2025年05月08日

ウィルス研究の権威、根路銘先生がご逝去

ウィルス研究の国際的権威で生物資源研究所の名誉所長を務める根路銘国昭先生が328日、病気療養のため入院していた名護市内の病院で亡くなりました。85歳でした。

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沖縄県本部町出身の根路銘先生は1966年に国立予防衛生研究所に入所し、呼吸器系ウイルス研究室長や、世界保健機関(WHO)のインフルエンザ・呼吸器ウイルス協力センター長などを歴任、スペイン風邪のルーツを解明するなどウイルス研究の世界的な権威のお一人です。

また、インフルエンザウイルスのデータ収集や解析などを担う生物資源研究所の所長として沖縄の植物を原料にインフルエンザを防ぐ消毒薬の開発にあたりました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/f95876a29bd9db19cd0998f5091830999d335893


以前、コロナ禍の中、日本リザルツのオフィスにもお越しくださいました。脚がご不自由で松葉杖を二本ついてのご来訪でした。白須理事長、金子洋理事(当時)と3人で協力し、コロナワクチン開発を目指そうと誓い合った頃が懐かしく思いだされます。

http://resultsjp.sblo.jp/article/189979603.html


  今も、根路銘先生の研究所のイラストが、リザルツの扉を飾っています。

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根路銘先生や、日本リザルツ前理事長の浅野茂隆先生のような、偉大な先人の人生や業績を、時には振り返るのも大切なことのように思われます。

ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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2025年05月01日

【資料】SDGsに関する自発的国家レビュー(VNR)への意見書

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外務省が「持続可能な開発目標(SDGs)に関する自発的国家レビュー(VNR)」についてのパブリックコメントを募集しましたので、提出しました(418日)。

外務省案はこちらから

コメントの主旨:

公的な開発資金調達を図るということで、国際連帯税のことはもとより、SDR(特別引き出し権)や円借款の利子の利用ということも提案しました。

SDRについては外貨準備として585.4億ドル(約8.5兆円)も保有されています。外貨準備全体としては12,725億ドルもありますので、SDRはあってもなくても大勢に影響はありません。従って、SDRは途上国支援に回せと。なお、昨年の自民党の総裁選挙で当時の茂木幹事長も溜まりすぎた外貨準備金を利用しようと言っていましたが、今やいろんな政党の人が目を付けています。

円借款の利子は、額は多くはありませんが、12,000億円程あります。これに財務省からの出資金8兆円と合わせて自己資本と言っています。この12,000億円(の一部)を無償資金の方に使うべきという提案です。ご承知のように、円借款とは有償資金(ローン)で日本のODA70%近くを占めていて、結局利子が生じそうなところに融資しています(内容は圧倒的にインフラ整備)。従って、アフリカ等のLDCs(後開発途上国)にはほとんど融資されていません。以下、提出した意見です。


SDGsに関する自発的国家レビュー(VNR)への意見書

意見:

(全般)

2030年に向けてのSDGs達成がきわめて困難な状況にあることをまず確認しましょう。それは、第一に、新型コロナウイルス・パンデミックやロシア・ウクライナ戦争などの地政学的危機を経て、SDGs達成の折り返し時点の2024年においても、その進捗状況が15%程度という危機的状況にあったこと(「国連未来サミット」)、です。第二に、今年に入り、米国トランプ政権が米国際開発庁(USAID)を実質的に閉鎖し、世界中での食料や医療支援などの人道援助を極めて困難にし、その上に「SDGs拒否」を表明したこと、です。加えて、欧州の国際援助有力国が遺憾なことにODA拠出を削減し始めました。

こうした状況から、私たちはSDGs達成の危機的事態を確認するとともに、しかし「一人も取り残さない」という理念にもとづき厳しいながらも前進を図っていかなければなりません。

SDGs達成危機の最大の要因は、途上国での取り組みの停滞と後退にありますが、何よりも開発資金の不足によるものです。つい昨年まで、その資金ギャップは年間42000億ドルと試算されていました。一方、世界のODA資金はトータルで2,121億ドル(2024年)であり、一桁も足りません(しかも、多くをウクライナ支援に拠出)。

そこでこのギャップを埋めるべく、国連は資金調達の手段として、「政府開発援助の目標の達成、民間セクターの投資、国内リソースの動員、包摂的かつ効果的な国際租税協力、富裕層に対する国際的な最低課税水準の検討など」(「未来のための協定」より)を提言しました。このような提言をどう具体化していくか考えていきます。

(重点事項C:国際社会との連携・協働)

