2022年09月03日

NHKニュース:日本、「結核低まん延国に」

本日NHKで日本が結核低まん延国になったと報道されていました。

報道はこちらを参照:

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220903/k10013801461000.html 

それによりますと、去年1年間に国内で結核と診断された患者は1万1000人余りで調査開始以来、最も少なくなったことが厚生労働省のまとめで分かりました。人口10万人当たりの患者の数を示す「り患率」は9.2人で初めて10人を下回り、WHO=世界保健機関が定める「結核低まん延国」になりました。

厚生労働省によりますと、去年1年間に国内で結核と診断された患者は1万1519人で前の年から1220人減り、調査を始めた昭和26年以来最も少なくなりました。
年代別にみますと、80代が3440人と最も多く、次いで70代が2241人、90歳以上が1633人などと70代以上が全体のおよそ6割を占めています。
死亡した人は1844人で前の年より65人減りました。


ただ、集計に携わった結核予防会結核研究所の加藤誠也所長によりますと、新型コロナウイルスによる病院の受診控えの影響で、潜在的な患者がいる可能性もあり「ただ減ってよかったではなく、慎重な見極めが必要だ」との指摘が出ています。


日本では明治時代以降に工場労働者が急増したことなどが影響して、明治から戦前にかけて、結核は「不治の病」「国民病」などと揶揄され、1970年代の後半まで、日本人の死因のワースト10に入っていました。

昭和26年に結核予防法が成立し国をあげて対策が進められたことや、抗結核薬が使えるようになったことで、昭和40年から昭和50年代前半にかけて「り患率」は大きく減少しました。


結核の推移8.30 -朝日新聞ー.jpg


日本リザルツは、予てより結核対策に取り組んでいます。日本の結核はもちろん、世界の結核の現状からも、目が離せません。かつて多くの日本国民の命を奪った感染症が、日本はもとより世界で減少し、みんなが健康に暮らせるといいですね。

(参考)

朝日新聞(830日)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220903/k10013801461000.html (NHK放映)

http://resultsjp.sblo.jp/article/189782908.html(リザルツブログ)

(k)

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金子 宏先生ご逝去、国際人道税を提唱した先駆者

金子先生スピーチ(2019年2月).JPG

日本の租税法のオーソリティーであり、かつ税制に基づく国際援助資金調達のスキームである国際人道税を提唱した金子 宏・東京大名誉教授が去る8月23日にご逝去されました。91歳でした。報道は「課税要件の理論的解明という課題に取り組み、租税法学の基礎を築いた。2018年に文化勲章受章」(共同)と述べています。

国際人道税ですが、広く知られるようになったのは200683日付日本経済新聞の経済教室に「人道支援の税制創設を 国際運輸に定率で」と題した先生の論考が載ったことです(すでに1998年に発表済み)。私たちは先生の提唱する人道税は航空券連帯税そのものではないかと驚き、早速連絡を取らせてもらい、翌年先生の講演会を開催しました。以降、国際連帯税の節々のイベント等に先生に出席していただき、先生の熱い人道税=連帯税への想いを語っていただきました。

金子先生は租税法のオーソリティーであり、従って学のみならず政官財に余多の門下生を送り出しています。しかし、先生のヒューマニティ溢れる国際人道税等の理論を引き継ぐ人士が出ていないことを本当に残念に思います(ただ解説する先生はいますが)。

ともあれ、国際人道(連帯)税を学問的に裏付けし、さらに推進しようとした先生の功績は大なるものがあります。日本ではまだ実現していませんが、先生のご意志を受け継ぎ頑張っていきたいと思います。以下、3年前の金子先生のスピーチを送ります。

【金子宏先生のスピーチ】

2019225日「国際連帯税アドバイザリーチーム」立ち上げ会合に、昨年文化勲章を受章された金子宏東京大学名誉教授も駆けつけてくださり、参加者を激励しました(会場:日本リザルツ会議室)

