2020年05月12日

コロナ終息に向けて、GGG+にて意見交換しよう



  「世界を変える100人の働き人」へ 上村雄彦 教授がご出演されました。

  

  前職はFAOに勤務され、現在、横浜市立大学国際教養学部教授です。

  

         SDG’s達成に必要な資金は 年間400兆円


  残念ながら、世界全体でも年間の拠出金は、この数字にはかなり程遠いのが現状です。 

  その対策として、国際連帯税(グローバルタックス)の導入に向け提唱していらっしゃいます。


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  しかし、ここ数か月で世界の経済状況は一転しました。

  

  現在、新型コロナウイルス拡大の第2派が懸念され、最大2,500万人以上が職を失う(実際は

  もっと多いかもしれません)可能性があります。 


        コロナ回復までには世界GDP1割にあたる900兆円の資金が必要です。



  コロナ収束後、航空券に日本でも国際連帯税をかけたら航空関連企業、その従業員はどうなる?


  貧しい国々の方々を薬によって命を救っても、その後、自立できなければ自殺者も増えてしまうでしょう。


  コロナで一変した経済情勢を鑑みて、国際連帯税(グローバルタックス)もイノベーションが必要

  な時であるのかもしれません。

                                                   (Nom)

  



posted by resultsjp at 16:08| Comment(2) | 国際連帯税の推進

2020年05月11日

新興・途上国へのグローバルな支援体制>金融取引税等による資金援助で

このところ東京含め全国的に新興コロナの感染者が減少しており、この傾向が続いてくれればと思いますが、世界では感染者が400万人を超えるなど、その勢いは止まりません。なかでも、新興国と言われている国々で急増し、さらに途上国でもじわじわと増加してきています。

こうした現状を日経新聞が報じていますので、簡略にまとめて紹介します。

この報道の結論は、「新興・途上国への医療や経済の両面でのグローバルな支援体制の構築が求められています」というものです。国連やWHO、世界銀行などから相次いで支援呼びかけがなされています。

資金支援については、各国政府はODAで、民間は寄付ということで拠出していますが、再三述べていますように、第二の公的資金としての性格を持つ国際連帯税も必要です。とくにコロナ危機による世界的な大不況の中にあって、株や為替など金融取引がどこ吹く風とばかりに、バブル気味な動きを呈しています。感染症流行というグローバル化の負の影響に対処するため、金融取引への課税こそが求められるのではないでしょうか。

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【日経新聞】新興国感染、先進国抜く 15万人超え 新たなリスク

◎米欧が経済再開へ動き始めているが、新興・途上国で新型コロナの感染が急増

・新規感染者数は5月上旬に先進国を逆転

・ロシア:感染者数が連日1万人超え、ブラジル:1日の死者数が米国に次いで世界2位に

・脆弱な医療体制だが、経済再開を急ぎ、感染爆発の懸念が高まる

・財政基盤が不安定な新興・途上国の感染拡大は、世界経済へのリスクに

◎アフリカも急増を懸念(累積感染者数4万人超、死者数約1300人だが)

 WHO:対策をとらなければ、1年間で最大4400万人感染、19万人死亡の恐れ

・同:とくに南アフリカやカメルーンの感染拡大に警鐘

◎新興・途上国の公的な医療体制の脆弱という問題(WHOによると)

 ・公的医療関連支出は国内総生産(GDP)比3%、先進国は8%

・感染が拡大しているロシアやブラジル、イラン、インド、メキシコ、世界平均(6%)を下回る

◎新興・途上国から海外(投資)マネーの流出増大

 ・自国通貨の相場が下落し、対外債務の実質負担を高めるという悪循環に

・国際通貨基金(IMF)には100カ国以上が緊急融資要望

◎新興・途上国への医療・経済の両面でのグローバルな支援体制の構築が必要

 ・新型コロナの感染爆発を止められなければ世界的戦いに終止符は打てず

 ・対外債務の不履行などが広がれば、世界経済にも大混乱が広がる懸念

※グラフは日経新聞より

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事) 


posted by resultsjp at 17:44| Comment(1) | 国際連帯税の推進

2020年04月25日

本日、BS1スペシャル 「ウイルスVS人類2 カギを握るワクチンと治療薬」放映

気になる番組のお知らせです。

BS1スペシャル 「ウイルスVS人類2 カギを握るワクチンと治療薬」

  ・放 送:4月25日(土)20:00〜20:50(BS1)
  ・再放送:4月29日(水・祝)15:00〜15:50(BS1)
    ※NHKオンデマンドでも、2週間無料配信します