世界銀行や主要援助国はもっぱら民間セクターの投資(民間資金の動員)に力点を置いていますが、最も必要としている国やセクターに届いていないという現実があります。それは「…民間資金の動員は、ほとんどが中所得国で、銀行・金融サービス、エネルギー・産業、鉱業、建設など、収益源が明確なセクターで行われている」(OECDUNDP2021年)からです。

債務危機に陥っている国や気候脆弱国等、最も資金を必要としている国やセクターにはやはり公的資金が必要です。その第一歩はODA資金であり、我が国は財政的に困難な中で削減を行っていないことは多としますが、しかし国際目標からほど遠いことを反省しなければなりません。すなわち、2023年時のODA拠出は、GNI0.7%目標に対して0.44%(20240.39%)、LDCs向け目標GNI0.150.20%に対してわずか0.09%に留まっています。毎年目標を掲げるだけではなく、目標実現のための工程をきちっと打ち立てるべきです。

我が国のODAのあり方の抜本的改革が必要です。開発協力大綱の改定において、重点政策として「人間の安全保障」の理念を踏まえ、脆弱国・地域等への協力に取り組みつつ、SDGs達成に向けた取組を加速化すると謳っていますが、ODAの主力は円借款(有償援助)であり全体の63.0%を占めており、無償援助=贈与は36.1%です(2022年)。円借款方式ではプロジェクト実施後、元本と利子を返還してもらわないとなりませんが、いくら利子が一般の金融市場より低いとはいえ、一定利益を得ていなければ返還は可能ではありません。このことがLDCs向けがわずか0.09%に留まっている理由と思われます。脆弱国・地域等への協力はやはり無償援助資金でなくてはなりません。

さらに、円借款融資の地域の極端な偏りです。承認額で見ると(全体で21,258億円)、アジアが77%、アフリカが1.2%、残高でみると(全体で14,207億円)アジアが76%、アフリカが4%となっています(2023年)。本当に開発資金を必要としているサブサハラ諸国など債務危機に見舞われている国への援助を、地域を超えて増やすべきです。

(開発資金)

援助国においてはどの国も財政が厳しく、公的資金としてのODAを飛躍的に増加させることが困難であること、また民間資金の動員も期待できないことから、革新的な資金調達メカニズムを考えるべきです。

ひとつは、国際連帯税方式です。もっとも実施が容易なのは航空券連帯税である。実際フランスや韓国、チリ等が実施し、連帯税ではないが航空券税はほとんどの国で実施されています。我が国では出国税として国際観光旅客税が実施されているので、入国税として実施すべきです。また、株式取引税としての金融取引税も有力です。連帯税ではないが、30数か国で実施されています(我が国でもかつて有価証券取引税として実施されていた)。

ふたつは、国際条約を使っての国際連帯税の実施で、現在「国際租税枠組み条約」の議論が始まっていますが、この条約下の議定書において、超富裕層への課税や為替取引税としての金融取引税、などが考えられます。

みっつは、SDR(特別引き出し権)の利用です。2021年にIMFは貧困国へのSDR再配分を決め、我が国は当初の20%から40%に引き上げ159億ドル分を拠出し、国際社会から評価されました。ところで、我が国の外貨準備を見ますと、総額は12,725億ドルですが、うちSDR585.4億ドル(約84,883億円)あります(20253月末現在)。つまり、総額の5%程度です。従って、このSDR585.4億ドルをそっくり途上国への援助に使っても外貨準備という枠から見れば大勢に影響はありません。毎年4,000億円をODAにプラスしても21年拠出が可能です。

よっつは、円借款で生ずる利益金の無償資金への繰り入れです。有償資金協力勘定を見ますと、準備金として表記されている利益金は12,554億円あります(26年度9月末)。金額的にはそう多くはありませんが、利益金の一部をまた円借款使うのではなく、無償資金に使うようにすべきです。

グローバル連帯税フォーラム・田中徹二

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)
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2025年04月29日

能登は天然の食材の宝庫!

藤波館、神田塾周辺に多くの植物が芽吹いており、食べられるものもたくさんあります。

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ふき。

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つくし。

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つもと。平さんから教えていただきました。

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地元の方から、家の周りに生えていたニラもいただきました!スイセンの葉と似ているため、注意が必要です。

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摘み取った食材を使って早速料理してみました!

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ふきの煮物。

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つくしの炒め煮。

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つもとの酢味噌。

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ニラ玉。

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ふきの葉っぱは、ふりかけなどにする予定です。

これからも能登の四季の食材を楽しんでいきます!


