2016年05月11日

親子断絶防止 議員連盟総会

「離婚と親子の相談室 らぽーる」で日々ご相談を承っていても、ADRのお呼出状をお送りしていても、いつも思っていたことは「別居・離婚後、離れて暮らす親と子の面会交流を担保する法的な枠組みがあれば、もう一歩踏み込んだ対応もできるし、ADRも利用価値が高まるのに…」ということでした。
それが、昨日、このようなニュースが日本を駆け巡りました。
http://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/239261.html?page=2
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160510-00000109-jij-pol
http://www.asahi.com/sp/articles/ASJ5B4QF0J5BUTFK005.html           
真っ暗だったトンネルも、遠くに小さな、でも眩いばかりの強い光が見えて出口を示し始めた、そんな感じでしょうか。
議員連盟の先生方と、ご理解、ご協力くださいました皆さまに心より感謝いたします。あともうちょっと、どうぞよろしくお願いいたします。


そして、先日のこちらのブログの↓(日本では画期的な「フレンドリーペアレント ルール」を採用した判決)
http://resultsjp.sblo.jp/article/174728862.html
その父親の寄稿が記事になっています。↓
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160510-00010000-seijiyama-soci

締めくくりの言葉が素晴らしいので、こちらに貼り付けます。
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今回の私の判決のように、民法766条の改正趣旨に従い適切な判決が下されるだけで、多くの親子が救われます。また、これから起こりうる子どもの連れ去りや引き離しも未然に防げます。将来にわたり多くの命を救うことにもなります。ぜひ、そのように裁判所の運用が一刻も早く変わることを願います。

同時に、社会の「常識」も変わっていってほしいと思います。夫婦の別れが親子の別れになってはいけません。離婚は仕方がない場合でも、できる限り、そのしわ寄せを子どもにいかせない努力が必要なのだと思います。ぜひ、私のこの判決を「子の利益」とは何なのかを考える契機にしていただければと思います。
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ご自身の人生を左右するほどの裁判ですが、この父親はご自分だけでなく、両親の離婚に直面するすべての子どもと、ご自分と同じような境遇の親たちが救われることを考えておられるところを、心から尊敬いたします。(S)



posted by resultsjp at 12:07| Comment(2) | 親子断絶防止

2016年04月22日

法律ができるまで

2年前に発足した「親子断絶防止議員連盟」の超党派の国会議員の先生方は、「親子断絶防止法(仮)」の早期成立を目指して活動してくださっています。
この「親子断絶防止法(仮)」は議員立法での成立を目指しているわけですが、「唯一の立法機関」である国会において、法律の作り方は2種類あります。「議員立法」と「閣法」です。
まずはその違いを明らかにしましょう。

《閣法》内閣が提出する法律案の原案は各省庁で作成されます。それらは閣議にかけられる前に、すべて内閣法制局によって審査が行われます。内閣法制局のチェックは、憲法や他の法律との整合性、立法内容の妥当性など法律的な観点や、立案の意図が正確に表現されているか、のような技術的な観点などから幅広く行われます。審査を経た法律案は閣議決定され、内閣総理大臣から国会に提出されます。

《議員立法》国会議員が法律案を作成する場合は、衆参それぞれの法制局がアドバイスやチェックを行います。衆議院議員が立案する際は衆議院法制局、参議院議員の場合は参議院法制局がサポートします。審査が終わると、議員がそれぞれが所属する議院に法律案を提出します。
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では次に、審議の流れについてお話しいたします。
法律案が衆議院に提出された場合、まず衆議院議長が、法律案の内容を踏まえて審議するのにふさわしい委員会(例:法務委員会や厚生労働委員会など)を選びます。委員会では、本会議での審議に先立ち、法律案の詳細な審査を行います。
手順としては、内閣提出であれば担当大臣が提案理由説明を行い、法律案の内容や意義を説明します。審査は主に質疑応答形式で行われ、法案提出者に対して法律案の課題や問題点をただし、明らかにしていきます。重要法案の審査では、参考人を呼んで意見を聞いたり、公聴会を開いて、利害関係者から意見を聞いたりすることもあります。十分に審査が尽くされたと判断されると、法律案は採決にかけられます。委員会としての結論が出されたら、次は本会議で審議されることになります。
委員会での審査の結果、必要があれば修正案が作成されます。また可決された後、政府が法律を執行する際の注意点などを示す「付帯決議」が付けられることもあります。