(概要)
新型コロナウイルスのパンデミックが加速している。ヨーロッパやアメリカが主戦場となり、日本でも緊急事態宣言が出された。感染拡大により膨大な犠牲者が出ており、経済にも深刻な影響を与えている。

終息のカギを握っているのは、治療薬とワクチンの開発だ。人類は、これまで新たな感染症が発生するたびに、新薬やワクチンを開発して立ち向かってきた。一方で、新しい薬やワクチンには、常に副作用というリスクが伴い、大量生産も簡単ではない。

今回の新型コロナウイルスの感染拡大を食い止める薬・ワクチンの開発にあたっても、これらの課題を乗り越えてゆけるのか、今こそ人類の英知が問われている。さらには、誰を優先して薬やワクチンを投与するのかなどの判断も難しい。そこには、危機に対応する総合的な“判断力”や“哲学”が求められる。果たして人類は、今回、薬・ワクチンの開発に成功し、人々の命を守ることができるのだろうか?

番組では、治療薬とワクチン開発に詳しい専門家に徹底的に語り合っていただく。最新状況や課題についてもわかりやすく解説、人類のワクチン開発の歴史も俯瞰しながら、そこから学べる教訓や、感染拡大を食い止め、終息に向かっていくための提言も伝えていく。

◎スタジオ出演者: 岡部信彦(川崎市健康安全研究所所長 政府の専門家会議メンバー)
          河岡義裕(東京大学医科研究所 感染症国際研究センター長 政府の専門家会議メンバー)
           大曲貴夫(国立国際医療研究センター 国際感染症センター長 東京都のアドバイザー)
           瀬名秀明(作家 薬学博士)
           中村幸司(NHK解説委員)
◎VTR出演:ビル・ゲイツ(ビル&メリンダ ゲイツ財団)
        渋谷健司(WHO事務局長上級顧問 CEPI化学諮問委員)
        奥野恭二(理化学研究所 副プログラムディレクター) ほか

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)
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2020年04月22日

感染症対策と国際連帯税:新しい資金創出と政治の役割

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新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)の影響で、主に自宅ワーク・待機を余儀なくされていると思いますが、日本ではまだ感染ピークが見えず、厳しい状況が続くと思います。医療体制も「崩壊」という言葉が飛び交うなど、たいへん心配される状況です。

さて、感染症問題における国際連帯税の役割についてあらためて書いてみました。骨子は次の通りです。

@どの国も国内対策でたいへんだが医療の脆弱国・地域への支援が不可欠

A支援のための公的資金としての国際連帯税創出が求められている

B国家エゴを生じさせない形での国際連帯税を考える

C日本の政治リーダーはあらゆる国際会議の場で「共同しての連帯税創出」を訴えるべき


感染症対策と国際連帯税:新しい資金創出と政治の役割

1、ビル・ゲイツ氏のG20首脳会議への提案

世界的に感染状況を見れば、欧米で引き続き厳しい状況が続いていますが、さらに問題はアフリカや南米ならびに難民キャンプなど医療制度のぜい弱な地域での感染拡大で、次の大震源地になるのではないかと懸念されます。突然職を失った出稼ぎ労働者や極貧層が深刻な状態に置かれているもようがテレビ等で報じられ、心が痛みます。

こうした事態にあって、長年途上国へ保健・医療支援を行ってきたビル・ゲイツ氏が去る3月下旬行われたG20首脳テレビ会議に向け新型コロナ対策を提案しました。その内容が『(コロナ危機私の提言)G20首脳世界的視野を』と題し日経新聞に掲載されましたので紹介します。 

【日経新聞】(コロナ危機私の提言)G20首脳世界的視野を 

同時に、提案の重点の一つが資金問題ですが、そのことにつき国際連帯税の立場から探ってみたいと思います。

ゲイツ氏の提言を超簡潔に要約すれば次のようなものです。

@マスク、検査試料など医療資材が世界的に供給が限られていることから「誰が一番高いお金を払うか」で配布の偏りがあること、これを効率よく分配するためG20首脳などが協調すること

