2019年12月13日

2020年度税制改正大綱:国際連帯税盛り込まれず!>8年連続

政府・与党は昨日(12日)、2020年度の税制改正大綱を決定しましたが、国際連帯税については残念ながら今回も盛り込まれませんでした。これで、政権が交代した2013年度大綱から8年連続して国際連帯税の文言が外されたことになります。


2020年度税制改正大綱… https://www.jimin.jp/news/policy/140786.html


漏れ伝わるところによれば、自民党の税制調査会の会合で、外務省が相変わらず税目(国際連帯税の何の税制か、例えば航空券連帯税にするのか為替取引税にするのか)をはっきりさせず、したがって税率や税収等の数字も挙げることができず、ということで、同会では当初「×」をつけたようです。これに対し、議員連盟に参加している議員から異議が出て、何とか「二重△」まで押し返した、とのことです。


「二重△」というのは、中長期的課題ということで、税制大綱には盛り込まれません。それにしても、毎年の税調と外務省のやり取りを見ていると、まったく同じことの繰り返しで、何としても国際連帯税を実現したいという強い意志が外務省にあるのかどうか、疑問を持たざるを得ません。


先の1113日の国際連帯税議連総会での外務省は「SDGs資金創設のためには、税制では業界等の壁は厚い、むしろ民間資金の利用だ」と発言しました。しかし、こうした発言は、この2年ほどの河野太郎前外務大臣が国際社会でアピールしてきたこととはまるで違うものです。外務大臣が変わっただけで、これだけ内容・主張が違ってもよいのでしょうか。


ともあれ、外務省のこのような考えに対し、議員連盟としては「議員立法」で国際連帯税(当面は、航空券連帯税)をめざす方向に舵を切ることになりました。私たちもこの議員連盟の方針を全面的に支持し、来月からの通常国会の期間中において活動を強化していきたいと思っています。


(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)
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2019年12月04日

【朝日新聞・声】地球規模の課題 国際連帯税で

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本日の朝日新聞「声」欄に当団体職員の梅木俊秀氏の投稿が掲載されましたので、紹介します。確かに外務大臣が変わってから国際連帯税に関する意気込みが伝わってこないことが心配ですね。


地球規模の課題 国際連帯税で

国際NGO職員 梅木 俊秀
(東京都 41)

世界は今、温暖化や感染症、紛争、難民、貧困、飢餓など地球規模の様々な問題を抱えている。そういう問題解決のために国連が採択した「持続可能な開発目標(SDGs)」を2030年までに達成するには、国連貿易開発会議(UNCTAD)の試算によると、全世界で年間5兆から7兆ドルもの資金が必要という。

革新的な資金調達の仕組みの一つとして、国境を超える経済活動に課税する国際連帯税がある。例えばフランスでは06年、国際線の乗客が支払う航空券の代金に上乗せした「航空券連帯税」を導入した。

温暖化による地球のひずみが30年に限界値を超え、問題が一気に拡大すると予想されている。危機感から河野太郎前外相は同税を含めた革新的資金調達の必要性を訴え、日本でも国際連帯税を創設して世界をリードしようという機運が高まった。

しかし今のところ、後任の茂木敏充外相から同じような意気込みが感じられない。大臣ごとに得意分野や重視する政策が異なるとはいえ、重要な事案に関する政府の方針が変わってしまわないか心配だ。ぜひこの取り組みも引き継いでもらいたい。

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)

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朝日新聞 声 掲載

朝日新聞 声 に日本リザルツの職員である梅木さんの投稿記事が載りました。
2019年(令和元年)12月4日(水) 13版S オピニオン 14
日本でも国際連帯税を創設して世界をリードしようという機運が高まっていることを述べ、
しかし、今のところ、茂木敏充外相から意気込みが感じられないことを指摘したものです。

国際連帯税については、2019-11-15 17:45の「K」のブログにも
詳しく述べております。
ブログのリンクはこちら。

以下 少しかいつまんでご紹介しておきます。参考になさってください。

「「国際連帯税の創設を求める議員連盟」総会にでました。」

国際連帯税

―革新的資金調達は大きな課題となっている。

―革新的資金調達メカニズムは、重要な役割を担うことを確認する。

SDGs 達成のための新しい資金を考える有識者懇談会では新しい資金が2本立てであることが示された。


それは@税制と、A民間資金 である。税制では航空券連帯税為替取引税が関係する。


トータルでは観光客は増えている。税収は増えることが見込まれる。結核やはしかなどの感染症の国内流入や、航空機から排出される排気ガスは、全CO2排出量の8%になることを考えると、これらの対策を税収の使途にあてることができる。


会場からは


―今では多くの人が持っている携帯電話を、何等か利用して税収を図ることはできないであろうか?

SDGsに投資するための優遇税制について、もっと議論を掘り下げたらどうか?

