのイニシアチブをぜひ取っていただくこと、このことを強く要請する次第です。

★写真は、9月4日に行われた日・ジョージア外相会談ですが(外務省のHPより)、ジョージアは近年革新的資金調達問題に熱心で「TISIFF(トビリシ国際連帯フォーラム)勧告 - 2030年アジェンダのための革新的な資金調達の新たなビジョン」を発表しています。
TISIFF Recommendations – new vision for galvanizing innovative financing for 2030 agenda

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)


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2018年08月27日

【NIKKEI】Japan's foreign minister champions international tax system

去る8月21日の日本経済新聞に掲載された「外相『途上国支援に新税を』 国際連帯税を提起」という記事とほぼ同じ内容のものが、NIKKEI ASIAN REVIEW(英字) に掲載されましたので、紹介します。

【NIKKEI】 Japan's foreign minister champions international tax system

※8月21日の記事はこちら
【日経新聞】外相「途上国支援に新税を」 国際連帯税を提起

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)
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国際連帯税議連創設の立役者=峰崎直樹元参議院議員、国際連帯税を語る

峰崎先生 08.6.9-議連第3回勉強会.jpg
 2008年6月の議連勉強会で挨拶する峰崎先生
 (ちょっとお若いですね)

峰崎直樹元参議院議員(元財務副大臣)の週刊(個人)レター『チャランケ通信』(8月28日号)で、国際連帯税に関するコメント記事が掲載されています。記事にもありますように、国際連帯税創設を求める議員連盟は当時野党であった民主党の峰崎議員など有志が、自民党税制調査会会長であった津島雄二議員に働きかけて、超党派議連として設立されました。

その議連設立の経緯ですが、「肝腎の外務省自身が及び腰」だった、とのことは初耳ですね。が、記事にはありませんが、議連設立後、外務省担当者が打って変わったように積極的に動いてくれました。

ともあれ、峰崎先生は「成立した『出国税』を『国際連帯税』へと転換させてはどうか、さらに為替取引への課税など、世界で大いに論議を進めるべきだ」と提言しています。

なお、アイヌ語で談判、議論を意味する『チャランケ通信』は、民間税制調査会のWEBサイトで読むことができます。峰崎先生の鋭い税財政・金融問題等の分析・問題提起がとても評判です。以下、記事です。


【河野外務大臣の「国際連帯税」への積極姿勢、大いに注目したい】

 先週21日、日本経済新聞の政治欄を見て河野外務大臣が「国際連帯税」を提起した事の記事に注目した。7月に都内で開催された国際連帯税に関するシンポジウムに出席し、「国の予算に依存せず、必要な資金ギャップを埋めるやり方として国際連帯税は有力な方法の一つだ」と語り、「先進国は『援助疲れ』している」とも述べ、縮小するODAの代替策の必要性を指摘したようだ。

最初のアイディアは、金子宏東大名誉教授の「国際人道税」、それを実践したシラク大統領、フランスが「航空券連帯税」導入へ

 この税について、おそらく世界で最初の問題提起をしたのは、税法の権威である金子宏東大名誉教授の「国際人道税」の提唱だろう。1997年の事だった。それを受けて、2006年にフランスでの航空券連帯税が出来上がるわけだ。私自身がこの流れを知った野党民主党時代の2008年、フランスのストラスブールでEU議会との日本の国会議員交流で訪仏した際、フランス外務省を訪問してフランスから始まった航空券連帯税について調査をしたことに始まる。税収の使い道として、ユニットエイドを通じて感染症対策などに支出されていたと記憶する。

この後、日本に帰り、当時自民党税制調査会長を務めておられた津島雄二衆議院議員の部屋を訪ね、超党派の「国際連帯税議連」の設立と津島議員に会長の就任を要請したことから具体化が進む。私自身も副会長として参加し、外務省や財務省などに働きかけたが、肝腎の外務省自身が及び腰で、なかなか前に進まなかったことを記憶する。もちろん、経済界は反対であったし、何よりも航空業界は「航空券連帯税」には真っ向から反対してきたことは言うまでもない。

動き始めたのは、2009年の政権交代から、G20の場でも発言へ

 やはり動き始めたのは2009年の政権交代からであり、翌2010年には政府税制調査会の下に「国際課税小委員会」を設置して具体的検討に入ったことが日経紙にも記載されている。政権が再び自民党・公明党に交代して以降も、細々と議連の活動が続くのだが、河野外務大臣時代になって、ようやくこの問題が正面から取り上げられるようになって来たわけで、それだけに感慨深いものがある。

 ただ、今年5月に開催されたG20外相会合の場で国際連帯税の呼びかけを進めたようだが、実は2010年6月初旬、韓国プサンで開催されたG20財務大臣会合の場で、菅財務大臣の代理出席した副大臣の私は、国際連帯税の提案と法人税の引き下げ競争を止めるべきだ、という発言をしたことを思い出す。当時は、リーマンショック後の世界的金融危機とギリシア危機に始まった途上国の問題などがメインで、税についてはあまり関心を呼ぶことは無かった。だが、財務副大臣として最後の国際会議の場となるわけで、この問題に絞って問題提起をした。財務省からの振り付けではない発言だっただけに、やや緊張したことを思い出す。