A今脆弱な医療体制の国・地域を支援しなければ、数百万人が命を失う危険があり、先進諸国が抑え込みに成功しても、パンデミックが別のところで猛威を振るう限り、再び先進国の感染が不可避となる。従って、初めからグローバルに取り組まなければならないこと。

BG20首脳は、多大な費用(数十億ドル)がかかるワクチンの開発や製造・展開に、資金拠出を誓約すべき。

2、ODA、国際連帯税、グローバリゼーション 

ところで、資金調達の方法についてここではゲイツ氏の提案はありませんが、通常は各国の公的資金であるODAであり、国家単位での拠出が基礎となると思います。しかし、国家単位でものごとを進めるとゲイツ氏が言う「誰が一番高いお金を払うか」という問題が起き、国家エゴが現れやすいという欠点があります。今回の米国トランプ政権がWHOへの拠出金を一時停止するという事態になりましたが、これこそ国家エゴの典型です。 

ODA以外の公的資金としては国際連帯税という方法が考えられます。それは、グローバリゼーション(経済のグローバル化、以下グローバル化と略)上で活動し利益を得ている経済セクターから税を徴収するという方法です。典型的なセクターとして金融(とくに為替取引)、デジタル、航空などが挙げられます。

20世紀後半からグローバル化が開花してきましたが、同時に、気候変動や感染症などの地球規模課題が顕在化するようになり、人類(生存)の危機が意識化されるようになってきました。しかし、政治家も経営者もそして多くの市民もその危機はまだまだ先のことだと考えていました。ところが、今回の新型コロナによるパンデミックは治療薬もワクチンもなく、12年という超短期間で危機的状態に落とし込めることを可視化しました。

危機的状態とは、言うまでもなく人々の健康や命に関わってくることですが、同時にグローバル化の基盤そのものが消失していくことを意味します。実際、世界の航空セクター各社が大幅赤字はもとより経営破綻の危機に直面しています。グローバル化は実は今回の感染症のみならず様々な地球規模課題に対応できてはじめて成り立つものです。そのためには莫大な資金が必要となり、各国家の税金に頼るだけではとうてい間に合わないことは明白です。とするならば、グローバル化で受益している経済セクターがそのコストを一定程度担うことは理にかなっていますし、そうしなければグローバル化が維持できないのです。ただし、効率化や経済的利益のみを追い求めるグローバル化ではない形で。

3、国際連帯税の新しい仕組み、国家を通さない徴税の試み

国際連帯税の新しい仕組みを考えてみます。課税対象は、グローバル化上で活動し利益を得ている経済セクター・個人となりますが、これは従来の考え方です。問題は徴税主体で、国際機関(仮称、グローバル連帯基金)を想定します。

というのは、先に述べた国家エゴを防ぐために、基本的に国家を通さない形での資金創出を行う方法を考え、国際機関が直接徴収する仕組みです。為替取引やデジタル商取引については資金の流れが国際的に電子的に捕捉でき、従って課税することが可能です。国連が関与した国際機関(仮称、グローバル連帯基金)をG20首脳の支持のもとに設立し、ここが税を徴収することになります。為替取引なら円/ドル、ユーロ/ドル取引等々にX%、デジタル商取引ならIT企業の取引(売上)にY%を課し、国際機関が自動的に徴収します。

なお、為替取引への課税については、2010年に革新的資金調達リーディング・グループ専門家会議(横浜市大の上村教授も参加)で検討され、グローバル通貨取引税として提言されています。その時の税率は0.005%でしたが、その後為替取引は倍化しましたから税率をいっそう下げることも可能です(1営業日の取引量:20103.97兆ドル⇒20196.59兆ドル)。もっともコロナ危機で取引量がどう変化していくか見通せませんが。

4、世界経済の損失と国内対策で13兆ドル、もしワクチンが開発できていれば

IMF(国際通貨基金)は414日「2020年の世界経済成長率見通し」を公表しましたが、そこでは新型コロナ禍で世界経済が今年中に5兆ドル(540兆円超)の損失を被ると試算されています。また、各国の国内対策用の財政出動も8兆ドル(860兆円)にも上るとのことです。