との質問が出た。

その後「国際連帯税創設を求める議員連盟」会長から、外務大臣(代理)あてに「国際連帯税の導入に関する要望書」が手渡された。 ⇒にこやかな握手と記念撮影が行われた。

その後

―かつて「出国税」が国交省の頑張りで、ボトムアップで実現した。日本の政治の立ち姿を世界に示していく、今回は良い機会になるだろう。日本は説明責任を固めて行こう。

政府主導型で国民にアピールする必要がある。連帯税の税制を確立することを一気に状況として作っていけるのではないか。

―どこに課税するか、という課題にぶつかる。金融に課税するのは、シンガポールやフィリピンに負ける。航空券連帯税に関しては世界で14か国の例をすでに見ている。日本にもできるのではないかと思われる。議員案から出発して、確立させよう。


そして、日本リザルツが中心となり米国に派遣した大学生による「革新的資金調達に関するリーディンググループ会合」【ニューヨーク】の参加報告が行われた。



―民間資金の弱点として、利益が出なければ投資はしない、という考えがある。

連帯税方式の重要性を外務省によく考えて欲しい。

―総会は開催されるか。


―ハイレベル会議としてフランスやジョージアなどリーディンググループに参加してもらっている。議長国開催にあたりフォーマットを形成した。民間資金についてSDGsを達成するのには資金源(ボリューム)が足りない。例えばフランスでも数億ユーロしか集められない。資金をbillionからtrillionに増やしていかなければならない。幸い社会的インパクトのある投資に注目が集まっている。ボリュームを増やすために民間資金が必要である。民間資金は、利益だけの話ではない。金儲けだけでなくてよい、と投資家が考え始めている。有識者会議ではあらゆることを受けとめて、「国際連帯税創設」を進めて欲しい。

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2019年11月28日

G20外務大臣会合:革新的資金調達・国際連帯税の議論されず

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112223日名古屋市においてG20外務大臣会合が開催され、(1)自由貿易の推進とグローバル・ガバナンス、(2)SDGs(3)アフリカの開発、について議論されました。この中で、(2)について、革新的資金調達など資金問題が課題に上るかと思いましたが、そうではなかったようです。

6月のG20大阪サミットや7月のG7パリ開発大臣会合で「革新的資金調達メカニズム」の重要性が訴えられましたので、当然その流れに沿うと思われました。たいへん残念です。

ともあれ、昨日の外務省報道官の会見で外相会合と関連しての国際連帯税が話題となりましたので、お知らせします。また、質問した東京新聞記者が本日の朝刊に記事を書いていますので、併せてお知らせします。


大鷹外務報道官会見記録 1127

国際連帯税

【東京新聞 木谷記者】先日のG20名古屋外相会合の関連でお伺いします。全体会合のSDGsのセッションの中でですね,SDGs実現のための資金調達や国際連帯税についてどのような議論がなされたのか,ちょっとご紹介いただきたいと思います。またこのテーマで日本側からどのような意見表明があったのかも合わせて教えてください。

【大鷹外務報道官】途上国においてですね,SDGsの達成には年間25兆億(ママ)ドルが不足するというふうに言われていてそういった問題を克服するためにいろんな新たな資金動員,革新的資金調達,Innovative Financingという言い方をします,が必要であるというふうに議論が出てきてるところです。そのひとつの手段として国際連帯税があるというふうに私どもは考えております。お話にもありました名古屋でのSDGsのセッションの中ではですね,9月のSDGsサミットでの議論を踏まえて,2030年までを「行動の10年」とするために,モニタリングを着実に行いながら,進捗に遅れが見られる分野における取り組みを強化して,行動を加速化すべきとの点で一致して,それと共に2030年アジェンダの達成のために大きな資金需要があるとの指摘が各国からもなされまして,新たな資金動員を官民で連携して行っていくことの重要性,必要性が再確認されたところです。日本としてはですね,G20大阪サミットやG20名古屋外相会合の成果も踏まえてですね,今後ともSDGsの達成のための新たな資金動員に関する国内外の議論に積極的に関与していきたいと考えております。

【東京新聞 木谷記者】外務省内でも有識者懇談会を立ち上げてますが,是正改正含めて,今後,国際連帯税の導入に向けてどのように取り込もうというお考えでしょうか。

【大鷹外務報道官】お話いただいた有識者懇談会におきましては,国際連帯税もひとつの論点としてありますが,それ以外も,いわゆるインパクト投資とかブレンディッド・ファイナンス等といったものも革新的資金調達の方法としてですね,あり得るんではないかという類の議論が今行われていて,それぞれの手法についてのメリット・デメリットについて議論を行っているところです。この懇談会から今後提言をいただいて,国際連帯税を含むいわゆる革新的資金調達の議論を加速化させられればいいなと思っているところです。


(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)

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2019年11月25日

11.13議連総会報告:外務大臣要請書を手交、議員立法も射程

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遅れましたが、1113日外務省の中谷真一大臣政務官も出席され開催された国際連帯税創設を求める議員連盟の第2回総会について、そのもようと議連活動の今後について報告します。