ただ今ご紹介いただきました、金子でございます。予定の時間を過ぎて、遅れて参上いたしまして、大変失礼いたしました。ここに、先輩であり長年の友人である津島雄二さん(注:元自民党税調会長で国際連帯税創設を求める議員連盟の初代会長)がご一緒してくれました。昨年文化勲章を拝受いたしまして、非常に光栄なことと存じております。これは、租税法という法律、これは他の分野と比べると新しい分野でございますけれども、その分野の理論と体系を構築したということで、拝受いたしました。本当に光栄なことと存じております。

それから、今ご紹介がありました、国際連帯税に関しまして、私は国際人道税と呼んでおりますが、どちらも国際航空運賃に課税をするという点では共通でございます。1998年に日本の雑誌に国際人道税という名称で国際航空運賃に課税したらどうかという提案を含んだエッセイを書きました。そして、たまたま日本に来ておられたハーバード大学のロースクールのオールドマン先生に、こういうものを書いたと話しました。すると、国際航空運賃に課税するという提案は、まだ誰もしていないから、是非とも英語で発表するようにということで、早速アメリカのインターナショナル・タクゼーションに関する雑誌に掲載する手はずを整えてくださいました。私の拙い英語で英訳しましたが、オールドマン先生の弟子で、私の長年の知り合いのラムザイヤー教授が私の英語を見て、必要な訂正を施してくれて、ラムザイヤーさんが翻訳したくれたところ、見違えるほど内容が良くなりました。そして、それがアメリカの雑誌に載りました。

2006年でしたか、2000年代に入ってから、フランスの旧植民地の色々な人道問題を援助しているNGOを通じて、シラクさん(注:当時のジャック・シラク仏大統領)に対して強力に国際人道税を導入して、国際航空運賃に課税をすべきだと、そしてフランスの旧植民地においてマラリア根絶などの費用に充てる為に導入したらどうかと働きかけをしたようであります。シラクさんは最初反対しておりましたけれども、説得の結果導入されたようでありますが、フランスで導入されたものが、フランスの旧植民地に使うということで、UNICEFなど国際組織に寄付をするという私の提案とは違い、フランス政府の手で使うということになったようです。その後、いくつかの国と連帯して、共同で色々な事業に使っているようであります(注:UNITAID・国際医薬品購入ファシリティという国際機関を設立し、途上国の感染症対策のための医薬品等の購入を行う)。

私は、国際航空運賃というのはどこの国も消費税をかけることができないという理由で、つまり国外の消費でありますから、消費税の対象にならないためどこの国も課税してこなかったのでありますけれども、色々な宗教対立とか人種間の紛争とか、それによって子ども達が悲惨な目に遭っているという状況に照らして、今までどこの国も課税できないとして課税してこなかった国際航空運賃に課税をして、その税収をUNICEFに寄付して、UNICEFの手で色々な国でひどい目に遭っている子ども達の救済に充てたらどうかと考えた訳であります。

いくつかの国で、シラクさんが採用した国際連帯税という制度を採用している訳ですけれども、先ほど申しましたように、私の提案とは徴収した国が使うのか、それを国際組織に寄付をして国際組織の手で色々な、例えば国境なき医師団とか、国際的な活躍をしている、経験のある組織にお金を出してそしてそれを子ども達の救済に充ててもらうのかという違いがあるわけでありますけれども、私は今の国際連帯税がやがて税収を各国が使うのではなく、国際組織に使ってもらうというようになっていくといいなと考えています。

ですから、国際連帯税と国際人道税は決して違うものではなくて、私が同種の租税が将来的には徐々に国際人道税に発展してゆくことを期待している訳であります。国際連帯税に反対するわけではなく、むしろその発展に少しでもお役に立つことができればというふうに思っている次第でございます。歳を取ってしまいましたけれども、できる限りでご協力をしていきたいと思っております。ちょっと長くなりましたけれども、以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。(大きな拍手)

(報告:田中徹二・グローバル連帯税フォーラム/日本リザルツ理事)


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2022年08月30日

結核終焉:日本が低まん延国入り!