成立した「出国税」を「国際連帯税」へと転換させてはどうか、さらに為替取引への課税など、世界で大いに論議を進めるべきだ

 河野外務大臣は、来年日本で開催されるG20の会合でも議題として取り上げるようだが、その前に来年度の税制改正の場でしっかりとした議論をするよう求めるべきだ。航空券連帯税によく似た「出国税」が今年4月成立し、来年1月7日以降日本から出国する2歳以上の総ての人対象に、一人1,000円税として徴収することとなる。航空と船舶が対象だが、これは航空券連帯税とどう違うのか、国際貢献に使うか、それとも国内の観光インフラに使うかの違いだろうが、桁はせいぜい100億円オーダーであり、国際連帯税として支出する方がベターであろう。出国税は観光関連の目的税にする意向のようだが、使い方の監視が緩く成り易いことに警戒すべきだろう。できれば、この「出国税」を「国際連帯税」として改組すべきではないか、と考えるがどうだろう。

 今回河野大臣の提起には、外国為替取引などにも課税対象にしているようだが、色々と課税対象も考えて行くべきだろう。それにしても、従来の外務省の姿勢とは質的に異なる画期的な動きとして今後の動きを注目しておきたい。(了)

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)
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2018年08月21日

国際連帯税に関し、本日の日本経済新聞が大きく報道

河野大臣.jpg                

本日の日本経済新聞4面(政治欄)に「外相『途上国支援に新税を』 国際連帯税を提起」と題して、下記の通り、比較的長文の記事が掲載されました。記事では、国際連帯税が「ODAの代替策」として扱われていますが、正確には「ODAの補強策」と表現した方がよいでしょう。日本のODAは1.1兆円(支出純額、2016年)ほどあり、いきなりこの程度の額を国際連帯税で創出するのは無理だからです。

ちなみに、航空券連帯税で500億円(フランス並みの定額税で)程度です。ただし、実施に向け議論中の欧州10カ国の金融取引税(株式・債券・デリバティブ取引への課税)の税率並みでは1兆円近くの税収となりますが。

また、記事にある「河野氏によると、16年の1日あたりの外国為替取引額は約6.5兆ドル。0.01%の税をかければ1日で6.5億ドルの税収が見込めると主張する」というのは、河野議員のブログ「ごまめの歯ぎしり」に記載されています。

近々に、7月26日開催された「SDGsのための国際貢献と国際連帯税を考えるシンポジウム」の報告集が本ブログと小冊子で出されますので、お待ちください(UMEさんががんばっています)。


【日経新聞】外相「途上国支援に新税を」 国際連帯税を提起
安定財源狙う、経済界の反発根強く 

 河野太郎外相が発展途上国の貧困対策などに充てる「国際連帯税」の導入を提起している。議論を喚起して国内外の関心を高め、政府開発援助(ODA)に代わる新たな途上国支援の財源として検討を進めたい考えだ。国際連帯税の導入はかねて政府内でも構想があったものの、経済界などの反発が強く、長年議論が停滞している。

ODAの代替策

 外務省は8月下旬に2019年度の税制改正要望を提出し、国際連帯税の新設を提案する方針だ。10年度以降は9年連続で検討を盛り込み、実現を求めてきた。

 河野氏は7月、都内で開いた国際連帯税に関するシンポジウムで「国の予算に依存せず、必要な資金のギャップを埋めるやり方として国際連帯税は有力な方法の一つだ」と語った。「先進国は『援助疲れ』している」とも述べ、縮小傾向にあるODAの代替策が必要だと指摘した。

…中略…
 河野氏が提唱するのは個別の国ではなく国際社会が全体で合意し、課税する仕組みだ。例えば外国為替取引に税をかけ、税収を国際機関が管理する案だ。河野氏によると、16年の1日あたりの外国為替取引額は約6.5兆ドル。0.01%の税をかければ1日で6.5億ドルの税収が見込めると主張する。

G20で呼びかけ

 河野氏は5月の20カ国・地域(G20)外相会合で国際連帯税の検討を呼びかけた。来年に日本で開くG20関連会合でも議題とし、国際的な関心を高める狙いがある。

 日本では10年ほど前に国際連帯税の導入に向けた機運が高まった。08年には超党派の議員連盟が立ち上がり、10年には政府税制調査会の下に「国際課税小委員会」を設置して具体的検討に入った経緯がある。

…中略…
 年末の与党税制調査会では国際連帯税の導入について議論する見通しだ。途上国支援のための効果的な仕組み作りには国内外の理解を得て検討を進める必要があり、成案をまとめるのは一筋縄にはいかない。

★写真は、7.26シンポジウムであいさつする河野大臣(外務省のWebサイトより)

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)
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2018年08月09日

国際連帯税シンポジウム議事録作成

7月26日(木)に開催されました、「SDGsのための国際貢献と国際連帯税を考えるシンポジウム」の議事録を作成しました。録音を聞きながら文章を打ち込んで行く作業ですが、シンポジウム当日はあまり聞く余裕がなかったので、全体の流れを聞く初めての機会となりました。当日は聞くことができなかった方のお話をきいたり、前後の流れを踏まえて改めてご発言を聞く中で、当日は気づかなかったことに気づくことができました。

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UME
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