本会議では、委員会での審査結果を踏まえて審議されます。そして採決が行われ、ここで衆議院としての最終的な結論を出します。本会議で可決されると、法律案は参議院に送付されます。新聞やテレビのニュースで「法案が衆議院を通過しました」と報じられる段階です。

参議院でも、衆議院と同じように、委員会から審査が行われ、本会議で審議された後、採決されます。参議院の本会議でも可決されれば、晴れて法律として成立となるわけです。

衆参で意見が割れることもしばしばありますよね?
そんなときには下記の二つの方法があります。
ひとつは「両院協議会」を開いて、衆参両院の代表が意見の一致を図る方法です。話し合いの結果、成案が得られた場合は、それぞれの議院で可決されると成立します。
もう一つは「衆議院の再可決」です。衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決された場合は、法律となります。

今国会会期中にも、多くの法案が提出されています。私たちの生活に関係する法案も意外と多かったりします。国会でどのような法律が作られようとしているのか、審議の行方をしっかりチェックする習慣をつけなければなりませんね〜。(S)
posted by resultsjp at 18:01| Comment(1) | 親子断絶防止

2015年09月17日

「らぽーる」開業に向けて

離婚と親子の相談室「らぽーる」開業に向けて、着々と準備が進んでいます。

私がこの事業に関わるようになって一ヵ月程経ちましたが、子どもの連れ去りの問題や、他の先進国と比べて圧倒的に遅れている日本の面会交流の現状など、毎日多くのことを学び、驚き、考えさせられています。

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開業に向けて、機器の買い出しから、パソコンや電話のセッティング、リーフレットとホームページの準備、テキストの作成まで、日々やることが盛り沢山で悪戦苦闘中です。ただ、新たな事業の起ち上げに携わることは、ゼロからものを作り出す面白さがあります。

リザルツは国際NGOですが、アフリカの栄養不良を改善することも、中東の平和を構築することも、日本の親子断絶問題を解決することも、人々を理不尽から救う、弱い立場にいる子ども達に手を差しのべるという意味では、何も違いはありません。

離婚と親子の相談室「らぽーる」、もうすぐ開業です。
(大崎)
posted by resultsjp at 20:41| Comment(2) | 親子断絶防止

2015年09月14日

らぽーるの研修から、新しい自分への挑戦。

先週の金曜日は、らぽーるの相談員としての研修でした。
マニュアルとして一冊の冊子にしてみると、今までやってきたことに、これからの事に更に重みを感じます。

相談員の基本姿勢として、自分の枠組み(価値観、思い込み、固定観念、欲求、動機など)にとらわれず、相手の枠組みで物事を考え把握する。相手が感じている世界を一緒に見ていく、同感と区別する。という部分では、ハットしました。

自分が離婚という体験をしたゆえ、同感になりやすいからです。「あらら・・・大変どうしましょ! 」と直面した研修でした。

そして、今までの仕事がらアドバイスをする立場でしたし、自分の世話好きの部分も含めて、こちらから提案してしまう事が多かったので、新しい自分への挑戦となりそうです。

新しいことを考えること、人と接することが好きな性分で、外的な環境変化にも柔軟に即応していくことは、もっぱら苦痛はなく楽しめるタイプ。こんな自分も活かして、日本の離婚スタイルを変え、親の離婚が子に与えるダメージを最小限に留めることに、少しでも貢献をできたらと思います。(HK)

posted by resultsjp at 09:00| Comment(2) | 親子断絶防止

2015年09月04日

はじまります、ADR

ご近所のケーキ屋さんの前を通った時、「モンブランはじめました」と貼紙をしてあるのを見つけ、秋の訪れを感じたのと同時に「それって、『冷やし中華はじめました』のアレンジ?」とふき出してしまいました。

というわけで(どういうわけ!?)、間もなく動き出す「離婚と親子の相談室『らぽーる』」では、中立の立場の弁護士をはさんで、両親が離婚する際の子どもの面会交流について、「共同養育計画合意書」を作成するADRを実施するのです。
「ADRはじめました」という貼紙をするかどうか、冗談でなく本当に少し迷っています。

ADR(裁判外紛争解決手続き)について、離婚や別居を考え始めた方にぜひ知って欲しいし、夏の訪れ=冷やし中華、とか、秋=モンブランのように、離婚=ADRで共同養育計画合意書、と連想していただけるように、貼紙は効果的なアイテムかもしれません。(鈴木)

ADR:イラストにするとこんな感じです。詳しくは近日中にご案内します。
イラスト(カラー) (2).jpg
posted by resultsjp at 20:05| Comment(2) | 親子断絶防止