日本リザルツは結核終焉に向けた取り組みを行っています。

今日は非常に嬉しいニュースが飛び込んできました。厚生労働省は本日、国内で2021年に結核との診断を受けた患者は人口10万人あたり9.2人だったと発表しました。

晴れて日本が「低まん延国」入りしたのです。


報道はこちらを参照:

https://www.asahi.com/articles/ASQ8Y51G0Q8YUTFL003.html

https://www.asahi.com/articles/ASQ8V6GR2Q8LUTFL00T.html?oai=ASQ8Y51G0Q8YUTFL003&ref=yahoo


日本国内で2021年に「結核」との診断を受けた人は11519人で、10万人あたり10人を初めて割り込みました。かつては「不治の病」として恐れられた結核ですが、遂に、国がめざしてきた「低まん延国」の水準に達しました。


理事長の白須は長年にわたって、結核終焉に向けた活動に取り組んでいます。

折しも、先日のTICAD8で岸田総理は結核を含めた三大感染症に関する取り組みを進めるグローバルファンドに10.8億ドルの拠出を表明したばかりです。

日本はもちろん、世界から結核がなくなる日を目指して、国内外における日本の更なるリーダーシップを期待しています。

(ぽにょ)

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TICAD8プレイベントで得た学びと今後への活かし方

8月22日(月)に開催されたTICAD8プレイベントは、多くの方にご来場いただき、大成功を収めました。当日は幅広い分野、セクターのスピーカーに加え、50か国以上の大使にご参加いただき、大変充実した議論を行うことができました。改めて、皆様に御礼申し上げます。

私が特に印象に残ったことは、パートナーシップの重要性についてです。イベントを通して何度も耳にしたパートナーシップという言葉ですが、いくつかの種類があることに気が付きました。
1つ目はアフリカと日本のパートナーシップについて。味の素ファンデーションの倉島様は、ガーナで何年も続けていた「KOKO Plus」の事業をうまく進ませるために、現地パートナーとの「信頼関係」が鍵であったと仰っていました。
2つ目はアフリカ内でのパートナーシップ。秋田大学からお越しになったボツワナの留学生からは、日本で学位や技術を習得した若者が、自国でリーダーとして活躍することでアフリカの成長につながると期待されていました。また、イベントの中では、アフリカの国と国とが助け合い、アフリカ各国が主体となって国をけん引していくことが期待されるという意見もありました。
3つ目は支援者同士のパートナーシップ。FAOやUNICEFの担当者様からは、各分野に特化した企業や行政との協力が、より効率的で包括的な支援を可能とするとお話いただきました。

私は9月から平和構築・紛争解決学を学びにイギリスへ留学します。
問題解決のためにパートナーシップが大切であるということは当然ながら紛争解決でも同じであり、今後の学習のために大変有意義なイベントであったと思います。
今回のプレイベントを通して学んだ知識は、国際協力の世界では必須な考えであることを理解するとともに、これからも念頭に置きながら大学院の勉学に励もうと思います。
(M)

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2022年08月29日

学生さんとのイベント企画

日本リザルツでは、秋にイベントを企画しています。
今回のイベントは、学生さんが主体となる予定です。
29日(月)、事務所で第一回目の打ち合わせを行いました。

本日のイベント企画参加学生:10名 
開催時間:10時〜13時
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今回のイベント企画参加者は、GGG+フォーラムやTICAD8プレイベントの参加学生さんです。途上国支援についての関心が高く、闊達な意見交換がなされました。
まず、自己紹介から始まり、学生さんの興味は何かを聞きました。
学生さんたちは、アフリカやウクライナの貧困、開発途上国の子どもの教育、衛生、食と栄養、開発途上国のジェンダー、自然環境の変化が途上国に与える影響、スポーツ・音楽と開発途上国支援、人種差別や移民や紛争、経済格差と国の発展はどうあるべきかなど様々な分野に興味があるようでした。
中には、自分の関心があることをイメージするのが難しい学生さんもいらっしゃいました。