申しまでもなく、コロナ用ワクチンが開発されていれば流行にブレーキがかかり、経済的損失を止めることができます。そのために世界の研究所や大学、製薬会社がしのぎを削っていますが、そのひとつに「感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)」があります。この組織は世界連携でワクチン開発を促進するため、2017年にビル&メリンダ・ゲイツ財団や日本、ノルウェーなど官民連携により設立されました。同連合は現在8種類のコロナ用ワクチン開発に挑戦しており、その成功のために20億ドル(2200億円)必要と訴えています。

今この2200億円でワクチンが開発し実用化されれば、IMF試算による540兆円の経済損失も860兆円の各国の国内財政出動もずっと縮小することが可能になります。なお、感染症は今回の新型コロナだけではなく、伝統的なエイズ・結核・マラリアの問題がありますし、エボラ出血熱やジカ熱等々、枚挙にいとまがありません。これらへの対策をおろそかにしていれば、グローバル化や温暖化の進行により途上国も先進国も別なく流行していくでしょう。この対策のためには、とくに資金問題では官民挙げて賄うことが求められています。

5、新たな国際連帯税、それを可能にするには

こうした国家を超えた形での国際連帯税は可能かどうかを見なければなりませんが、実はそのことに挑戦していた政治リーダーがおりました。それは国際連帯税生みの親のシラク元大統領そして日本の河野太郎元外相(現防衛相)でした。シラク氏は、2006年初の国際連帯税である航空券連帯税を創設し、それを世界に呼びかけた、いわが連帯税の生みの親でした。 

その後の河野氏ですが、外相時代の2年前から、国連はじめあらゆる国際会議の場で並みいる他の政府のリーダーに対して「SDGs達成のために国際連帯税を共に議論し、実現をしよう!」と訴えてきました。氏によれば賛同する他の政府代表も結構出てきたと報告されていました。

確かに、例えば為替取引税を世界的に実現するとすれば、米国の参加を抜きには考えられませんが、トランプ政権が続けばそれは不可能と言えましょう。しかし、今日の感染症流行への対策資金問題を見ても国単位での拠出には限度がありますし、それだけ革新的な方法としての国際連帯税方式を採用する絶好の機会となるでしょう。G20全体でなくても、まずは数か国が先行して実施方針を打ち出せれば、それが起爆となり全体化していくという可能性は大いにあります。

ビル・ゲイツ氏やグテーレス国連事務総長も言うように、今新型コロナ感染につき、脆弱な医療体制の国・地域を支援しなければ数百万人が命を失う危険があります。また流行地域が残っていれば、そこから第二派、第三派となって先進国を襲うことになるでしょう。未曽有のコロナ禍にあって、日本を含む各国政府は自国対策で非常にたいへんですが、最貧国など脆弱な途上国支援も不可欠です。そのためにODAはもとより何らかの国際連帯税による資金調達を用意すべきです。

以上から、日本政府は、とくに首相、外相、財務相は、国連はもとよりG20サミットや、G7サミットで倦まずたゆまず共に連帯税システムを作り上げようと提起していくべきです。(了)

※写真はイメージ

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)


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2020年03月30日

人類生存の危機的事態には地球利用代としての国際連帯税を

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「途上国で数百万人が感染すればウイルスが突然変異するリスクがあり、ワクチンが開発されても効かなくなる」(2020326日 国連グテーレス事務総長)

「もし1千万人以上の人々が次の数十年で亡くなるような災害があるとすれば、戦争よりも感染性の高いウイルスが原因の可能性が大きい」(2015 ビル・ゲイツ)

●新興コロナウイルス肺炎、パンデミック 

新興コロナウイルス肺炎(以下、新型ウイルスと略)の感染者と死者はうなぎ上りとなり、329日現在で、感染者累計で66万人、死者385人、感染が確認された国と地域177を数え、文字通りパンデミック状況となっています。発生地の中国ではピークを超えたようですが、欧州そして米国ではいぜんとして感染が止まりません。イタリアやスペインでは医療体制が崩壊的な状態となり死者数が激増し、米国ではあっという間に感染者数が世界で最も多い地域となってしまいました(感染者:3153499329124686人 死者は今後10万〜20万人に上る可能性も)。