総会は衛藤会長以下国会議員8人、外務省から塚田玉樹・地球規模課題審議官ほか、議員代理や市民など40人ほどが参加しました。冒頭、茂木大臣の代理で出席した中谷政務官が「現在国際連帯税については自民党外交部会には重点事項として扱うようにお願いしている」と述べ、6月のG20大阪サミットや9月の「開発のための資金調達に関するリーディング・グループ」会合(ニューヨーク)での革新的資金メカニズムに関する外務省・日本政府の活動を披瀝されました。 

●航空券連帯税を実施できていれば2018年で130億円の税収

続いて、「国際連帯税を取り巻く国内外の状況〜市民社会からのご報告〜」として、グローバル連帯税フォーラムの田中徹二代表理事が次のように報告しました。

1)有識者懇談会は、税制と民間資金の2本立てで議論をしているが、私は税制につき発言している。

2)税制の中での航空券連帯税について、これまでの衛藤会長提案を具体化してみた。前提として、本年より国際観光旅客税(出国税)が導入されているので、税額は相当低くせざるを得ないことである。

3)具体的には、税額をエコノミー席100円、ビジネス席500円、ファースト席1000円とするが、2018年に導入されていれば約5000万人が国際線を利用しているので、約133億円の税収となる。

4)使途につき、航空機の負の影響として、@新旧感染症拡大のリスク、ACO2大量排出のリスク、があるので、前者からは感染症対策、後者からは温暖化対策が考えられる。実際、今日気候変動問題への関心の高まりから航空機へ環境税導入という国も現れてきている(スウェーデンなど)。税額がとても低いことと、その使途を地球規模課題に使用するということであれば、国民的な支持を得ることができる。

●茂木大臣あての「国際連帯税の導入に関する要望書」を手交

これらの報告を受けて、参加された議員から意見が出されました。「世界を見れば難民が7千万人にも上るように課題は山積しているが、我が国のODAはピーク時の半分となっており、国際連帯税は必要だ」「連帯税を実現する筋道として、外務大臣が総理や官房長官に対しその必要性を説明し、その上で三者が与党の税調会長を官邸に呼んで説得するという、いわば政府主導型で国民にアピールしていくという形が本来必要だ」等々。

その後、衛藤会長から中谷政務官に茂木大臣あての国際連帯税の導入に関する要望書」が手交されました(別紙参照)。要望は次の2項目です。@今月のG20外相会合では議長国の「茂木イニシアチブ(仮称)」として国際連帯税に関する論議をリードしていただきたい、A令和2年度税制改正にあたり、国際連帯税の導入に向け与党税制調査会に強力に働きかけていただきたい。 

一方、外務省の塚田審議官は、有識者懇談会では税制に関して、業界からの圧力や壁があり、例えば金融への課税は資金が東京市場からシンガポール市場等へ逃避してしまうから困難との意見が出ている。また、今日公共目的に投資家が関心を持っており、SDGsに民間資金を誘導していくための方法を深堀していくべきとの議論もなされている、と述べました。

こうした意見を受けて、衛藤会長は「航空券連帯税に関しては世界で14か国の例をすでに見ている。日本でも実現できるのではないかと思われる。議員立法という方法もある」と述べました。

●外務省としてがんばってもらうが、議連としては議員立法も考える

続いて、9月国連ハイレベルウィークに派遣された2人の学生、横浜市立大学1年の藤澤茉由さんと南亜伽音さんが次のようにそれぞれ報告し感想を述べました。「国際連帯税に若者をどのように巻き込んでいくか、資金を提供するのは一般の人なので、国民の理解を増やすことが必要だ」「革新的資金調達について、資金の使途明確化により議論が活性化するのではないか」。

【神奈川新聞】「国際連帯税」導入を 横浜市立大生、議員に訴え 

次に、上村雄彦横浜市大教授から「民間資金の活用だが、同資金はどうしても利潤が伴わなければならず、これで開発資金を賄うことには限界があるのではないか」との問題点が指摘されました。これに対し、塚田審議官は国際的流れとしては国際連帯税より民間資金の活用の方である、との議論を展開。しかし、こうした議論は、この12年国際社会に向けて河野(前)大臣が国際連帯税実施を発信してきたこととは異なってきます。国際連帯税を実現していくための方策と、民間資金の活用を促していく方策とははっきり区別すべきで、業界の反対や抵抗に合うので外務省としては厳しいという話は最初っから税制による資金創出を諦めているに等しいと言えます。なぜなら、航空券連帯税で言えば10数か国が業界の反対や抵抗にあいつつも国際貢献策として実施しているからです。

こうした議論を踏まえつつ、最後に石橋通宏議連事務局長は「外務省は国際連帯税方式の重要性をよく考えてもらいたい。税制改正に向け頑張ってもらいたいが、議連としては衛藤会長とも相談しつつ議員立法という手法も考えていき、次回までに提案したい」とまとめ、さらに今後の活動として、@茂木新大臣への要請、A各党の税調活動での要望書の主旨の反映を提案しました。@につき、学生たちも参加できるようにしてはどうかとの提案もあり、なるべくそのように図りたいということになり、議員連盟の第2回総会を終えました。


(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)



posted by resultsjp at 15:20| Comment(2) | 国際連帯税の推進