昼食時には、本日ゲストの食品産業中央協議会の宮本様、世界銀行駐日代表の米山様と学生間で交流をしました。
終始、なごやかな雰囲気でした。
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今後の展開が楽しみです。
(K)

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TICAD8:2022年8月28日閉幕

日本やアフリカ諸国の首脳らが経済協力を話し合う第8回アフリカ開発会議(TICAD8)は28日、成果として共同文書「チュニス宣言」を採択し閉幕しました。

採択された共同文書「チュニス宣言」の要旨は以下の通り。
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【日アフリカ協力】
持続可能な経済成長のための構造転換に向けたアフリカの努力を加速するべく、投資の促進や産業人材育成をはじめとする日アフリカ間の連携の重要性を再確認する。

【債務のわな】
アフリカ各国が不公正な資金調達に依存しないような環境をつくる努力を歓迎する。国際ルールを順守する健全な開発金融が重要だと強調。

【ウクライナ】
ウクライナ情勢への深刻な懸念を表明。対話と国際法の尊重を通じた平和や安定の重要性を強調する。穀物や農産物、肥料の世界市場への輸出再開を改めて要請する。

【核軍縮問題】
核兵器の使用がもたらす非人道的な結末を認識し、「核兵器のない世界」の実現に向けたコミットメント(責任)を再確認する。核拡散防止条約(NPT)の維持強化に取り組む。

【安保理改革】
国連安全保障理事会の改革を加速させるために協力していくことを決意する。
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宣言はアフリカの持続的な経済成長と発展に向けて「構造転換の実現」が不可欠だと強調し、「不公正で不透明な資金調達メカニズムに依存しなくて済む環境」が必要との立場を表明しました。
中国による開発援助には過剰な貸し付けの返済と引き換えにインフラ使用権を得る「債務のわな」と呼ばれる問題があり、アフリカ諸国に持続可能な成長へ切り替えるよう促しました。
「民主主義と法の支配はアフリカの発展および平和と安定に極めて重要だ」とも記され、中国やロシアの動きを意識し「国際秩序の根幹は国際法ならびに主権・領土の一体性の尊重だ」と確かめました。
ウクライナ情勢とその世界経済への影響には「深刻な懸念」を表明しました。食料不安に関し「全ての国際社会のパートナーに食料価格とエネルギー価格の上昇を克服するためにアフリカ諸国を支援するよう要請する」と盛り込まれました。
国際的な核軍縮・不拡散体制の礎石として核拡散防止条約(NPT)の維持・強化へ責任を持って関与する方針も書き入れらています。
首相は28日の閉会式で「アフリカと『共に成長するパートナー』として強靱(きょうじん)で持続可能な世界の実現へ協力することを約束する」と述べられ、宣言は「ポストコロナのアフリカの持続的な成長に向けた道しるべとなる」と話されました。

その後の共同記者会見で「格差や環境問題などのグローバル経済の矛盾がアフリカに集中している」と指摘し、日本がアフリカの課題克服に共に取り組んでいくと述べています。次回会合は2025年に日本で開くことも明らかにされました。
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首相官邸:TICAD8 -2日目-