一方、日本でも感染者の増加傾向は止まらず、328日時点で感染者1680人、死者55人に上りました(クルーズ船などを除く)。懸念されるのは東京での感染状況であり、欧米のように都市封鎖に突き進むか否かの岐路となっています。

さらに深刻なのは、国連・グテーレス事務総長が述べているように、途上国、とりわけ医療体制のぜい弱な国そして7000万人に上る難民を抱えている地域です。例え欧米日で感染のピークが過ぎたとしても、これらぜい弱国・地域で感染が蔓延することが懸念され、そうなればブーメランのように(再び)先進国を襲うことになるでしょう。

●人類生存の危機、気候変動問題とともに

昨年12月上旬中国・重慶で発生してから今日までのパンデミック状況を見ると、ウイルス等感染症が限られた国や地域に留まらず、文字通り地球規模で厄災として降りかかり、人類を生存の危機に落とし込めるのだ、ということを改めて気付かされました。また、感染症の拡大が都市化とグローバリゼーション等の進展によりもたらされているとするならば、今後とも私たちは感染症によるパンデミックに逢着することは避けられません。39日付ウォール・ストリート・ジャーナルは次のように述べています。

「ここ四半世紀に、感染症の流行は世界中でありきたりの光景になってきた。専門家によると、都市化現象やグローバリゼーション、そして社会が豊かになるにつれて動物性タンパク質の摂取が増えるといったトレンドもその背景にある。専門家はまた、人々がさらに多くの感染流行に備える必要があると指摘している」(「発生頻度高まるウイルス流行、社会的変化で常態化も」)

人類を危機に陥れるグローバル・リスクには、「気候変動問題」に続き「感染症問題」もあるのだ、ということを私たちは認識しないとなりません。冒頭の2015年に行ったビル・ゲイツ氏の発言はまことに正鵠を得ていたと言えましょう。

●人類生存の危機的事態には地球利用代としての国際連帯税を

このようなグローバルな危機・脅威に対し、326日G20首脳は緊急のテレビ会議を開きました。首脳声明では、パンデミックを克服するために「必要なあらゆる手段を取る」と表明し、治療薬やワクチンの開発を促進することを確認したのですが、どうもG20首脳の危機意識は弱いようです。首脳声明は次のような書き出しではじまります。

「過去に例を見ない新型コロナウイルスのパンデミックは,我々の国際的な連結性と脆弱性を強く思い起こさせるものである」

一言でいえば、ウイルスがいくらでも人類を生存の危機におとしこめること等への危機意識がないということです。そのこともあり、資金につき「感染症対策強化に関する拠出を大幅に増加する」と述べながら具体的な数字を挙げていません(首脳会議のもうひとつの課題の「世界経済を守る」の方には5兆ドルという数字を出していますが)。

このままでは資金拠出もいつもの国際会議での決定に見られるように、「各国の努力目標」となってしまうでしょう。感染症問題が人類課題であるとするなら、そしてグローバリゼーションの進行によって避けられないとするならば、各国の国家予算からの拠出はもとより、グローバリゼーションの上に展開しそこから利益を得ている経済主体からも、いわば地球利用税(基金)のような資金を徴収してもよいのではないでしょうか。

実際、昨年まで日本の政治リーダーがそのことを国際社会に呼びかけていました。前外務大臣の河野太郎議員です。ここではSDGs達成のための資金につき語っていますが、同じ仕組みを感染症に対しても用いることができるでしょう。

「今,私が色々な会議で申し上げていることは,グローバリゼーションの光が当たっている場所から,その陰になってしまった場所に手を差し伸べる必要がある,きちんと資金を回す必要があるということです。私は国際連帯税と言っていますが,例えば莫大な為替取引に0.0001%くらいの国際連帯税を掛けさせてもらい,その税収を国際機関に直接入れ,その国際機関が緊急の人道支援を行うという提案をしており,多くの国から賛同を得ています」(201963日「慶應義塾大学における河野外務大臣特別講義『河野太郎,ODAを語る』」

今日深刻な新興ウイルス問題への対処ですぐには国際連帯税の議論は進められませんが、航空、金融、デジタル等グローバリゼーションの上で活動している経済主体に対して、地球利用代としての国際連帯税について真剣に考えなければならない時期・時代に来ていると思います。

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)

posted by resultsjp at 12:25| Comment(2) | 国際連帯税の推進