9月2日、3日の2日間、大正大学で開催された国際セミナーに、釜石から参加させていただきました。
1泊3日の強行スケジュールではありましたが、参加しないと一生後悔すると思い、思い切って行って参りました。行かなきゃ一生後悔すると思うくらい講師陣は豪華で、日本初導入のお話しもあり、大変に貴重な国際セミナーでした。
そして、東京国際大学の小田切紀子教授と大正大学の青木聡教授の数年来の悲願が、国際交流基金日米センターの助成金を得て実現された今回のセミナーでした。


会場で懐かしい方々にお会いできたり、新たな出会いもあったりして、行ってよかったと思います。
1日目は「離婚後の共同養育を成功させるオンライン親教育プログラム」についてのお話しが主でした。
オンラインで、いつでも誰でも、無料で親教育プログラムが受けられるシステムがあるなんて、画期的です。
まだ英語だけなので受講しておりませんが、内容も素晴しいらしく、離婚によってもたらされる影響について、最新の研究に基づき多面的に学ぶことができ、子どものための健全な共同養育関係を構築することや、それを支援することを教育する内容になっているようです。
参加者のアンケートからは「日本の制度化はいつのことやら…」とか、「共同養育そのものが、日本では受け入れられにくい」という意見もあったようですが、講師陣は「アメリカもbaby stepsで歩んできたし、日本でも変化の兆しはあるようだ。オープンマインドで、このプログラム中、何が日本に適応するか考えていきたい」とおっしゃいました。
2日目は「離別後の家族再統合」(日本初導入)のお話しを、「全米行方不明・被搾取児童センター」の活動を紹介する形で伺いました。
アメリカでは、一方の親がもう一方の親の了解なく子どもを連れ去ることは誘拐と見なされます。日本では大前提が全く違うという社会環境の障壁はあるものの、一旦疎遠になってしまった親子の再会について、その劇的な瞬間を親も子も感動を持って迎え、その後も親子としての関係性を再構築していくにあたって、何をどう準備したらよいかということの重要なヒントをいただけました。
続いて、「高葛藤の家族を癒す:セラピーの効果」についてのお話しがありました。
親子関係遊戯療法のひとつである「セラプレイ」については、初めて触れたセラピーでしたが、健全な(親子関係の)回復の促進に役立つ援助方法として、アートセラピー、箱庭療法、プレイセラピー、愛着に基いた家族療法などとともに紹介されました。
もっともっと多くの支援者の方々に参加いただけるようになるといいなぁ…としみじみ思いながら帰路につきました。(鈴木)