(一)
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2022年08月28日

TICAD8:岸田総理大臣スピーチ全文

TICAD8冒頭で岸田総理大臣が話されたスピーチが首相官邸のHPに掲載されていました。

以下が全文です。

サイード・チュニジア共和国大統領、サル・セネガル共和国大統領、御列席の皆様、初のアフリカ開催となったナイロビでのTICAD6(第6回アフリカ開発会議)に、安倍元総理と共に外相として参加してから6年。今回、総理大臣として、チュニジアでTICAD8を開催することができ、大変うれしく思います。私自身はオンライン参加となりましたが、アフリカ開発への思いは変わらず、TICADを通じ、皆様と共に、日・アフリカ関係を一層深化させていく決意です。
 2050年には世界の人口の4分の1を占めると言われるアフリカは、若く、希望にあふれ、ダイナミックな成長が期待できる大陸です。
 日本を代表する建築家である隈研吾(くま けんご)氏。彼の建築家としての原点は西アフリカにあるとのことです。彼は若き頃に魅せられ自分を育ててくれたアフリカで、今度はアフリカの若者の育成に取り組もうとしています。隈氏が昨年の東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムを設計したように、将来、こうした若者がそれぞれの国を代表する建築物を設計するようになれば素晴らしいことでしょう。
 日本は、アフリカと「共に成長するパートナー」でありたい。日本はアフリカの課題克服に共に取り組むことにより、アフリカの成長に力強く貢献する。それを通じて日本も学び、成長する。そして、日本は「人」に注目した日本らしいアプローチで取組を推進します。これにより、「成長と分配の好循環」などを通じ、アフリカ自身が目指す強靱(きょうじん)なアフリカを実現していきたい、これが私の考えです。

 TICAD7で表明した200億ドルの対アフリカ民間投資は、この3年間で概ね実現しました。今回、TICAD8では、人間一人一人を重視するアプローチ、すなわち、「人への投資」、「成長の質」を重視しています。日本は、官民合わせて今後3年間で総額300億ドル規模の資金の投入を行います。
 具体的には、第一に、グリーン成長の促進です。「アフリカ・グリーン成長イニシアティブ」を立ち上げ、官民合わせて40億ドルの投資をしていきます。
 第二に、投資の促進です。特に、活力ある日本とアフリカの若者が取り組むスタートアップに焦点を当てていきます。
 第三に、アフリカの人々の生活を向上させるため、最大約50億ドルのアフリカ開発銀行との協調融資を実施します。これは、債務健全化の改革を進め、強靱で持続可能なアフリカを支援するために、日本が新たに創設する特別枠最大10億ドルを含むものです。
 第四に、新型コロナの拡大は、感染症対策の重要性を改めて浮き彫りにしました。日本は、人間の安全保障の理念に立脚し、アフリカを中心に、エイズ、結核、マラリアといった三大感染症対策支援及び保健システム強化に貢献するべく、本日、グローバルファンドの第7次増資に関し次の3年間で最大10.8億ドルを新たに拠出することを表明いたします。
 第五に、人材育成です。アフリカと日本の未来を支えるのは「人」です。日本は長年アフリカにおける「人づくり」に貢献してきました。例えば、ガーナにある野口記念医学研究所では、日本が設立以来40年にわたり、現地の研究者育成に貢献し、今では彼らが西アフリカにおける新型コロナ対応の最前線を担っています。
 こうした成果も踏まえ、産業、保健・医療、教育、農業、司法・行政等の幅広い分野で、今後3年間で30万人の人材を育成します。
 「アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ」は、これまで約4,000人のアフリカの若者を、日本とアフリカのビジネスをサポートする「水先案内人」として育成してきました。
 コートジボワールから参加したトレボーさんもその一人です。彼は、日本で学んだ技術をいかし、母国でより多くの若者に大学で学ぶ機会を提供するため、奨学金情報が検索できるアプリを開発しました。トレボーさんのような、日本で学んだ多くの「水先案内人」が、次世代のアフリカビジネスを担い、母国が抱える社会課題解決に取り組み、日本とアフリカの多層的なネットワークを生み出しています。
 人の往来の再活性化も重要です。今般、多くのアフリカ諸国を含め、新型コロナの感染が落ち着いている国・地域については、日本人が海外へ渡航する際の感染症危険情報のレベルを引き下げました。日本とアフリカの間で「人」の活躍が拡大するよう期待しています。
 第六に、地域の安定化です。それは、「人」が潜在力を発揮する前提であり、アフリカの成長を実現する上で不可欠です。ザンビアでは、JICA(国際協力機構)の難民に対する生計向上支援を通じ、元難民の女性が学校に行ってビジネスに挑戦したいと夢を語るまでになりました。難民支援だけでなく、彼らが自立して生計を立てられるところまで支援し、持続的な安定した社会の実現までカバーすることが日本の支援の特徴です。
 アフリカ、そして世界の平和と繁栄を実現するためには、ルールに基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化が必要です。「自由で開かれたインド太平洋」の推進、安保理改革を含む国連全体の機能強化等に向け、アフリカと日本との連携を様々なレベルで強化していきます。
 「核兵器のない世界」に向けても、アフリカ諸国と協働していきます。現下の情勢において、「核兵器のない世界」への道のりが一層厳しい状況にある中、私は自ら今月1日NPT(核兵器不拡散条約)運用検討会議に出席し、5つの行動を基礎とする「ヒロシマ・アクション・プラン」を提唱するとともに、各国の建設的対応を呼びかけ、日本として意義ある成果を収めるべく力を尽くし、締約国間で真剣な議論が行われました。それにもかかわらず、最終段階でロシアが反対したことにより成果文書が採択されなかったことは極めて残念です。
 しかし、多くの締約国がNPTを維持・強化していくことの重要性を改めて表明しました。日本としては、核兵器国・非核兵器国の双方が参加するNPTを引き続き維持・強化していくことこそが、核軍縮に向けた唯一の現実的な取組であるとの信念を持って、アフリカ諸国と共に、現実的な取組を進めていきます。

 ロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を揺るがす行為です。ルールに基づく国際秩序を諦め、力による一方的な現状変更を許せば、その影響はアフリカにも、そして世界全体にも広がります。これまでの国際社会の前向きな歩みを後戻りさせてはなりません。
 侵略の継続により、ウクライナからの穀物輸出が妨げられ、アフリカにおける食料危機がこれまで以上に深刻なものとなっています。アフリカのパートナーである日本として、この状況の改善に全力を尽くします。
 このため、先般、アフリカ諸国への食料支援として、約1.3億ドルの拠出を決定しました。これに加え、アフリカ開発銀行との協調融資で3億ドルの食料生産強化支援や20万人の農業人材育成を行います。
 アフリカにおける食料安全保障を強化するためには、国際的な連携も重要です。日本として、国際社会と連携して取組を強化していきます。

 日本は、TICAD8における議論も踏まえ、来年開催するG7広島サミットも見据え、アフリカと「共に成長するパートナー」として、引き続き、アフリカのオーナーシップを基盤とするアフリカの成長に力強く貢献していきます。
 ネルソン・マンデラ元大統領の「大きな山に登ってみると、人はただ、さらに登るべきたくさんの山があることを見出す」という言葉のとおり、正に我々には登らなければならない山がたくさんあります。日本はこの山々をアフリカと共に登りたいのです。この2日間、皆さんとの充実した議論を楽しみにしています。
 御静聴ありがとうございました。

(ぽにょ)

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TICAD8が開催中(1日目の様子)

TICAD8(アフリカ開発会議)が、北アフリカのチュニジアで開幕しました。岸田総理大臣はオンラインで演説し、アフリカの成長を後押しするため、グリーン分野への投資など、今後3年間で官民合わせて総額300億ドル規模の資金を投入する方針を表明しました。


TICADの共同議長を務める岸田総理大臣は、新型コロナに感染したため対面での出席を取りやめオンラインで演説を行いました。


演説内で岸田総理は「人への投資」について繰り返し言及し、「アフリカの課題克服にともに取り組み、アフリカの成長に力強く貢献する」と強調。「『人』に注目した日本らしいアプローチで取り組みを推進する」とし、気候変動対策など「グリーン成長」への投資や、若者のスタートアップなどの人材育成に重点を置くことを表明しました。具体的には産業や保健・医療、教育、農業などの分野で、今後3年間で30万人の人材を育成するそうです。

ロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を揺るがす行為であるが、侵略の継続により、アフリカにおける食料危機がこれまで以上に深刻なものとなっており、日本はアフリカ開発銀行との協調融資で3億ドルの食料生産強化支援や20万人の農業人材育成を行う旨発表しました。