くーぱー
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2025年04月26日

お世話になっているご近所様から、着物や家具、食器類などをいただきました。

ご近所の平さんのご厚意で、公費解体予定のお家から、素敵な家具や着物、食器類などをいただきました。また、お隣の青木さんのご厚意で、立派なタンスをいただきました。本当にありがとうございました。
どれも趣深く、魅力的なものばかりで、神田塾に運び込みました。


平さんからいただいたタンス、テーブル、輪島塗の食器や冠婚葬祭で使う食器。
タンスの引き出しに着物が入っています。
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青木さんからいただいたタンス。
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能登の人々の生活に根ざし、受け継がれてきた文化や伝統を肌で感じました。大切に使わせていただきます。



くーぱー
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草刈りをしました!

春の訪れとともに、あちこちに草が生えてきました。
草刈りはとても重労働。

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手でむしるのは限界があり、いつもお世話になっているご近所の青木さんに道具を教えていただきました。
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道路の亀裂から生えている草は、道具を傷めるため、除草剤をまきます。
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今後、より多くの草を刈る方法や草刈り機の使い方を教わり、周辺を綺麗に保ちたいと思います。


余談ですが、
神田塾の鍵も取り付けました!
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くーぱー
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2025年04月24日

第1回保健会議(仮称)開催のお知らせ

昨日(423日)、日本リザルツの会議室で、国際保健衛生に関心をお持ちの有志の方と、今後の在り方を考えるミーティングを開催いたしました。企業、官庁、アカデミアやNGOなど各方面の方からの意見を吸収しながら、議論を深めていきたいと思います。

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2025年04月22日

雪囲いを外しました!

藤波館と神田塾の雪囲い外しを行いました。

藤波館は、ご近所の脇さん、ボランティアの薄井さんにお手伝いいただき、雪囲いを外しました。
電動ドライバーの使い方などをご教示いただきました!

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藤波館 

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藤波館裏手

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神田塾

神田塾は一人で雪囲いを外しました。電動ドライバーが必要な部分は土日で行う予定です。
冬が厳しい分、春がとても過ごしやすく感じます。



くーぱー
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勇壮!曳山祭り

419日、420日に能登町宇出津地区にて、2年ぶりに曳山祭りが開催されました。

曳山祭りとは、約500年前の戦国時代にこの地を治めていた畠山氏が五穀豊穣を祈願して始めたとされています。

酒垂神社と白山神社から、高さおよそ6メートル、全長およそ8メートルの2基の曳山が繰り出し、街を回りました。曳山の人形は毎年手作りで、非常に精巧です。

去年は、地震による道路状況の悪化で開催できず、多くの方が今回開催できたことに喜んでおられました。


私も見学をさせていただきました。皆さんが、太鼓などで囃し立て、大きな声を出しながら街を練り歩いており、迫力満点でした。開催の裏にある沢山の方の尽力に脱帽の思いでした。

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能登町には古くから伝わる「祭り」が今も広く行われており、これから「祭り」シーズンに入ります。能登町と切っても切り離せない「祭り」。参加して、能登の人々の生活を知っていきたいと思います。



くーぱー


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2025年04月19日

【能登町】春の訪れ

厳しい冬の寒さが終わり、能登町に春の足音が聞こえてきました。

少しずつ暖かくなり、とても過ごしやすい季節となりました。

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藤波館前の椿。春を迎えた喜びを体現するかのように、見事に咲き誇っています。

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神田塾横にもふきのとうが顔を出しています。

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移動中に見かけた桜。冬を越えて凜と咲く姿に励まされます。
能登町は、海辺と山では咲く季節が違い、長く楽しめます。

これからは、のとキリシマツツジやサルビアの季節になります。お祭りも盛んに始まり、活気づく頃です。
能登町の魅力をこれからも沢山発見していきます。



くーぱー

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【能登町】ボランティア情報共有会議

能登町では、隔週木曜日に能登町役場にてボランティア情報共有会議が開催されています。
役場の各課や社協、支援団体などの活動の共有や課題の話し合い、イベントの周知などを行っております。
また、支援団体同士の繋がりを生む場ともなっております。

日本リザルツも参加をさせていただき、この場で生まれたご縁でお布団を藤波館にご提供していただいたり、ボランティアさんに藤波館の周知を行っていただいております。
仮設住宅の様子やイベント情報などを得て、地域の方のお声を知ることにも繋がっております。

今後も、参加をさせていただき、各所と連携をしながら、能登の復興のために尽力していきます。



くーぱー
posted by resultsjp at 12:31| Comment(0) | 情報