総理大臣のご挨拶全文はこちらを参照:

https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/statement/2022/0827ticad8kaikaishiki.html

外務省の広報はこちらを参照:

https://www.mofa.go.jp/mofaj/afr/af2/page1_001289.html

報道はこちらを参照:

https://www.asahi.com/articles/ASQ8W733NQ8VUTFK022.html

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220827/k10013790921000.html

(ぽにょ)



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2022年08月27日

TICAD8:日本政府がグローバルファンドへ10.8億ドルを拠出

本日の日本時間午後5時30分頃より、TICAD8が始まりました。

開会セッションで、岸田総理大臣は、グローバルファンドに対して10.8億ドルの拠出を行うことを明言しました。


具体的に岸田総理は、自らの「新しい資本主義」の「成長と分配の好循環」をアフリカでも、という論理構成から、アフリカでの「人への投資」を重点化すると述べ、今後3年間で300億ドル(現在の円・ドルレートで4兆円程度)を公共・民間合わせて投資すると誓約。また、「グリーン成長」に公共・民間合わせて40億ドル、スタートアップ企業にアフリカ開発銀行からの投資も併せて50億ドル、加えて、債務の健全性の確保に10億ドルを投入すると誓約しました。

つづいて岸田総理はコロナを教訓に、アフリカの感染症と保健システムの強化のために、グローバルファンドに今後3年間で最大10.8億ドルを拠出することを誓約しました。


グローバルファンドは現在、第7次増資プロセスを行っていますが、前回の第6次増資の目標額が140億ドル、今回はコロナ下の三大感染症や保健システム強化により資金がかかることや、コロナ下で成果が後退していることから、目標額が27.6%増の180億ドルとなっています。日本の誓約は、前回の8.4億ドルからちょうど28.6%増の金額となっており、国際的な要請に応えたものとなっています。これまで誓約を行った国をみますと、米国は30%増を誓約しましたが、ドイツは20%増にとどまっていました。日本が目標額の増額割合を正確に反映した誓約額の増額を行って国際社会の要請に正確に応えたことで、今後のドナー国のプレッジに良い影響が出ることを期待しています。


TICAD8は、以下のウェブサイトおよびYouTubeリンクから視聴できますので、関心のある方はご覧ください。


◎TICAD8公式ウェブサイト

https://www.ticad8.tn/

◎TICAD8ユーチューブチャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCukfQyLgu7ODl8WmhKA3Uww

英語通訳の中継

https://www.youtube.com/watch?v=Arj_F58HPp0


(ぽにょ)

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2022年08月24日

8月22日(月)開催:TICAD8プレイベント「各国大使と地球の未来を考える」報告【後半】

8月22日に開催されたTICAD8プレイベントの後半編を紹介いたします。
前半編はこちらを参照:

13時半から17時に行われた第 3 部セッションでは「アフリカ大使と考えるパートナーシップ 企業・団体・省庁・JICA 等」をサブタイトルとし、多くのステークホルダーが海外における取り組みをご紹介され、更なる連携方法を議論しました。

第3部の冒頭では、自民党国会対策委員長代理である御法川信英先生がご挨拶をされました。モデレーターは東京財団政策研究所 研究主幹の渋谷健司先生とJICA 民間連携事業部長 原昌平様がなされ、お二人の解説を交えながらの進行となりました。 

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自民党国会対策委員長代理・ユニセフ議員連盟幹事長 御法川信英先生

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モデレーター 東京財団政策研究所 研究主幹 渋谷健司先生


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モデレーター  JICA 民間連携事業部長 原昌平様

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ササカワ アフリカ財団 技術統括部長 花井淳一様

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GPE  CEO代理Charles North様からのメッセージ (代読:日本リザルツ 栗脇啓)

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FAO 駐日連絡事務所長 日比絵里子様

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創価学会 平和委員会事務局長 浅井伸行様

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富士フイルム メディカル事業部 藤田祐介様

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ニプロ 上席執行役員 吉田博様

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サラヤ アフリカビジネス開発室 室長 北條健生様

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YKK 執行役員営業本部 商品戦略・開発統括部 商品戦略部長 西ア誠様

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参議院法務委員長 矢倉克夫先生によるご挨拶

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自民党幹事長代理 柴山昌彦先生によるご挨拶

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DSM 代表取締役社長 丸山和則様

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NEC グローバル事業推進統括部 統括部長 前川健太郎様

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味の素ファンデーション(+シスメックス+NECの共同事業)  味の素ファンデーション事務局長 上杉高志様
シスメックス担当者様、NEC担当者様

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TOKYO8 GLOBAL
アセンティア ホールディングス ディレクター 松本信彦様(左)
太陽油化 専務取締役 石田陽平様(右)

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日本植物燃料 CEO 合田真様

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明治 HD  サステナビリティ推進部 企画グループ長 山下舞子様

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栄研化学 社長 納富継宣様

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秋田大学 ボツワナからの留学生 GODIRILWE LABONE LORRAINE様

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日本・AU 友好議員連盟前会長代行 三原朝彦先生



17時から19時半で行われた第4部セッション「アフリカ・未来への対話」の前半では、様々な立場の方々に問題提起をしていただきました。
後半にはグローバル問題の解決にご興味を持たれている学生さんから、皆さんに考えていただいた問題解決の方法と道のりについてお話いただきました。日本人と留学生の方が積極的に発言をされ、TICAD8プレイベント「各国大使と地球の未来を考える」というタイトルにふさわしい充実したセッションとなりました。

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前デジタル大臣 牧島かれん先生からのご挨拶

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財務副大臣 秋野公造先生からご挨拶と問題提起
秋野先生は顧みられない熱帯病(NTDs)の根絶を目指す議員連盟の事務局長でもあります。

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衆議院議員 牧原秀樹先生、伊藤達也先生、関芳弘先生からの電報 (代読 味の素(株)黒岩卓様)

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モデレーター 日本アセアンセンター事務総長 平林国彦様

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嶋貫養子様

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ポリオの会会長 小山万里子様

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堀拔文香様

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日本ハム  サステナビリティ部 白神直大様

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グローバルファンド日本委員会ディレクター, JCIE 理事長 大河原昭夫様

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GHIT Fund CEO 國井修様

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ミラボ 代表取締役 谷川一也様。 Gaviについてお話いただきました。

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日本リザルツ理事 田中徹二様

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UNICEF 駐日事務所 副代表代理 山口郁子様

多くの学生さんから問題提起がなされました。
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日本人学生、留学生


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アフリカからの出席者


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第4部のまとめ 東京大学医科学研究所教授 石井健先生

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第4部のまとめ アフリカ協会理事長 草賀純男様



最後に、19時半から20時にてイベント全体のまとめが行われました。
「まとめセッション」では衆議院議員 世界連邦日本国会委員会 会長 衛藤征士郎先生がご挨拶され、今回のイベントがTICAD8本会議の成功に繋がるように応援するという力強いお言葉をいただきました。

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衆議院議員 世界連邦日本国会委員会 会長 衛藤征士郎先生

そして、本日のイベントのまとめは、それぞれ分野の異なる3名の方々にお願いしました。

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味の素 特別顧問 西井孝明様

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世界銀行 駐日特別代表 米山泰揚様

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外務省特命全権大使 TICAD 担当 新美潤様

11時間に及ぶ会議は延べ300名以上の参加者にご出席いただき、大盛況のうちに閉幕となりました。
イベントにご出席、ご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。
今回のTICAD8プレイベントで議論された内容や提起された問題が、今週末の27、28日にチュニジアで開催されるTICAD8本会議をより実りあるものとすることを日本リザルツ一同、心から願っています。

(M)
posted by resultsjp at 12:46| Comment(1) | 情報